出石は城下町として古い家並みを残しており、味わいのある町だが、その城下町を抱くように立つのが有子山。山上には有子山城跡が広がっている。その有り子山を12年ぶりに訪れた。2014年8月の初旬のことで、曇の広がる空だった。曇り空の方が強い陽射しを受けるよりは良いのではと思いながら、出石の町に入った。10時過ぎに大手前の駐車場に着いたところ、その時間は観光には早いのか、駐車場は閑散としていた。こちらは有子山ハイキングが目的なので、すぐに出石城跡へと向かった。その後のハイキングの様子は下の写真帳をご覧頂きたい。前回は急ぎ気味に登ったこともあり、ごく感嘆に山頂に立ったので、ハイキングとしては物足りない思いだったが、12年過ぎてこちらの足が少し弱ってきたようで、急坂登りはけっこう厳しく思えた。暑い季節でもあったが大汗をかいての登りとなり、中間地点(あと500m地点)では暫し休憩をとって息を整えた。山頂に着くと、そこは広く平らになっているのだが、一面ワラビ畑になっていた。そのワラビに囲まれるようにして東屋が建っている風景は悪くなかった。しかも北に向かって遮るものの無い展望が広がっていた。足下には城下町の風景が広がっており、遠く蘇武岳や来日岳の姿も臨まれた。その山上の佇まいに接して、有子山を見直す思いになった。その後は東隣りのピークにも立ち寄った。そちらも城跡で千畳敷と呼ばれているようだったが、山頂と比べると未整備状態のようで、味わいとしては少し落ちるようだった。但しこちらからは床尾山が間近に眺められた。もう一度山頂に立つと、後はワラビ採りを楽しみながら、往路を戻って行った。
(2014/8記)(2020/6写真改訂) |