TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北播磨編 
 
黒木山    くろきやま 392.9m 多可町
 
1/2.5万地図 : 中村町
 
【2019年4月】 No.2 2019-61(TAJI&HM)
 
   糀屋ダムに近い246mピークより  2019 / 4

 多可町南部に位置する翠明湖が桜の名所と知って、黒木山と併せて訪れることにしたのは2019年の春のことで、この年の播州は桜の開花が遅く4月の第二週となって漸く満開を迎えた。それに合わせて翠明湖に向かったのは13日の土曜日のことだった。この日は朝から快晴で空の色は薄いものの比較的澄んだ視界だった。船坂トンネルを抜けて多可町八千代区に入ると、県道24号線を走って翠明湖の湖岸道路に出た。そしてなか・やちよの森公園の駐車場に車を止めた。桜の季節なので人出は多いと見ていたのだが、公園は閑散としていた。車を出るとさっと爽やかな空気に包まれた。この日は絶好のハイイング日和のようだった。駐車場の前に広がる公園に入るとそこに黒木山の標識を見たので、それに従って進むんだ。山裾に取り付くと黒木山の東尾根へと斜面を登ることになった。植林地をジグザグに登ると、登山口から10分で尾根に出た。そこからは1650mで黒木山山頂へ、反対方向に230mで展望台のある246mピークへと標識が立っていた。黒木山の姿を離れた位置から眺めたく、先に246mピーク(仙谷口)に向かった。登山道の周囲で咲いていたのはコバノミツバツツジで八分咲き程度だった。尾根道ははっきりしており易しく登って行けた。仙谷口に着くとそこは展望地とされているだけに好展望があり、足下に翠明湖、北に中町の妙見山、北東には黒田庄町の妙見山が眺められた。その仙谷口からは引き返す形で黒木山に向かった。はっきりとした尾根道が続き、点々と現れるツツジの花に目を楽しませた。この好天に誘われてのハイカーは多いようで、ときおりすれ違った。黒木山が近づくと尾根の傾斜が増してきて、しっかり登ることになった。背後に翠明湖の風景が広がってきた。主尾根に出るとそこからは南へと登って、僅かな距離で黒木山山頂に立った。山頂は狭いながらも開けており東屋が建っていた。そしてそこも好展望地だった。この日の予定としては黒木山からは北へと尾根歩きを楽しむつもりだったが、まだ11時半でもあったので尾根を反対の南へと歩いて、南隣の386mピークまでを往復することにした。山頂での休憩は20分ほどとして南への尾根歩きに移った。386mピークまでは1kmほどの距離だった。まずは鞍部へと下って行くと前方に386mピークがすっきりと眺められた。尾根道ははっきりとしておりハイキング道と言えそうだった。その尾根道に麓から通じる登山道が幾つかあり、主だった所には案内板が立っていた。386mピークとの中間地点を過ぎた先でもガルテン八千代からの小径が合流して、大亀岩まで300mだった。登り返して386mピークが間近になると大きな岩が現れた。それが大亀岩で、ハイイキングコースはそこまでになっていた。但し小径があり、それを辿って386mピークに出た。そこはもう雑木ヤブだった。そこから引き返すに当たって大亀岩に立ち寄ることにした。少し戻って大亀岩の岩肌を登ると、すぐに岩の上に出た。そこも雑木帯だったが雑木の疎らな所があり、少し展望があって翠明湖を見ることが出来た。展望はその程度かと思っていると、大亀岩の一部に木々に囲まれていない所があり、少し足下に注意が必要だったが、そこに立ってみるといきなりの感じで大展望が広がった。翠明湖はもとよりそれを囲む周囲の山並みが遮るものも無く眺められて、尾根の展望ではここが一番ではと思えた。その大亀岩で昼休憩を済ませると、北へと尾根歩きを開始した。まずは黒木山へと引き返した。昼を回っていたためか登山道で会う人は無くなり、静かな尾根歩きだった。黒木山山頂に戻ると人影は無く、パートナーと二人きりで静かなときを過ごした。そして更に北へと尾根歩きを続けた。50mほど下って鞍部に至り、登り返して370mピークに出た。そこは東西から小径が来ており、「山の交差点」の名があった。その先も緩やかな道ながら小さなアップダウンがあった。途中にはベンチが置かれており、そこでも翠明湖が眺められた。翠明湖に関してはそこまでの尾根歩き中でもときおり眺められて、この尾根歩きは翠明湖の展望ハイキングと言えそうだった。その後は384mピークとの鞍部へと下り坂が続くことになった。その鞍部に着くと林道が横切っており、そこには東屋も建っていた。その東屋で休憩をとっているうちに次の384mピークへと登る気持ちが薄れてしまった。そこでその鞍部の位置からは林道歩きで翠明湖畔に出ることにした。林道は一般車は通れないとあって静かで、ごく気楽な下りだった。但し緩やかに作られているため歩く距離は長くなっており、湖畔まで20分かかることになった。湖岸に出ると後は湖岸道路を歩いて戻るだけだった。当初は翠明湖北部の林間広場に下山して、湖岸道路を長く歩くつもりだったので歩く距離は半分ほどになったが、それでも湖畔の満開の桜を楽しむには十分だった。湖岸道路は一般車も通れるのだが、通る車は少ないようで車を気にせず桜の風情を楽しめたのは良かった。ただ歩くうちに薄雲が広がってきて、空の色が白っぽくなってしまい、桜の花と空の色が変わらなくなってきたのは少々残念だった。
(2019/6記)
<登山日> 2019年4月13日 10:06なか・やちよの森公園駐車場スタート/10:18黒木山登山口/10:27尾根に出る/10:38〜43仙谷口/11:22〜41黒木山/12:09[386m]ピーク/12:15〜13:00大亀岩の展望地/13:31〜38黒木山/13:56山の交差点/14:14〜19鞍部の展望台/14:40湖岸道路に出る/14:51エンド。
(天気) 快晴、雲は僅かに見る程度だった。山頂の気温は18℃で、風は僅かだった。空気は爽やかで快いばかりだった。視界は良かった。湖岸道路に出ると、薄雲が広がり出した。駐車場に戻って来たときはすっかり薄曇りの空になっていた。
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なか・やちよの森
公園に着いた

