野瀬集落から仏ヶ台山へ向かうコースは、初めて仏ヶ台山を登ったときに下山路として歩いているが、このときは南麓側から186mピーク経由で登っていた。仏ヶ台山への一般的なコースは野瀬集落からのコースのようなので、そこで一度、野瀬集落から周回で登ってみたいと考えていた。それを実行したのは、2011年12月の大晦日を明日に控える30日のことだった。昼どきを瀬戸の陽光を浴びながら過ごしたいと考えたとき、仏ヶ台山を周回で歩くのも面白いのではと思い付いたものである。
起点と考えていた野瀬集落の西に位置する加茂神社に着いたのは、11時を過ぎた時間だった。その手前の狭い駐車場には数台の車が止まっていた。神社の様子を見ると、正月の準備が数人で進められていた。神社の駐車場は有料の標識もあったので遠慮して、北に100メートルほど離れた広い車道の路肩部に駐車とした。そこより南へと、これから向かう仏ヶ台山を前方に見ながら歩き出した。この後のハイキングの様子は下の写真日記で見ていただくとして、この日のルートの概略は、まず往路は加茂神社の裏手から大黒山の山裾に取り付き、大黒山経由で仏ヶ台山に至るコースを歩いた。そして下山路は、御津山脈の主脈を280mピークの先にある峠の位置まで歩き、そこから分かれる野瀬集落に通じる小径に入って戻ってきた。これで予定通り周回コースとなった。この日良かったのは、昼休憩が期待通りに瀬戸の明るい陽射しを浴びながら過ごせたことだった。そこは仏ヶ台山の山頂手前で、南は遮るものもなく瀬戸内海が眺められた。風は無くすっきりと明るい陽射しの中にいると、すっかり春の暖かさに包まれて、冬のハイキングの楽しさを味わえた。また主脈から分かれた野瀬集落への小径は今回初めて歩いたのだが、少しヤブっぽい道ながら展望が良く、天下台山から野瀬奥山へと続く稜線を間近に眺められたのは良かった。この日のルートはけっこうヤブが多かったが、同じ山でもルートを変えればまた違った魅力に出会えることを改めて気づかされた。この山域はコースを色々と組み合わせできるので、また違ったルートで訪れたいとの思いを抱いてこの日のハイキングを終了した。
(2012/1記)(2021/6改訂) |