TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
雄鷹台山 310.5m
No.2  たつの市・相生市
仏ヶ台山 (五六見山) 292.7m
  No.2  相生市
1/2.5万地図 : 網干/相生 
【2003年3月】 2003-21(TAJI&HM)
 
    《雄鷹台山》 仏ヶ台山への尾根の途中より 2003 / 3 《仏ヶ台山》 天下台山より 2007 / 1

 雄鷹台山を始めて登ったのは1994年3月のこと。その下山で想像を絶するヤブを体験したことがトラウマとなって、雄鷹台山には関心が向かなかったと言うか、関心を向けたくなかった。その関心の無い間に、この雄鷹台山を含めて瀬戸内に面する御津町から相生市にかけての山並みを御津山脈と呼んで、ハイキングコースが整備されたようだった。そのことを知って、ようやく関心が向き、今一度訪れようと思ったのは最初の登山から9年後のことだった。同じ季節の2003年3月16日に御津山脈のハイキングを計画したのは、その前日の雨が夕方から晴れて来たのを見て、翌日も晴れは続くと考えたためだった。ところが念のために見た夜の天気予報では、その天気は長続きせず、翌日は朝から再び悪化す
るとの予報になっていた。これで一旦は諦めたのだが、翌朝起きると快晴の空が広がっていた。どうやら天気の替わりが遅れているように思われた。そこで朝の早いうちに登ろうと、朝の光のまぶしい7時前に家を出た。御津町が近づいても晴れており、この天気は持つのではと思えだした頃から、西の空に薄雲が広がり出した。そして室津に入った頃には西の空はもう薄暗く、南の空にも雲が広がってきていた。大浦海岸を過ぎたときに、山側に登山口の標識が見えたので、そこから登り出そうと、その先の海側にあった駐車スペースに駐車とした。上空こそ青空は残っていたが、東にも雲が広がって、もう陽射しは隠されていた。登山口からの小径は小笹を切り開いたもので、その様子から整備されてからさほど日数は経っていないように思われた。やがて道は谷沿いを登り出した。周囲は低木が続いている。道は始めこそ荒れた感じだったが、途中からは以前からの道と思われる、落ち着きのある小径に変わった。ときおり東の方向に雄鷹台山の山頂が梢越しに見えていた。ほぼ稜線に近づいたと思われる頃、大師堂に着いた。「室津山大師堂」と立て札があり、ごく普通のお堂が建っていた。そこまでの道はこのお堂への参道だったと思われた。そこより数分で稜線に出る。十字路になっており、東西は稜線道、北は相生市の野瀬へ通じると示されていた。まずは東へと雄鷹台山を目指す。ごく普通の山道で、手軽なハイキングだった。こんな道が付いているのなら、もっと以前から歩いていたのにと思ってしまった。周囲は低木の雑木で、ときおり瀬戸内側の展望が現れた。その頃にはすっかり曇り空となっており、家島諸島は薄ぼんやりとしていた。前方には雄鷹台山と嫦峨山が見えている。雄鷹台山が近づくと、周囲の雑木が濃くなった。そしてやや急坂があって、雄鷹台山山頂に着いた。雑木林に囲まれ、三角点そばに「ダイセル化学工業」の柱が立つその風景は9年前と変わっていなかったが、新しい山名標識や尾根の案内標識が付けられていた。それは良かったのだが、辺りに空き缶やゴミがやたらと目立った。どうも道が良くなると、ゴミが多くなるようだ。そのゴミの風景を見たくなく、少し離れた所で朝食をとった。空の雲行きを見ると、どうも雨になることは避けられそうもなかった。ただもう山上に出ていることでもあり、予定通り御津山脈を西へと仏ヶ台山まで歩くことにした。大師堂からの道との合流点までは同じ道を辿ることになるが、下るときのほうが室津の家並みや瀬戸内が見渡せて、良い感じだった。