公園は翠明湖のそ
ばにあり、湖岸の
桜が満開だった
駐車場に車を止めると、公園の散策路に入った 公園の案内図を見る 右手に建っていたのは活動拠点施設だった
木道を歩くことがあった 黒木山登山口の方向を示す標識が現れた 標識に従って山裾に向かった
満開の桜のさばを通った 澄んだ青空が広がる 駐車場から12分で登山口に着いた 尾根まで1.2kmだが、縦走路までかと思えた
登山道は斜面につづら折れの道で続いていた 階段道で支尾根に近づいた コバノミツバツツジがよく咲いていた
支尾根に着いた 黒木山の姿を眺めたくなった そこで支尾根を黒木山とは反対の方向に歩いた 左手に翠明湖を見ながらだった
前方に246mピークを見る 246mピークの手前は見晴らしポイントだった 246mピークに着くと、そこに「仙谷口」の名を見た
アセビの花が満開だった 木々の隙間から間近に糀屋ダムを見た すぐにピークを離れて引き返した

(←)
見晴らしポイント
まで来ると、正面
に翠明湖を見た

 (→)
  翠明湖の背後の山
  並みを見る

妙見山を大きく見


見晴らしポイント
からは期待通りに
黒木山が眺められ

下りを続けていると、右手に活動拠点施設を見た 公園からの合流点を過ぎると、山頂まで1650mだった 緩やかな上り坂の先に黒木山を見た
はっきりと黒木山を見るようになった 尾根は次第に傾斜を増してきた 後方に展望が広がってきた
急坂の中で露岩を登ることもあった 右手に見えたのは黒木山の北隣のピークだった 主尾根が間近になった
主尾根に着くと、山頂まで200mの標識を見た 山頂を目指して南へと向かった 山頂に建つ東屋が間近になった

