長い冬が終わりに近づいて暖かい日が現れ始めると、その暖かさを楽しみながら瀬戸の海を眺めたくなることがある。2023年2月の最終日がそのような日だった。朝から快晴で上空に雲は全く見なかった。朝こそ冷えていたが気温もどんどん上昇していた。その空を見て陽光を浴びながら瀬戸の海を眺めたくなった。それにぴったり叶うのが御津山脈の雄鷹台山だった。ダイセル播磨工場の前を通って鳩が峰に着いたのは11時半が近い時間だった。登山口そばに車を止めると、細々とした登山道に入った。少しひんやり感のある空気の中、急坂をしっかり登って行く。下展望岩に着くとそこは以前よりも展望は悪くなっていた。木々の生長によるものだった。休まず登りを続けた。周囲は枯れたササが多かった。ときおりシダ帯やウバメガシの林を抜けて行く。上展望台に着くも、そのまま先へと進んでまずは山頂に立った。登山口から27分だった。良い汗をかけたの思いで一息入れると、引き返して上展望台に向かった。そして上展望台で昼休憩とした。そこはまさに陽光を浴びるの言葉がぴったりの場所だった。その暖かさに登山靴を脱いで素足になると、陽射しを足に当てて寛いだ。この日の瀬戸の海はうっすらしていたが、それも春の情景として悪くなかった。春の暖かさを十分に楽しむと、ぼちぼちと言った感じで鳩が峰の登山口へと戻って行った。
(2023/3記) |