TAJIHM の 兵庫の山めぐり <摂津 
 
堂徳山    どうとくやま 337.5m 神戸市
 
1/2.5万地図 : 神戸首部
 
【2016年12月】 2016-136(TAJI)
 
   神戸ポートタワーより  2016 / 12

 神戸市の中心部に近い山としては摩耶山が有名だが、地図を見ると多くの山名が低いピークに付いている。その一つの堂徳山を登ろうと向かったのは、2016年12月も後半に入った天皇誕生日のことだった。この日はパートナーに用事があったため、単独行として登ることにした。
 JR三宮駅を降り立ったのは、10時過ぎのこと。登山口のある北野町を目指して北西へと適当に歩いた。北野坂を歩いて行くうちに北野町二丁目に出ると、そこは観光地とあって大勢の観光客で賑わっていた。そこを素通りして登山口に向かうのもどうかと思えて、暫し異人館通りの散策を楽しんだ。但し有料となる館の中に入るまでのことはしなかった。北野天満宮に出ると、後は西へと住宅地を抜けて青龍神社の前に出た。その近くから北へと向かう細い階段道があり、それを登って行くと北野町西公園が現れた。もうその先には住宅は無く、地図を見るとその位置より破線路が二つ描かれており、一つは尾根上にあり、もう一つは谷沿いに付いていた。公園を眺めると一番高い所に害獣避けゲートがあり、その先から山道が始まっているようだった。往路は尾根コースを登ろうとゲートを抜けたところ、山道は谷沿いに続いており、尾根に向かう道は見えなかった。それでも地図を信じて、適当な位置に左手の斜面に取り付いて尾根に向かった。何となくコースらしき小径が見えたので、それを辿って行くと尾根を登るようになった。尾根の傾斜は適度で、無理なく登って行けた。但し標識らしきものは一切見なかった。また展望も無く樹林に囲まれての登りが続いた。それも登るうちに周囲の木々が疎らになることがあり、一度港の方向が望めた。また前方が見えるようになって、そこに送電塔が立っているのを見た。その送電塔に着くと前方が一段高くなっていた。そこが山頂ではと思えてすぐに向かった。少し登ると尾根は緩やかになり、右手に摩耶山が木々の切れ目から眺められた。そしてその先の小ピークで三等三角点(点名・口一里)を見た。そこが堂徳山の山頂かと思って一休みとした。三角点ピークは展望が良いとは言えなかったが、無理に探せば北西方向に菊水山や鍋蓋山が木々の隙間から望めた。一休みを終えて北へと緩やかな道を下ると、左手間近に車道が走っているのを見た。その車道に入ってその先から分かれる谷コースで戻る予定だった。車道へと通じる小径の分岐点まで来たとき、そこに標識が立ってた。それを見ると今歩いてきた道は行き止まりとなっていた。また堂徳山は三角点ピークでは無く、この先の方向を示していた。そうなると少し北に見える最高点と思えるピークを神戸市では堂徳山としているようだった。ごく近くでもあり登山道もあることなので、そこにも立ってみることにした。登山コースから分かれたマイナーな小径を歩いてピークに立ってみたが、そこは笹ヤブになっており標識も見なかった。これなら先ほどの三角点ピークを堂徳山の山頂としても良さそうだった。最高点ピークから更に北へと送電塔(中山手支線3番)まで歩いてから引き返した。標識の立つ位置まで戻ると、そこからは間近に見える車道へと向かった。そして車道に出ると南へと緩やかに下り、程なく左手に小径が分かれるとそちらに入った。その小径が谷コースに通じる道と思えたからだった。小径は尾根筋に付いているときは良かったが、尾根が急傾斜となった辺りではっきりしなくなった。地図の破線路を辿るべく、適当に急斜面を下って谷筋に下りてみたのだが、谷はすぐに崖になってしまった。そこで迂回することにしたのだが、選んだ所が悪かったのか滑落の危険性があって、ようようの思いで谷筋に下りてきた。後は谷筋を無理なく歩けて、右手に何度か砂防ダムを見るようになった。そのうちにはっきりとした登山道を歩くようになり、ヘートの位置に戻ってきた。どうも谷コースはコースとしての形態はもう無いようで、堂徳山を南麓側から登るのなら尾根コースに限るように思われた。後は北野町四丁目の住宅地を抜けて行くと自然とトアロードに出て、JR元町駅でハイキング終了とした。
 堂徳山ハイキングを終えたものの、堂徳山の姿を見ていないことが心残りとなった。そこで港側から眺めることにした。そして思い付いたのが神戸ポートタワーだった。その立地からして展望台からならはっきり眺められるのではと思えた。そこで元町駅には入らず、そのままポートタワーへと向かった。入場料は700円。最上階の展望台に立つと、願い通りに堂徳山を眺めることが出来た。但し、目立つ姿では無かった。なお見えていたのは三角点ピーク辺りだったので、堂徳山の山頂は地図の通りに三角点ピークを指しても良いのではと思えた。ところで展望台からは須磨アルプスから六甲山系の西部までが眺められて、神戸の山を見るには絶好のビューポイントだと思った。
(2017/1記)(2020/6改訂)
<登山日> 2016年12月23日 10:13JR三宮駅スタート/10:37〜11:02北野町界隈の散策/11:11北野町西公園/11:55〜12:36山頂/13:19北野町西公園/13:43JR元町駅エンド。
(天気) 始めは暫く晴れていたが、次第に雲が広がってきた。一時はすっかり曇り空となった。山頂に着く頃よりまた陽射しが現れるようになった。山頂の気温は10℃ほどで、風が強かった。視界は澄んでいた。
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スタート地点はJR三宮駅だった まずは北西方向に向かって歩き出した 北野坂を歩くようになると、観光客が増えてきた
少し北野町を散策することにした 通りはクリスマスの飾り付けが多かった 阿蘭陀坂を歩いた
有名館の前を通っても、中までは入らなかった 北野天満宮まで歩いてきた 天満宮の境内からは「風見鶏の館」が眺められた
いつの間にか、神戸の空は曇りに変わっていた 天満宮を離れて、住宅地の中を西へと歩いた 青龍神社の前に出てきた

