川戸山は山頂展望が少なく、その山頂に建つ電波塔まで車道が通じているとあって、登山向きの山とは言えないが、ずっと緩やかな道を歩いて麓から30分ほどで山頂に立てることから、他の山を登って少し歩き足りないときに付け足しで歩くのには向いていそうだった。その考えで向かったのは2018年10月の第三日曜日のことだった。この日は川戸山に近い高取山を訪れたのだが、山頂が近づいてマッタケ山であることが分かった。登山口に貼り紙が無かったのでその不安があることを気にせず登っていたのだが、山頂まで1kmとなった地点で突然貼り紙が現れて、その先は立入禁止だった。この日は快晴だったこともあり、何とも憤懣やるかたなかったが、引き返すしかなかった。その高取山の下山を終えたときはまだ***時だった。まだ歩き足りなかったこともあって、別の山を登りたくなった。ただその時点で高い山を目指すのは無理だと思えたので、近くの小さな山で考えて思い浮かんだのが川戸山だった。登山口も分かっており、すぐに向かったものだった。
前回と同様に駐車地点は、山頂へと通じる林道に入ってすぐの位置に建つ岩田神社の前とした。そこからは林道をずっと歩き続けるだけだった。林道からの展望は無いものの、周囲の樹林は自然林とあって道の雰囲気は悪くなかった。しかも道は終始緩やかに続くので、ごく気楽に歩けた。20分ほど歩くと道は二手に分かれた。右手は山頂への道で、左手は200mピークに建つNTTの電波塔までの道だった。前回にもNTT電波塔を訪れており少し展望があることを知っていたので、前回と同じく200mピークまで歩くことにした。そして期待通り少しばかり展望を楽しんだ。その200mピークから山頂までは15分の距離だった。山頂にも二つの電波塔と反射板が一つ建っていた。その川戸山山頂からの展望は少ないとあって、少時の休憩にとどめて下山に移った。それにしてもこの日は素晴らしい快晴だった。川戸山を歩いたことで歩き足りなさは解消したものの、登山日和を十分に楽しめたとは言えない不満を抱きながら林道を引き返した。
(2018/12記) |