増位山を麓からではなく廣峯神社側から近畿自然歩道を歩いて訪れることにした。この日は晴れの予想だったが、廣峯神社に向かっていると雨が降ってきた。それは一時的なことだったが、西の空は暗かった。どうやら晴れたり曇ったりの天気のようだった。廣峯神社の駐車場に車を止めると、まずは廣峯神社の境内に入った。そのとき空が暗くなってきたので、休憩所でいっとき足を休めた。空が明るくなってきたのを見て、近畿自然歩道歩きを開始した。始めは下り坂で鞍部の沢筋まで70mほど下ることになった。そして緩やかな上り坂に入った。自然歩道の雰囲気は悪くなく、季節がらコバノミツバツツジの花を良く見た。その自然歩道から左手に弥高山への道が分かれると、更にその先で再び左手に小径が分かれた。それは随願寺を迂回する随願寺裏コースだった。往路は随願寺に立ち寄りたく直進した。その分岐点から12分ほど歩いて随願寺の境内に入った。始めに開山堂が現れて、その先に本堂を見た。そこより南へと下って放生池の傍らに出ると、そこで一息入れた。人の気配の全くない境内だった。東尾根ハイキングコースの標識があり、それに従って東へと歩くと、「榊原政邦の墓」の前を通って東尾根に通じる道に入った。「有明の峰」の前で東尾根コースに合流すると、そこより少し南に歩いた所が増位山の山頂だった。一休みと共に山頂展望を楽しんだ。山頂で15分ほど休むと、下山は往路を戻った。但し随願寺までは歩かず、随願寺裏コースに入った。少しマイナーな登山道ではと思っていたのだが、そのようなことは無く近畿自然歩道と同様にゆったりと歩いて行けた。また随願寺裏コースの方がコバノミツバツツジが良く咲いていた。その随願寺裏コースの途中で272mピークへの小径が分かれた。一帯で一番高いピークだったため、立ち寄ってみることにした。僅かな距離を歩いて272mピークに立つと、そこは適度に開けて休めるようになっていた。展望も少しあったが、遠方は眺められなかった。近畿自然歩道コースに戻って西へと歩くと、近畿自然歩道に合流した。後は往路で歩いた道だった。沢筋の鞍部へと下り、そこから階段道を登り返して廣峯神社に戻って来た。その廣峯神社では休憩することもなくすぐに駐車場へと向かった。麓からの登山ではなかったが、2時間ほど歩いたことで足は十分にくたびれていた。
(2023/4記) |