(←)
青龍神社の側から
北へと続く階段が
あった

 (→)
  階段を登って行くと
  北野町西公園の前に
  出た
公園の最奥にゲートがあり、そこを通過した ゲートの先に小径を見たが、それは谷コースだった 尾根コースを求めて適当に右手の斜面に取り付いた
うっすらと小径を見たので、それを辿った 小径は尾根の方向に向かい出した 尾根を辿るようになった
まだ紅葉が残っているのを見た はっきりとした尾根道を歩くようになった 尾根道は適度な傾斜で続いており、歩き易かった
上空はときおり雲が薄れて青空が覗いた 周囲の木立が少し疎らになることがあった 海の方向が開けて、市街地が望まれた
ホテルオークラや神戸ポートタワーも見えていた 前方が望めると、送電塔の建っているのが見えた 落ち葉道を登って行く
送電塔の位置まで登ってきた 易しい道が続く 右手に展望が現れたとき、摩耶山が望めた

三角点ピークに着
いた

ちょっと通過点の
雰囲気だった

三等三角点(点名
・口一里)を見る
三角点の位置からの展望は悪かったが、木々の隙間か
ら菊水山と鍋蓋山の並ぶ姿が眺められた
左の写真では右側となる鍋蓋山を大きく見る 登山道は三角点ピークを越えて北へと続いていた 下
山コースに入るべく、今少し北へと歩いた
標識が現れると、今歩いて来たコースは行き止まりと
されていた また堂徳山はこの先になっていた
近くを車道が走っており、標識の位置から車道に下り
る道があった
車道に下りて下山するつもりだったが、堂徳山が気に
なって、この先の最高点に向かうことにした

(←)
左手に階段を見た
ので寄り道するこ
とにした


  (→)
   階段の先は広場に
   なっていた

(←)
その広場からも菊
水山(左)と鍋蓋
山が眺められたが
木々に妨げられて
の眺めだった

 (→)
 菊水山を大きく見
 る
コースに戻って北へと歩いた 最高点に向かう小径が登山コースから分かれた 笹を押しのけるようにして登った
最高点に立った そこを神戸市では堂徳山としている
ようだが、単なる笹ヤブの山頂だった
山頂を越して少し下ると送電塔(中山手支線3番)が
現れた
送電塔のそばからは海の方向が眺められた
送電塔の位置からは足下の登山道に向かった 引き返すと、前方に標識が見えて来た 標識の位置から車道に下りると、南へと歩いた
少し下ると、左手に小径が分かれていた 小径が谷コースに通じると思えて小径に入った 始めは尾根筋を辿って行く
尾根がはっきりしなくなったので谷筋に向かうことに
したが、急斜面を下ることになった
何とか谷筋に下りると、そこに赤テープを見た この
まま谷筋を歩くだけだと思ったのだが
すぐに崖になってしまい、進めなくなった
何とか迂回して谷筋に戻ってきたが、途中滑落の危険
があった
後は適当に谷筋を歩いた 砂防ダムが現れると縁を歩
いて先へと進んだ
また砂防ダムが現れた
はっきりと登山道を歩くようになった ネットに沿って歩いた ゲートの位置に戻ってきた
足下に北野町西公園を見る 公園からは市街地が眺められた 後は北野町四丁目の住宅地を抜けて行く
自然とトアロードを歩くようになった トアロードから堂徳山の方向を眺めた JR元町駅でハイキングを終了した
堂徳山の姿をはっきり見たく、神戸ポートタワーに向
かうことにした
ポートタワーを間近から見上げた もう上空は快晴に
なっていた
最上階の展望台に上がった
ポートタワーは素晴らしい展望地だった 菊水山から摩耶山までを眺めた この日は素晴らしい視界だった
菊水山を大きく見る 鍋蓋山を大きく見る 堂徳山を大きく見る

(←)
摩耶山を大きく見る


 (→)
  摩耶山から東へと
  続く尾根を見る

西の方向を眺め

高取山を大きく見