3年後の2003年7月後半に再訪した。もう梅雨が明けても良さそうなのにまだ明けず、なぜか週末になると一段とどんよりとした空になることが続いていた。その日もどんよりとした空で、蒸し暑さもひとしおであった。今回はコースを変えて夢前町須加院からの旧広嶺道で訪れた。鍵ノ谷川沿いの小径を進むと溜め池に出たが、歩き易さのままに池の左岸を進んでしまった。小径はどんどん細って獣道になってしまい、その時になって漸く地図を確かめた。方向は西に向かっており、はっきり間違えたと知ったが、そのまま小径が続くので有れば、そちらの方が山頂に近いとそのまま登ることにした。灌木の小枝をかき分けながら漸く尾根に出た。そこは暮坂峠から氷室山へと続く尾根だったが、まだ山頂とは100m以上の標高差があった。蒸し暑さの募る中、雑草や小枝をかき分けながらの登りを続けたが、それでも尾根道はあったので気分的には楽だった。そして二度目の山頂に達する。印象は思っていたほど展望は良くないと言うこと。雑木や雑草が育ったこともあったが、遠方がガスに隠されていたことにもよると思えた。ただ山頂は適度な広さがあって、梅雨時の登山でほてった体を、暫し休ませることが出来た。ところで、この氷室山を以前は「アドガ岳」と呼んでいたが、今回山頂に立つと「氷室山」と山名標識が付けられていた。この名の方がこの山に相応しいと思えたため、氷室山で呼ばせていただいた。
(2003/7記)(2006/2改訂)(2020/9写真改訂) |