ゆめさきの森公園には手頃なハイキングコースがあって、けっこう人気スポットになっているようだが、特に名のある山がある訳でもないので、2017年に登って以来足が遠のいていた。そのゆめさきの森公園エリアにまだ登っていなかった三角点ピークがあった。それが小坪山で、通宝寺山とは尾根道で繋がっているようだった。そこで久々にゆめさきの森公園を歩いてみようと出かけたのは、2024年3月の良く晴れた日のことだった。
公園の駐車場に10時過ぎに着くと、既に10台ほどの車が止まっていた。駐車場に車を止めて拠点施設の方へと歩いて行くと、すぐに右手に登山道が始まった。それはホウノキの道で、駐車場から尾根に出る一番の近道だった。その散策道に入ると始めは谷あいの道で、植林地を抜けると上り坂に入った。階段部分も多くあったが、急階段は無く適度な登り易さが続いた。その登りの途中で現れたのが展望台だった。展望デッキはあるものの木々の生長で展望は良いとは言えなくなっていた。その展望台を離れて10分ほどで尾根道に出た。そこからは通宝寺山を目指して北へと歩いた。始めは緩やかな道で、露岩の上を歩くこともあった。前方に通宝寺山が見えてきて、その直前まで来ると急坂の階段登りとなった。その階段を登りきって通宝寺山の山頂に着いた。展望は良いとは言えなかったが、木々の隙間から東向かいの谷山が眺められた。その通宝寺山からは尾根道を引き返す形で南へと歩いた。通宝寺山からの急坂下りが終わると、後は易しい尾根道歩きが続いた。尾根には「ラクダの背道」の名が付いており、その名の通りに小さなピークを幾つか越して行った。250mピークを越すと、前方に小坪山をはっきり見るようになった。その小坪山へは通宝寺山と同様に急階段を登って近づいた。そして通宝寺山から50分で小坪山の山頂に着いた。山頂は狭いながらも平らに開けており、中央に三等三角点(点名・寺村)が置かれていた。その山頂の展望は良いとは言えなかったが、近くに岩場がありそこに立ってみると、南に向かって展望が広がっていた。南に見える大きな山は書写山で、南西方向に見えたのは伊勢山だった。但しこの日の視界は春霞と言えそうで、クリアな見え方では無かった。その小坪山までもはっきりとした尾根道が付いていたが、その先も「古墳の道」として続いており、はっきりとした道だった。その古墳まで400mとなっていたので、古墳を訪れることにした。ずっと下り坂で、その途中で右手に下山コースが分かれた。直進が古墳への道で、古墳まで100mだった。その100mほどを歩くと開けた所が現れたが、どこが古墳かはっきりしなかった。古びた標識は既に読めなくなっており、何となく石棺があったと思われる所を古墳と思うことにした。その古墳コースはその先で道が不確かになっていたので、引き返して下山コースに入った。その道も「古墳の道」だった。どんどん下ると町道の標識を見るようになり、登山口に下り着いた。そこからは作業道を歩いて町道に出た。町道との合流点からゆめさきの森公園の駐車場まで300mの距離で、弥勒寺の前を通って戻ることになった。
(2024/4記) |