(←)
山頂はちょっとし
た広場になってい


 (→)
  三等三角点(点名
  ・黒木山)を見る
黒木山の山頂はけっこう展望が良かった
上の写真に写る飯森山を大きく見る 上の写真に写る千ヶ峰を大きく見る 北西には笠形山を見た
黒頭峰の方向を眺めると、その右手に三嶽が望めた 五台山の尾根も眺められた
20分ほどの休憩を終えると386mピークに向かった この尾根歩きでも満開のコバノミツバツツジを見た 前方に386mピークが見えてきた

386mピークを
はっきり見ること
があった

途中はごく易しい
道だった
黒木山から600mほど歩いてきたとき。左手よりガ
ルテン八千代からの道が合流した
386mピークへと階段の上りが始まった 386mピークが近づいたとき、登山道はここまでの
注意書きが現れた
注意書きを気にせず先へと進むと、岩を巻いて登るこ
とになった
傾斜が増してきたときロープが現れたので、それを掴
んで登った
386mピークの直前で大亀岩が現れたが、先に最高
点に向かった

386mピークに
着くと、そこは樹
林に囲まれており
展望は無かった

ピークの一角に
岩があり、その
辺りは少しは山
頂の雰囲気があ
った
すぐに引き返して大亀岩に向かった 大亀岩の上に立ってみたが、意外と木々に遮られて展
望は良くなかった
それでも岩からの展望を探ってみると、一カ所樹林に
塞がれていない所があった
そこが素晴らしい展望地だった 北西から北、北東、東、南東と望外の展望が得られた
上の写真の中で、北東から東にかけてを大きく見る 手前に見えているのはセントラルサーキット場だった
翠明湖の背後に広がる山並みを見る 翠明湖に架かる翠大橋を見る

大亀岩を後にして
黒木山に引き返し


前方に黒木山と翠
明湖を見る
鞍部を通過すると、前方に黒木山を見た 黒木山への登りに入った 易しい道を歩いて黒木山に近づいた

振り返って南西に
点名・赤坂を持つ
404mピークを
見る

黒木山の山頂に戻
ってきた

再度立った黒木山の
山頂からは、北西に
笠形山を見た
山頂を離れると更に北へと向かった ミヤマシキミの花が咲いていた 前方に見えるのは次の374mピークと思えた
尾根からは翠明湖が眺められた タムシバの花も見た 緩やかな上り坂に入った
振り返って黒木山を眺めた 黒木山山頂の東屋を見る 374mピークが近づいた
374mピークには東西からも登山道が来ていた そこは「山の交差点」の名が付いていた 下り坂に入った
本当に尾根は翠明湖の好展望台だった 緩やかな尾根歩きが続く ベンチに腰掛けて翠明湖を眺めた

(←)
前方に次のピーク
を見る

 (→)
  足下の鞍部に展望
  台が見えていた
翠明湖の中央部を見る 下り坂の傾斜が増してきた 道そばで咲いていたのはショウジョウバカマだった
鞍部に着くと、そこには林道が通っていた 近くに建つ展望台を訪れることにした 展望台に建って翠明湖を眺めた

足下に翠明湖が広
く眺められた
展望に満足して、林道で下山することにした その林道に入ると、クサリがあり車は通行不可だった 静かな林道を下って行く
尾根でよく見たスミレを林道でも見た 林道はなだらかなまま麓に近づいた このゲートの先で湖岸道路に合流した
湖岸道路に出ると、桜を眺めながら南へと歩いた 湖岸道路を走る車は少なかった 空は薄晴れになっており、白っぽい色になってきた
湖岸側から黒木山を望むことがあった 空は薄曇りとなり、花の色と空の色が変わらなくなっ
てしまった
なか・やちよの森公園に戻ってきた