姫路市石倉にある峰相の里は周囲を低山が囲んでおり、その低山には易しい尾根道が付いているとあって、里山歩きを楽しむにはもってこいの場所である。そのうちに峰相山からトンガリ山へと続く尾根を歩こうと向かったのは、2020年の3月に入った最初の日だった。この日の午前は快晴だった。その午前は用事があって出かけられなかったが、午後は近くの山を歩くことにした。そこで峰相の里へと出かけたのだが、空ははや薄雲が広がり出していた。周回コース出歩きたく、そこで駐車地点は峰相大池のそばとした。左回りで歩こうと、始めは車道歩きで北へと向かった。車道の終点には峯相堂が建っており、そのそばより山道が始まっていた。向かう先は峰相山だったが、峰相山は三ヶ月前に訪れたばかりとあって、標識は無くとも迷わず歩いて行けた。開けた所から樹林へと入り、二つの祠のそばを通って山陽自然歩道に合流した。そこから東へと歩くと、僅かな距離で峰相山の山頂に立った。そこは展望の無い山頂だったので、すぐに引き返した。二つの祠のそばまで戻ると、その先で西の方向ではなく南西方向に延びる尾根筋の方向に向かった。目印があり尾根コースにすんなりと入った。緩やかな尾根道を南へと歩いて行く。尾根筋に入って8分ほどで250mピークに着くと、そこより少し西に離れた所に大黒があった。大黒岩に来たのは4年ぶりだった。そこに来れば当然大黒岩の上に立ちたくなるもの。掴まる所の少ない岩なので登るのは少々やっかいだったが、何とか岩の上に立つとそこは尾根一番の好展望地で、ぐるりと周囲が眺められた。少々危ない思いをして立っただけの価値がある眺めだった。尾根コースに戻ると更に南へと歩いた。小さなピークを二つほど越すと三角点ピークに着いた。そこより僅かに離れた次のピークがトンガリ山の山頂だった。そこも少し展望があって、西には的場山の尾根が眺められた。トンガリ山で暫時の休憩を済ませると、亀岩へと急坂下りに入った。ロープを掴まりながら急坂を下りきって亀岩の前に出た。当然亀岩の上に立って、そこでも展望を楽しんだ。後は流す感じで尾根を歩くと、162mピーク手前の鞍部で尾根を離れた。そして東へと支尾根を下るが、そこもやや急坂だった。下りきると登山口標識があり、そこまで来れば駐車地点までは5分ほどの距離だった。
このコースは近場ながら適度な歩き易さで尾根歩きを楽しめるので、2時間程度の軽いハイキングとしてお薦めコースと言えそうだった。ところでトンガリ山の登山口標識には「亀岩・トンガリ山・尾根コース」と書かれているのだが、その中で「亀」の文字が消されかけていた。どうやら「亀岩」ではなく「神岩」と呼びたいのかも知れなかった。
(2020/4記) |