ただ合流点に着くまでに、もう小雨がぱらついてきた。予想よりも早い降り出しだった。すぐに雨具を付けて、再び歩き出す。尾根には所々に標識があり、展望台と書かれた所もあったが、木立が繁っており、さほど良いとは言えなかった。小雨の中を黙々と歩いて行く。仏ヶ台山まではそこそこの距離があるのだが、高低差は少なく、また灌木の小枝に煩わされることも無く、いたって楽なハイキングだった。また雨脚は強くなることは無く、いっとき止むこともあった。そうこうするうちに柏登山口からの道が合流する地点に着いた。もう仏ヶ台山は近かった。その仏ヶ台山への最後の登りにかかると数分で山頂に着いた。周囲は雑木が囲んで展望は良くない。小さな岩が幾つか地表に現れており、それで少しは山頂らしさが出ていると言った程度だった。二度目の山頂だったが雨で薄暗いこともあって、あまり以前の記憶がよみがえらなかった。展望も無いのですぐに引き返すことにした。すると少し下った位置に露岩地があり、そこに立ってみるとこれがなかなかの展望地で、東に向かって広く開けていた。天下台山から野瀬奥山、雄鷹台山と御津山脈の主峰級が一望だった。これで少しは仏ヶ台山が印象に残ったようで、少しは満足の思いになれた。引き返すに当たっては柏登山口に下りて、車道を駐車地点まで歩くという選択枝もあったが、車道を延々と歩くのはいただけないので、すんなりと歩いてきた尾根を引き返すことにした。この雄鷹台山と仏ヶ台山との往復で思ったことは、雄鷹台山に近い方が展望が良かったことだった。南東に室津港が形良く見えており、晴れた日にはきっと素晴らしい眺めではと思われた。雄鷹台山に戻ると、そこからは南へと向かう登山道を辿った。すると少し下った所で露岩の展望地に出た。前面に遮るものは無く、室津の港が眺められた。この日一番の展望地と言えた。その後は樹林帯に入り、展望は無くなった。後は忠実に登山道を辿るのみ。この頃より雨脚が強くなって来た。道は方向を南東へと変え、最後は屋津坂の峠近くに下り着いた。その頃には本格的な雨となっており、この雨の中を屋津坂口へと出た。そして後は国道250号線を歩いて、駐車地点へと戻って行った。
(2006/2記)(2010/3改訂)(2021/12改訂2)
<登山日> 2003年3月16日 7:32大浦西登山口スタート/7:53室津山大師堂/8:22〜56雄鷹台山/9:43柏第三展望台/10:02〜10 仏ヶ台山/11:20雄鷹台山/12:05屋津坂登山口/12:20エンド。
(天気) 早朝の快晴は消えて、スタート時はもう西の空は黒く、東の空も雲が陽射しを隠し出した。尾根上に出たときはほぼ曇り空になっていた。風は無く、気温もさほど低くは無かったが、湿っぽい冷たさがあった。仏ヶ台山への中間点辺りで小雨が降り出した。ただ強くはならず降ったり止んだりを繰り返した。下山を終える頃より雨脚は強くなり、本降りの雨となった。
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大浦西登山口を登り始めて、ほぼ尾根に近づいたとき大師堂に出会った 尾根に出て雄鷹台山に向かい出すと、室津港が眺められた 雄鷹台山の山頂に着くと、新しい山名標識が立っていた

雄鷹台山を離れて
西へと尾根を辿っ

大浦湾を少し大きく見る 前方に仏ヶ台山を見る 雨の中、仏ヶ台山の山頂に着いて一休みとした

雄鷹台山に戻ると
き、東の山並みを
見る
上の写真に写る天下台山を大きく見る 同じく野瀬奥山を大きく見る 上の写真の右手に続く海岸線を見る
戻る途中で室津港の良く見える位置があった 尾根を離れて屋津坂登山口へ向かう登山道に入った