◆ TAJI&HM の 兵庫の山めぐり <西播磨編> ★ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
利神山 りかんざん | 373.0m | 佐用町 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1/2.5万地図 : 佐用・土万 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【2012年11月】 No.4 | 2012-102(TAJI&HM) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
道の駅「宿場町ひらふく」より 2012 / 11 |
利神山は山頂に利神城跡が残っており、そこからの展望は悪くないため何度か訪れているが、いつも平福から始まる登山道をピストンしていた。その利神山を周回で、しかも簡単に歩けるルートはないものかと地形図の「佐用」を眺めると、南尾根が緩やかに伸びているのが目に付いた。しかも途中まで林道が付いている。登山道が無くとも、その尾根なら無理なく山頂まで歩けそうだった。そして下山路として平福コースを下れば周回になる。これで周回コースが決まったが、どうも利神山だけでは物足りなさ層なので、別の山との組み合わせで実行することにした。 向かったのは2012年11月のことで、ちょっと膝を痛めて、きつい登山は出来ないときだった。足の状態を探るため、まずは散歩のようなハイキングとして大撫山を訪れた。軽い歩き方なら足は大丈夫とみたので、そこで午後は利神山で過ごそうと向かったものである。空は雲が多いながらも、青空の広がるときもある天気の日だった。車は平福の南にある矢倉橋のたもとに止めた。矢倉橋を渡って東側に出ると、南の方向へと歩いて行った。利神小学校を過ぎて殿町集落へと入った。そして地形図を見ながら林道の起点へと近づいた。林道はすぐに分かり、集落を過ぎるとゲートが現れたが、開いていた。その先は落ち葉が積もっており、林道はあまり利用されていないようだった。また周囲の様子や立て札から、一帯は別荘地として開発されたものの、ほとんど利用されずに放置されてしまっているようだった。ところで集落を離れてから、なぜか一匹の黒猫が後をつけてきていた。オスの黒猫で、ときに足に摺り付いてきた。毛艶が良いことから、どうも飼い猫のようだった。この辺りを歩く人が珍しいのか、追ってきているようだった。林道の終点が近づくと一軒の別荘を見たが、すっかり朽ちていた。バブル期に建てられたのかも知れない。黒猫は依然として離れようとはせず、とうとう林道の終点まで付いてきた。林道が終わってからも尾根にはコンクリートの小径が付いていたので、それを歩いた。その小径はすぐに終わり、その先はヤブだった。どうも開墾地が放置されてのヤブのようだった。少し歩いてみたが、けっこうヤブがきつかった。そこで左手の林に逃げて、林の中を歩いた。黒猫はもう居ないだろうと思っていたのだが、パートナーのそばを相変わらず付いていた。林を進んで、300mほどのピークに立つ。そこからは尾根なりに登った。尾根の切り開き道が現れて、これは楽になったと思ったのだが、長くは続かず雑木のちょっとしたヤブに突っ込んだ。小枝を手で払い除けながら進むことになったが、厳しいと言うほどでも無かった。それと地形図の通りに終始緩やかなのは助かった。尾根なりに進んでいると、尾根が削られたようになっている所に出た。そこを越すと、また同じような地形が現れた。どうやら城跡に入ったようで、そこは堀切になっているようだった。木立を通して山頂の石垣が間近に見えていた。相変わらず黒猫は付いて来る。林を抜けると石垣が現れて、本格的に城跡に入った。石垣は傷みがひどくなっており、今にも崩れそうな所もあったので、慎重にそばを通った。平福コースが合流して、そこより一登りした所が山頂の本丸跡だった。黒猫君はとうとう山頂まで一緒だった。前回は桜の季節に来たのだが、今回は11月とあって、山頂の桜は葉を赤く色づかせていた。また周囲の雑木も紅葉が進んでいた。この日良かったのは視界が澄んでいたことで、播州北部の山並みがくっきりと眺められた。そして近くの尾根が紅葉に彩られた姿を見せていた。少し冷たい風が吹く山頂だったが、暫し山頂展望を楽しんで過ごした。そして下山は予定通り平福コースを下ることにした。ここで気になったのは、登山標識に関するものが全く無いことだった。、以前は付いていたように思えたので、少し訝しかった。下山でも黒猫君は付いてきた。この下山路にはカエデの木が多くあり、ちょうど紅葉の見頃とあって見事な赤さだった。そのカエデの広がる辺りは傾斜がきつく、尾根筋がはっきりしなかったが、そこを過ぎると尾根ははっきりして、もう尾根の小径を辿るだけだった。緩やかに南西方向へ下って佐用川が近づくと、北側の斜面へと入った。ところで黒猫君だったが、尾根の下りを続けているときは付いてきていたのだが、平福の町へと尾根筋をこちらが離れたとき、一声大きく「ニャー」と鳴くと、反対側の斜面へと入って行った。ちゃんと帰るコースを知っていたようで、この日は黒猫君なりに楽しく過ごせたようだった。麓に下り着くと、智頭急行の下を潜って線路の西側に出た。後は南へと歩いて、駐車地点へと戻って行った。 (2012/12記)(2021/2改訂) |
<登山日> | 2012年11月10日 | 12:35矢倉橋スタート/12:54林道ゲート/13:11林道終点/13:22[300m]ピーク/13:56〜14:25山頂/14:54平福コース登山口/15:02エンド。 | |
(天気) | 雲の多い晴れ。陽射しは現れたり消えたりだったが、山頂では比較的良く陽射しを受けた。山頂の気温は16℃ほどで、空気に爽やかさがあった。その山頂では少し冷たさのある風を受けたが、強くは無かった。視界は良く澄んでいた。山頂で佇むうちに西の空から薄雲が広がってきた。下山を終える頃は、ほぼ曇り空に変わっていた。 | ||
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