御津山脈の雄鷹台山は南面側を登るとあって夏は敬遠したくなるが、2018年は8月の暑い日に訪れた。ずっと残暑が続いていたので、その日は播州中部の山を午前の登山で終わらす予定にしていた。そこで朝早くに向かうつもりだったのだが、出そびれてしまった。それでも午前の登山に拘って近くの山で良い所はないかと考えた結果、雄鷹台山が思い浮かんだものだった。山上から瀬戸の海を眺めたいと思ったことも理由の一つだった。
鳩が峰のそばにある登山口に着いたときは9時半を過ぎていた。登山道に入るとどうも笹が茂ってきたようで、笹を払いながら登るようになった、御津山脈全体に言えることだが、登る人が少ないこともあってか、手入れがされないとすぐにヤブに戻るようだった。ほぼヤブ道と言ってよく、目印テープを頼りに登った。ヤブになったことで蜘蛛の巣も増えたようで、常に蜘蛛の巣を払いながら登った。コース上に展望岩は二カ所あり、登山口から10分で最初の岩場に着いた。木々が生長したのか以前と比べて見える範囲は狭まっていたものの、青い瀬戸の海が間近に眺められた。またうっすらと小豆島が望めた。その先も蜘蛛の巣払いと笹ヤブは続いて、もうすっかりヤブ山登りの雰囲気だった。しかも陽射しを受けることも多くあって、やはり夏の季節には厳しいコースと言えた。山頂が近づいて二つ目の展望岩が現れるもそこは通過して、とにかく山頂を目指した。尾根コースに合流すると、そのすぐそばが雄鷹台山の山頂だった。すっかり樹林に囲まれたその佇まいは以前のままで、展望のかけらも無かった。ただ辺りは木陰となっていたので、山頂のそばでバテ気味の体を休めた。山上にはごく弱い風があり、涼しさも感じられた。おかげでまずまず良い感じで休めたのは良かった。横になっていると少しばかりうとうととしてしまった。少し元気が戻ったところで下山に移った。そして山頂に近い展望岩で改めて瀬戸の風景を楽しんだ。大浦湾には牡蠣イカダ多く浮かんでおり、牡蠣が室津の特産になっていることが良く分かった。その後は下山を続けたが、登りで蜘蛛の巣を払っていたので、それを気にせずただ目印テープを追って下った。登山口に戻ってきたのは11時半前。予定通り午前のみの軽いハイキングで終了した。但し全身汗みずくだったが。
(2018/9記) |