2023年に入って北摂の山を登りたくなり1月は古宝山を登ったのだが、2月に入ると別の山を登りたくなった。そして地図を眺めて決めたのが一本松山だった。理由は簡単で近くに道の駅「いながわ」がありアプローチが易しいと思えてのことだった。当然手頃な山であることも理由だった。道の駅からは地図に破線が描かれている北尾根を辿ることにした。古宝山のときと同様に新名神道を走って宝塚北スマートICを通過すると、後はナビのままに走って道の駅「いながわ」に着いたときは11時過ぎになっていた。道の駅の片隅に車を止めると、始めに一本松の住宅地を目指した。県道68号線を南西へと歩くと、すぐに猪名川に架かる万膳橋を渡った。その先で住宅地への道に入ったが、そのときも猪名川の支流、川床川の緑橋を渡った。住宅地を南端の位置まで歩くと、歴史街道の標識が現れた。その先の沢沿いの小径を指しているようだった。行き先は銀山となっており、2.4km先だった。その沢沿いの小径の他にもう一つ一本松山側に小径を見たので、そちらの小径に入った。はっきりとした山道だったが、その小径をすぐに離れて左手の斜面に取り付いた。あくまでも破線のコースを目指すためだった。その斜面に赤テープがあり、その赤テープを追うように登って北尾根に出た。後は尾根なりに真っ直ぐ山頂を目指した。期待したほどの尾根道は無かったが、ヤブコギになることも無く灌木の尾根を登って行けた。ときに細々とした小径を辿れることがあった。背後に展望が現れると、そちらに端正な山が眺められた。そのときは分からなかったが、後で調べると滝王山のようだった。尾根上にはシダの茂る所があり、そこは迂回して歩いた。山頂が近くなると破線の通りに少し西に向かうようになったが、その破線コースを途中で離れて北西側から真っ直ぐ山頂を目指した。ただ歩き易そうな所を選びながらの登りで、軽いヤブコギと言った感じだった。シダが現れても足で払う程度で歩けた。その感じで一本松山の山頂に到着した。三角点周りは開けていたが、周囲は植林が囲んでおり展望は無かった。それでも探ってみるとシダヤブの中に入ってだったが、南の方向に展望を得て城山を望めた。その山頂では南西方向から来ている登山道を見た。一休みを終えると、その南西尾根に付く登山道で下山とした。尾根道ははっきりとしており、途中シダ帯を通ることがあっても道が分かり難くなることは無かった。そして地図の実線路に合流することになった。実線路は歴史街道のようで、それを辿れば始めに歩いた住宅地に出ることになる。実線で描かれてはいたが、実際は山道と言っても良さそうだった。作られた当時は遊歩道として整備されたのか、丸太の階段の部分もあった。その易しい道を緩やかに下るとあって、いっそうの易しさだった。下っていると右手に一本松山を見るだけでなく、前方に展望の広がることがあった。往路コースで見た滝王山だけでなく、その左手には堂床山も眺められた。曇り空ながら視界は悪くなかった。下っていると登山道が二手に分かれた。そこは右手の小径に入って小さな沢を渡った。そして沢の右岸路を歩いた。もう一つの小径は左岸側を続いていた。その二つの小径は沢を挟んで平行して続くと、歴史街道の入口に着くことになった。一本松の住宅地に入ると、そこから道の駅までは午前に歩いたコースだった。この日の下山コースなら易しく山頂に立てると分かった一本松山だった。
(2023/2記) |