TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
済露山    さいろざん 280m 佐用町
 
1/2.5万地図 : 三日月
 
【2007年2月】 2007-19(TAJI&HM)
 
   東麓側となる湯浅集落より  2007 / 2

 済露山を紹介していた「播磨、山の地名を歩く」では、山上に建つ高蔵寺は奈良時代前半、神亀二年(西暦725年)の創建で、山号は済露山とあり、播磨西国三十三箇所の10番札所とあった。その高蔵寺の山号がそのまま山名になっているようだった。ただその古刹のことよりも、済露山と名の付く山の佇まいを知りたく、訪れたのは2007年2月の末だった。国道179号線をたつの市から佐用町に入ると、そこは旧・三日月町の町域で、JR姫新線の三日月駅が近づいて来た。その三日月駅の手前で本郷川に沿って車道が分かれており、その車道に入ると程なく高蔵寺の標識を見た。標識は西に見える山を指しており、どうやらそれが済露山のようだったが、ごく小さな山で丘にしか見えなかった。その済露山への道に入ると、車道はすぐに上り坂になりカーブが始まった。そのまま車で登ってしまっては意味がないので、最初のカーブ地点にあった駐車スペースに車を止めて、そこより歩き出した。車道は舗装路で、その道そばには寺の山らしく点々と石仏が置かれていた。そして5分も歩けばもう高蔵寺の前に出た。車道はその先も続いており、山頂へと向かっていた。寺には向かわず、車道を歩き続けると、道は一度細くなって広い駐車場に出た。そこには北の山頂方向から別の舗装路が下りてきており、どうやらバスならそちらの道を使うようだった。その山頂方向から来ていた舗装路に入りどんどん登って行くと、道は山頂の間近を通って、北にある三日月ゴルフ場へと向かっていた。持っていた地形図が古いため、その車道は載っていなかったが、ゴルフ場への道から分岐しているようだった。その車道から山頂への道は見当たらなかったが、僅かな距離なので車道の法面を適当に登って山頂に近づくことにした。法面を上がって小さな尾根を伝うと、一帯は自然のままで灌木の小枝が少し煩わしかった。その小枝を除けながら登ると、数分で山頂に着いた。三角点も標高点も無い山頂なので、一番高いと思われる所を山頂と思うしかなかったが、辺りはすっかり雑木林が占めていた。その落ち葉に地表が隠されている様は悪い風景では無かった。ただ展望は全く無し。展望に関しては、山頂の手前で木々の空いた所からゴルフ場をちらりと見ただけだった。山頂には数分の滞在で、すぐに下山とした。往路と同じく車道歩きだったが、周囲の山並みに注意しながら歩いていると、西に御殿山を、南西に多賀登山を木々を通してだったが眺めることが出来た。それにしても山号が山名になっている山には、手つかずの山頂が多いことを改めて思わされた。
(2007/2記)(2022/2改訂)
<登山日> 2007年2月24日 10:05スタート/10:10高蔵寺/10:26〜38山頂/11:04エンド。
(天気) 晴れてはいたが、雲の多い空。気温は7℃。風が強く冷たい。視界はまずまず澄んでいた。
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車道を歩き始めると、点々と石仏を見た 数分も歩けば高蔵寺の前に出た 高蔵寺のそばの石仏は岩穴に置かれていた
車道は山頂間近を通って、更に北へと延びていた 山頂は地表を落ち葉で覆われて、自然な佇まいを見せていた 山頂の近くから木立を通して見えたのは、北に広がる三日月ゴルフ場だった

(←)
車道を戻るとき西
に御殿山を見る

 (→)
  同じく車道を戻る
  とき、南西に多賀
  登山を見る