TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨
 
岩木山    いわきさん 344.1m 上郡町
 
1/2.5万地図 : 上郡
 
【2009年12月】 2009-114(TAJI&HM)
 
   与井新集落に近い千種川河畔より  2009 / 12

 上郡町へ向かうには国道2号線から国道373号線に入って千種川沿いを北上するルートが一般的だが、北上するにつれて見えてくるのが山上に駒山城跡を持つ生駒山だった。間近になると登山道もはっきり見えてくる。この生駒山は東西に長い尾根の東端のピークになっており、西へと目を向けると、尾根の標高は次第に高くなっていく。尾根は緩やかな起伏で続くため特徴あるピークは特に見当たらないが、一番高い辺りはと見ると、なだらかなピークが奥の方に覗いている。それが岩木山で、北麓側にその名になっている岩木集落がある。また南麓には船坂小学校があり、位置としては上郡町の市街地からはさほど離れていない。この岩木山を登ろうと出かけたのは2009年12月のことで、その日の天気予報は兵庫全域で曇りながらも、南部は幾分良いとなっていた。
 国道2号線を有年原の交差点で離れて北へと向かって行った。前方に見える北の空はどんよりと暗かったが、上郡町辺りは予想と違って少し雲が多いながらも青空が広がっていた。上郡橋を渡って市街地へと入り、西へと向かう県道90号線を走った。市街地を離れると、右手前方に岩木山の尾根が明るく眺められた。程なく船坂小学校が近づいたが、その手前で県道90号線は岩木山の南尾根を回り込むようにして北上し出した。スタート地点は南尾根の端からと考えていたので、南尾根端の山裾に駐車可能な所はないかと注視していたが、どうも見当たらないようで、車道を今少し走ってハイポネックスジャパン上郡工場に近い空き地に駐車とした。南尾根端からは北に500mほど離れた地点だった。車道には歩道が付いており、それを歩いて南尾根の端へと向かった。南尾根の取り付き地点と考えていた辺りはやや急斜面になっていたが、コンクリート製の階段が付いていた。それを登るとすぐに山道が始まった。適度な道幅で、緩やかに続いていた。尾根に出るとその尾根も緩やかで、明るい陽射しの下をハイキング気分で歩いて行けた。その歩き易い道も忠魂碑の建つ広場までだった。その先はごく普通の山道となり、低木帯の中を続いていた。ちょっとヤブ気味の所もあった。123mピークを過ぎると緩やかな下りとなり、鞍部に着いた。そこに左手となる西の方向から別の道が合流していた。鞍部から緩やかに登り返すと、小さなササが広がる開けた場所に出た。山中にこの一角だけササ地はおかしいと見ると、鉄骨の切断面が見えた。どうやら以前送電塔が建っていたようだった。持っていた「上郡」の地図は昭和61年発行と古かった葉ため、その送電線が描かれていた。ササをよく見ると多くはかじられており、またシカの糞が多く落ちていた。この山もどうやらシカの食害が進んでいるようだった。その鉄塔跡の位置から先は少し急斜面となったが、尾根の小径は続いていたので、それを辿って登って行った。中腹まで登ったとき、前方に大きな岩が現れた。それを巻くようにして登ると、その先は露岩地になっており、ちょっとした展望地になっていた。一休みすることにして眺めると、南東から南、南西へと、上郡町の南部の山並みが一望だった。気温は高めだったので、少しある風が快く感じられて、その風に当たりながら暫し展望を楽しんだ。JRが山裾の近くを走っているだけに、その音が大きく聞こえたりもした。尾根歩きを続けるとまた灌木が増えて、それに煩わされながら登った。そして徐々にシダが目に付くようになった。小径ははっきりしていたので道を外すことは無かったが、シダは更に増えてきて道が隠され気味になることもあった。そのシダ帯を登っているときに、突然間近で大きな音がした。数メートルと離れていない位置から鹿が逃げ出した音だった。やはり鹿は多いようだった。やがて山頂が近づいたのか尾根の傾斜は緩やかになってきた。ただシダは相変わらずあり、道を歩くと言うよりも歩き易い所を選んで歩いた。そのシダが減ってきて、突然のように幅広の道が現れた。このまま山頂までかと思っていると、すぐに終わってしまった。どうやら里山道の名残だったかと思われた。