二度目の峠山は福崎町側からアプローチすることにした。向かったのは2024年7月の第二土曜日のこと。この日は終日曇りの予想となっていたので、展望を求めず短時間で登れる山として峠山に向かった。峠山の北麓には二つの溜め池があり、その一つの板坂奥池のそばに駐車とした。先に一台の車が止まっており、それは農作業に来ていた人のものだったが、新雪にも駐車位置をずらしてこちらの駐車スペースを作っていただいた。始めは夢前町との境となる板坂峠へと幅広の道を歩いた。無理をすれば車の通れる道だった。板坂峠に着くと、そこに峠の地蔵さんと言うか石仏が幾つか並んでいた。その一つには天保の字が刻まれていた。そのお地蔵さんの向かいから峠山への登山道が始まっていた。始めは無理なく歩ける山道だったが、途中からシダヤブになってしまった。どうも余り歩かれていない結果と思えた。それも送電塔(播磨線89番)が近くなると、またシダヤブは無くなって易しく歩けるようになった。送電塔の位置は少し展望があって、西の方向が眺められた。その送電塔から10分ほどで峠山の山頂に着いた。山頂には四等三角点(点名・峠山)が置かれていたが、すっかり樹林に囲まれており、展望は無かった。蒸し暑さの中での登山とあって、暫し寝っ転がって息を整えた。昼食をとるなど十分に山頂で休んだ後は、東へと尾根道を歩いた。尾根道は巡視路のようで荒れた感は全くなく、ごくスムーズに歩けた。次の320mピークに立つと、前回はそこから北へと支尾根を下っていた。その支尾根に送電塔が建っており、そこに少し展望があったことを思い出した。そこで今回もその送電塔に立ち寄ることにした。支尾根を少し下ると、送電塔(播磨線90番)が近づくと北に少し展望を得たが、木々の生長があってか前回ほどの展望は得られなかった。送電塔のそばに立つと、主尾根に戻って東へと尾根歩きを続けた。次のピークも峠山とほぼ同じ高さがあり、そこでコースは二手に分かれていた。そのまま進めば大倉山に至るのだが、北への支尾根に入って下山することにした。その北尾根に入ると、北西に見えたのが明神山だった。更に進むと送電塔(播磨線91番)が現れた。そこを過ぎて道なりに歩いていると東に向かいだしたので、送電塔のそばに戻って北に向かえる支尾根に入った。適当に斜面を下るうちに尾根道に出会った。それも巡視路のようだった。またスムーズに歩いて送電塔(鶴居支線13番)に出会った。巡視路はそこまでだったが、地図には破線路が描かれていたので、灌木ヤブの斜面に分け入った。そして期待通りに小径に出会った。後は小径を歩いて無難に麓に下り着いた。そこは福祉施設「もちの木園」のそばだった。その位置から板坂奥池までは少し回り道となったが、20分ほどの距離だった。板坂奥池に戻ってきたときは、またまた大汗になっていた。
(2024/7記) |