TAJIHM の 兵庫の山めぐり <南但馬
 
城山    (稲津城山) 420m 養父市
 しろやま
1/2.5万地図 : 八鹿
 
【2012年10月】 2012-93(TAJI&HM)
 
   建屋川に架かる大坪橋のそばより  2012 / 10

 「八鹿」の地図を見ると、建屋川と畑川が合流した先ですぐに大屋川が合流するが、それを見下ろす位置のピークに城山の名を見た。三つの川は大屋川となって更に6kmほど先で円山川に流れ込んでいる。その城山からどのような風景が得られるのだろうかと興味が湧いて訪れたのは、2012年10月12日のことだった。雲の多い空で、高い山は雲に隠されていた。但し青空もちらほら見えており、低い山ははっきりと現れていた。国道9号線を大屋川を渡った先で離れて、県道6号線に入った。大屋川に沿って南下し、十二所地区に入って再び大屋川を渡り、右岸の細い車道に移った。その車道を南下して稲津集落に入る。予定では稲津集落から始まる尾根を登って、城山山頂に立とうと考えていた。集落内を抜けて行くと、左手に奥根林道が分かれた。その分岐点のそばから始まる尾根を登って行く予定だった。車はどこに止めようかと林道に入ってみると、すぐに空き地があったので、そこに駐車とした。尾根端を見ると、階段状の小径がすぐ上にある墓地まで続いていた。その階段道から登り出した。はっきりした道は墓地を過ぎた位置までで、その先は踏み跡程度の小径があるものの、無いとも言える程度のものだった。周囲は植林となり、尾根なりに登って行く。途中から小径もはっきりとせず、歩き易い所を選びながら登ったが、蜘蛛の巣が多く張っており、それを払いながら登った。一度平坦な所が現れた。そこは稲津城の里側の城跡かと思えた。その先は植林の急斜面が続いた。それは良いのだが、間伐で倒された木が放置されており、それを避けるのが面倒だった。植林が周囲の視界を閉ざすため、ただ淡々と登るのみ。その急坂登りは南北に走る主尾根に合流するまで続いた。その主尾根まで約50分だった。主尾根を南へと歩き出すと、すぐに平坦な所が現れた。城跡の一部のようだった。ずいぶん急坂の上に城が作られたものだと思った。暫くは緩やかな尾根が続く。周囲は雑木に変わっていたものの、相変わらず展望は悪かった。やがて急坂が始まった。それは40mほど続いて、広く平らになった所に出た。そこが山頂で、稲津城のあった所だった。穏やかな雑木林になっており、そこも展望は悪かった。弱いながらも涼しげな風があり、それに吹かれながら休憩とした。展望については木々の隙間から南に大倉部山、北西に知見のトンガリ山が眺められた。城跡の雰囲気を味わったところで、下山に向かう。下山は登ってきた支尾根の一つ北の支尾根を下ることにした。分岐点を通り過ぎないように注意しながら南へと歩いて行くと、分岐点には赤テープが付いており、問題なく支尾根に入って行けた。こちらの尾根も植林地の急坂で、間伐された木が多く放置されていた。また同じく展望は悪かった。麓が近づくといっそうの急斜面となり、木に掴まりながら下った。その急斜面にも赤テープは続いていた。最後に下り着いた所はお堂の前で、近くに村の神社が建っていた。そこは稲津集落の一角で、駐車地点とは100mほどしか離れていなかった。稲津の城山はコースとしては植林が主体で登山としての面白みは少なかったが、山頂はまずまず城跡らしさの雰囲気があり、心落ち着ける所で悪くなかったとの印象で締めくくった。
(2012/10記)(2020/10改訂)
<登山日> 2012年10月12日 9:58スタート/10:45〜48主尾根に合流する/11:00〜53山頂/12:11主尾根を離れる/12:47〜50お堂/12:55エンド。
(天気) 雲の広がる空ながら、一部に青空が見られた。ときおり陽が射してきた。尾根の気温は17℃ほど。山頂に着いたときは黒雲が広がって雨粒が落ちてきたが、すぐに止んだ。その後は雲が薄くなり、陽射しが現れるまでになった。山頂では北から涼しい風があり、気温は16℃ほどだった。下山を終える頃には、雲の多い晴れと言えるまでになっていた。
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奥根林道の起点の位置から尾根への道が始まっ
ていた 墓地への道だった
コンクリートで固められた道も、墓地を過ぎた
位置で終わることになった
植林地の尾根を登って行く はっきりとした小
径は無かったものの無理なく歩いて行けた
    
足下にこのキノコをよく見た 後で調べると、
ベニナギナタタケのようだった
平坦になった所を通った この辺りに里城が建
てられていたのではと思われた
自然林が混じった所を登る この頃は陽射しが
現れていた
    
コバノガマズミの赤い実を見る 急坂の植林地の登りが続く 間伐された木が多くあり、けっこう面倒だった
    
尾根ははっきりしていた 木立を通して北東に山頂を見る 主尾根が近づいて、岩の目立つ所を通った
    
主尾根に着いて僅かだったが展望が得られた 
南西方向に建屋川を見る
建屋川の先に見えていたのは須留ヶ峰だった 主尾根を東へと歩いて行く
    
城跡の一部のようで、広く平らになった所が現
れた
山頂のと続く主尾根は、ごく緩やかだった 山頂の直前から急坂が始まった
   
山頂は城跡(稲津城)だけに広く平らになっていたが、雑木林となっており、展望はほとんど無かった 木立の隙間から、道の駅「但馬楽座}を見る
    
少ない展望を探した 南に建屋山を見る 南東に大倉部山が山頂を覗かせていた 北西に知見のトンガリ山を見る
   

 休むうちに山頂
 は陽射しに包ま
 れるようになっ
 た

  下山はまずは登っ
  て来たコースを引
  き返した
    
下生えの無い尾根は、どうやらクマザサが枯れ
た跡ではと思われた
登って来た支尾根の分岐点を過ぎて、一つ西の
支尾根に入った そちらも植林の尾根だった
はっきりとした尾根で赤テープが付いていた
     
この尾根でも伐採された木が目立った 最後は急坂となるも、赤テープを追って下った このお堂のそばに下り着いた
    
お堂の前からは、足下に稲津集落が眺められた 村社の前を通って集落の道に下りた 駐車地点までは僅かな距離だった