林田町の貴船山を久々に登ろうと向かったのは2020年11月の文化の日だった。山頂に展望の無いことは分かっていたので、尾根続きである大源寺山も登って、展望はそちらで楽しむことにした。そこでスタート地点は大源寺山に近い大源寺鶴嘴里山公園の林間広場とした。公園の遊歩道を登って尾根に向かうのだが、約一年前に登っていた遊歩道は一夏で更にヤブ化が進んでおり、ススキのヤブコギで登ることになった。この日は快晴とあってススキは朝露に濡れており、更にやっかいだった。ススキ帯を過ぎるとシダヤブだった。それも登るにつれてヤブは無くなり、尾根が近づく頃には歩き易くなっていた。ただ遊歩道の面影はほぼ無くなっていた。尾根に出ると、いつもの気持ちの良い尾根歩きだった。11月に入ったばかりとあって尾根の木々はまだまだ青々としており、色付いているのは一部の木のみだった。タイコ岩が近づくと露岩歩きとなり、南の方向に展望が広がった。タイコ岩に着いたときは正午には今少し時間があったので、昼休憩は大源寺山でとろうと僅かな休憩だけで尾根歩きの続きに入った。大源寺山の手前にも展望の露岩地があり、そこを過ぎて山頂に立つと、すぐに引き返して露岩地で昼休憩とした。この日の視界は悪くはなく、瀬戸の島々もはっきり見えていた。大源寺山で休んでいたのは15分ほど。大源寺山の山頂に改めて立つと、そこから北東へと尾根歩きの続きに移った。少しマイナーな感じにはなったが、小径は続いており目印テープを点々と見た。次の240mピークからは北の方向へと歩き、60mほど下って50mほど登り返すと、そこは230mピークの南端の位置で、そこから300mほどはほぼ平坦になっていた。その先で60mほど下って鞍部に着くと、そこを横切る幅広の道があり、左手に向かえば東山公園に通じている標識が立っていた。右手は鴨池に通じており、そちらを下山コースと考えていた。鞍部からは貴船山を目指して東の方向へと登り返した。小径は見なかったが、ヤブの箇所は無く適当に登って行けた。80mほど登り返すと貴船山山頂の北端に出た。そこからはゆったりとした道が南端の三角点ピークまで続いていた。ほぼ平坦な道を歩いて三角点ピークに立った。6年ぶりの山頂だったが、以前と変わらず展望は無かった。いわゆる三角点ハントをしただけとなり、すぐに引き返した。そして鞍部まで戻ると、そこからは南へと幅広の道を歩いた。以前は林道として使われていたのだろうが、既に廃道状態となっており、小石が多くあって歩き難かった。15分ほど歩いて溜め池のそばに出ると、そこから僅かな距離で車道に出た。その車道は近畿自然歩道でもあるので、舗装路ではあるものの鴨池辺りの雰囲気は悪くなかった。小さな尾根を越すと緩やかな下り坂となり、舗装路歩きを30分ほど続けた後、林間広場に戻ってきた。
(2021/2記) |