ガイドブックの「佐用ハイキング」を見ると、大撫山の西方、才金から桜山へと抜ける道の西側の尾根が紹介されていた。ピークには矢原山と金山の山名も見られた。そのコースに興味を持って出かけたのは2016年12月の第三土曜日のことだった。すぐには向かわず、先に佐用IC近くの低山を登って足慣らしをしてから向かった。ナビのままに走ると、大撫山の北側から西側を走って才金に入った。そして県道524号線に合流して北に向かうと、左手に登山口標識が現れた。そこには案内標識も立っていた。その登山口の辺りは路肩スペースが広くなっていたので、そこに駐車とした。案内板を見ると「矢原山里山公園」とあり、尾根上は公園として整備されているようだった。登山口に入って少し登ると、害獣避けゲートが現れた。そこを抜けて先へと進む。遊歩道は落ち葉に覆われていたが、途中で大きな葉ばかり落ちている所があった。その辺りはホウノキが多いようだった。遊歩道の周囲は樹林が囲んでおり展望があるとは言えなかったが、木々の隙間から才金の集落を見ることがあり、その後背地は棚田になっていた。登るうちに石が多くなって歩き難くなったが、そこを過ぎると尾根に出た。北に向かえば縦走コースに入ることになり、南には展望台があるようだった。展望台まで僅かな距離でもあったので、そちらに向かった。すぐに展望台が現れるも展望が良いとは言えず、ベンチもあったので休憩場所と言う方が正しいようだった。そこは279mピークの手前で、すぐにピークに向かった。その279mピークの方が展望台と呼ぶのに相応しく、東向かいの大撫山が間近に眺められた。昼休憩をベンチでとった後、縦走コースに向かった。北へと歩いて行くと、自然林の尾根は季節柄すっかり落ち葉に覆われており、サクサクと音をたてながら歩いた。尾根は緩やかな上に道幅も広く、全くの尾根散歩だった。その優しげな尾根の雰囲気も矢原山の手前までで、矢原山への登りにかかると道幅は狭くなり、山道を登る雰囲気となった。目印テープが点々と付いており、それを追うようにして登った。急斜面を登りきって、そこより今少し歩いた所が矢原山の山頂だった。四等三角点(点名・谷ノ久保)がり、矢原山の山名標識を見た。そこは樹林に囲まれていたため、すぐに北へと尾根歩きを続けた。緩く下って登り返し、小さなピークを幾つか越して行く。その辺りはなだらかな尾根で、また落ち葉道となって気楽な感じで歩けた。その先で鞍部へと下ると、シミ谷池への道が右手に分岐した。後ほど下山コースとして歩く道だった。金山を目指して尾根を更に北西へと登って行くが、分岐点を過ぎた辺りより少しヤブっぽくなって、マイナーな雰囲気となった。その雰囲気のまま金山山頂に着いた。この山頂でも四三角点(点名・金山谷)と山名標識を見たものの、矢原山と同様に樹林に囲まれており展望は無かった。何か付け足しで金山に立った感じで、単なるピークハントと言ったところか。すぐに引き返すと、鞍部からシミ谷池への道に入った。そちらの道もマイナーな感じで、目印テープを追いながら下って行くと、周囲は植林地となった。そこを抜けた所がシミ谷池だった。土手の方に回ると、そちらに林道が来ており、そこにあった標識を見ると、その林道を北へと歩くと鉱山跡があるようだった。立ち寄りたいとの気持ちが起きなかったため、車道を南へと歩いて駐車地点に向かった。林道は緩やかな下り坂で、10分ほど歩くと県道524号線に合流した。道なりに歩くと才金の集落が現れて、集落を抜けると駐車地点は近かった。
(2017/1記)(2020/6改訂) |