そしてまた辺りがヤブっぽくなったと思えたとき、そこが山頂だった。山頂は周囲より僅かに高いだけで、シダも茂って山頂らしい雰囲気は無かった。三等三角点(点名・岩木山)もシダの中に隠れていた。少し手前に平坦な所があり下生えも少なかったので、そこに戻って休憩することにした。ただ三角点の隠れていることが気になって、三角点に被さるシダを少し刈ってみた。またせっかくの山頂なので、少しは展望を得たいと、そばにあった松の木に登ってみることにした。3、4メートルほど登ると周囲は低木が多いだけに、一気に展望が開けた。但し丘陵地帯と呼べそうななだらかな尾根がほとんどで、特徴的な山は北西方向に八塔寺山を見るにとどまった。後は三角点の位置より数十メートル戻って、平坦になった所で昼休憩とした。のんびりとパートナーと二人きりで過ごしていたところ、空の雲が増えてきた。暫くするとほぼ曇天に変わって、すっかり陽射しは遮られてしまった。どうやら北の空から黒雲がどんどん流れてくるようだった。それを見て下山とする。下山はただ登ってきた道を引き返すだけだった。シダ地を一気に下ると露岩地に着いたが、午前とは様変わりして、上郡の風景は暗かった。そしてこの下山では、鞍部に下り着いた位置より尾根を離れて西へと下った。そこに付いていた山道にはプラ階段の所もあったので、巡視路の名残と思えた。多少草深くなっている程度でどんどん下ると、笹ヤブ地に出た。車道は目前だったので、適当にヤブ地を抜けると、ハイポネックスジャパン上郡工場の横に出た。もう駐車地点とは100mと離れていなかった。このとき空からポツリと雨粒が落ちてきた。空はすっかり暗くなっており、駐車地点に戻ってきたときは、弱い雨になっていた。
(2010/1記)(2021/10改訂)
<登山日> 2009年12月12日 10:19スタート/10:24山すその階段を登り出す/10:31忠魂碑/10:39鞍部/10:50〜55尾根の露岩地で休憩/11:27〜55山頂/12:21露岩地/12:30〜34鞍部/12:39車道に出る/12:42エンド。
(天気) 朝の空はきれいな青空が広がっていた。雲は少し多い程度だった。北は曇り空で、次第にその雲が流れてきて、昼には薄曇りから曇り程度に変わってきた。風は少々ある程度で、気温はこの季節としては高く、朝で15℃、昼には17℃まで上がってきた。視界は澄んでいる方だった。下山では雲は厚みを増して、空は薄暗くなってきた。気温も15℃まで下がってきた。下山を終えたときより小粒の雨がぱらついてきた。
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県道90号線を西へと走る 右手前方に岩木山
の尾根が眺められた
駐車地点から県道90号線を南へと歩く 振り
返って岩木山から西に続く尾根を眺める
南尾根の端に着くと、コンクリートの階段が付
いていた まずは階段登りでスタートした
階段を登りきると、水天宮の祠を見た 優しげな登山道が始まった 尾根に出ると西の方向に展望が現れた
ハイキングコースの雰囲気で尾根道は続いた 広場に着くと忠魂碑が建っていた 広場の先も山道はあったが、荒れぎみだった
鞍部に着くと、西側から小径が合流した 急に開けた所が現れたが、送電塔の跡地だった 少しシダが見られる程度で、無難に登って行けた
大きな岩が前面に現れた 大岩の横を巻いて登ると、背後に展望が開けた 一帯は露岩地となっており、展望地になっていた
露岩地とあって展望は良かった 南に向かって広く開けていた
露岩地の先はシダが茂りだした シダ地を抜け出したと思ったが またシダが茂って、道を隠すまでになった
シダは濃くなったり疎らになったりした 山頂が近くなって、また露岩が現れた その露岩に立つと間近の尾根の紅葉が眺められた
 山頂は木立に囲
 まれてヤブの雰
 囲気だった

   山頂の展望を得
   ようと近くの木
   に登ると、北西
   方向が眺められ
   た
右上の写真の八塔寺山を大きく見る 上の写真の船岩を大きく見る シダを刈って三角点を露わにした
     
下山中に上空は急激に暗さを増してきた 露岩の展望地に戻ったが、風景は薄暗かった 左の写真の宝台山を大きく見る
右上の写真の黒鉄山を大きく見る 鞍部に着くと、そこからは西へと巡視路を下っ
最後はヤブになったが、すぐに県道90号線に
出た