高尾山の名を持つ山は多くあるが、神戸市北区にあって菊水山の西側に位置する403mピークも高尾山だった。菊水山と同様に山頂には電波等が建っており、遠くからでもよく目に付く山である。その高尾山には鵯越墓園が広がっており、山頂そばまで車道が通じているので、ハイキング対象からは外していたのだが、急な思い付きで登ってしまった。2015年7月の第二土曜日のことで、この日の午前は明石市魚住町にある金ヶ崎山を訪れており、予定通りごく軽い散歩のような感じで終えていた。そして午後は別の山をと考えていたところ、気温は30℃を越えている上に、蒸し暑さもひとしおだった。そこで午前と同じく散歩のような感じで登れる山にしようと考えて思い付いたのが高尾山だった。道路地図でおおよその場所を掴むとナビをそこにセットした。後はナビに従って走ると、県道16号線を通り山麓バイパスを通って鵯越墓園に入った。どんどん高みへと進むと、高尾地蔵尊の標柱を見た。そこが登山口と思えたが、今少し車を走らせると藤棚が置かれた駐車場が現れたので、そこに駐車とした。そこからは引き返す形で標柱の位置まで車道を歩き、左手に分かれた車道に入った。そこは高尾不動尊のエリアで、駐車場もあったので、単に山頂に立つだけであれば、そこに車を止めるのが良さそうだった。すぐには山頂へは向かわず、高尾不動尊に立ち寄ったり電波塔の前に立ったりした後、おもむろに山頂への小径に入った。そして数十メートル歩くだけで山頂だった。こうして寄り道したため駐車地点から15分かかって山頂に立つことになったが、高尾不動尊の駐車場からなら数分で山頂に立てたと思えた。山頂には二等三角点(点名・不動山)が置かれており、南に向かって開けていた。うっすらとした視界だったが、須磨アルプスや淡路島が眺められて、十分に山頂に立っているとの思いを持てたのは良かった。帰路は駐車地点まですんなりと戻ったので、9分しかかからなかった。
(2015/8記)(2020/6改訂) |