TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編
 
大フゴ山    おおふごやま 422.4m 宍粟市
 
1/2.5万地図 : 安志
 
【2016年9月】 No.2 2016-97(TAJI)
 
    山崎町川戸より  2016 / 9

 2回目の大フゴ山は山崎町川戸側から周回で歩くことにした。地図を見ると大フゴ山と禅師山とを結ぶ尾根の中間、峠の位置まで実線で描かれた道があり、車でかなり近くまで進めそうだった。但し峠まで車を進める気は無く、峠から600mほど離れた二つの作業道が合流する位置に駐車することにした。
 向かったのは2016年9月の最終日曜日のこと。この日は曇り空で、揖保川沿いの車道から見る大フゴ山の姿は暗かった。川戸集落を抜けて東に真っ直ぐ向かう作業道の入口まで来てみたのだが、作業道は入口から荒れており車を進める気にはなれなかった。そこでもう一つの作業道に入ってみると、そちらは林道と言ってもよい舗装路で、スムーズに走れた。ところが程なく墓地が現れると、舗装部分はそこまでで、その先は雑草に覆われた土道だった。やむなく墓地のそばに車を止めて歩き出すことにした。土道は始めこそ雑草に覆われていたが、すぐに雑草は消えた。但し悪路と言えそうで、小石が多かったり抉れている所もあった。それもあってか車が通行した形跡は無かった。その作業道は暫く平坦に続いた後、下り坂となって北の方向に向かうと、沢沿いの作業道に合流した。そこが当初考えていたスタート地点だった。そこより東の方向へと歩いて行った。その作業道も悪路で、雑草に覆われていたり石がごろごろしていたりと、やはり車の通行は無いようだった。その悪路のままに上り坂となり、峠が近くなった位置で終点となった。その先は雑草に覆われた山道で、数分で峠に着いた。そこには地蔵さんが置かれており、初めて大フゴ山の標識を見た。標識は北に向かう尾根の起点に立っていたのだが、反対側の南に向かう尾根の起点には禅師山の標識が立っていた。一息入れて尾根に取り付いた。尾根道としてははっきりしない所もあったが、目印が点々と付いていたので、コースを外すことは無かった。また下草が少ないとあって無理なく登れた。その尾根の途中で送電塔が現れたが、そこに展望は無かった。すぐに先へと進んだところ、少し登った位置で展望が現れた。そこは西側が伐採地になっており、山崎の町並みや北西に水剣山が眺められた。時間は11時半を過ぎていたので、その展望地で昼休憩とした。20分ばかり休憩の後に尾根歩きを再開すると、前方に山頂が見えてきた。ごく普通に歩けてきたので、その感じで山頂に着けると思っていたのだが、山頂が目前になると山頂一帯はすっかり草ヤブになっていることが分かった。そこにイバラが混じっており、更に幾つも倒木があってなかなか面倒だった。その草ヤブをかき分けて山頂に立った。三角点はと見ると、ススキに隠され気味になっていたので、少しばかりススキを刈って三角点を顕わにした。改めて周囲を眺めると、雑木が囲んでおり展望はほとんど無かった。そこで暫時の休憩で山頂を離れることにした。この日は周回で歩く予定だったので、西方向の尾根に入った。その頃より小雨が降ってきた。早く下山したかったため、地図をザックに隠して急ぎ気味に下った。西尾根は往路の尾根よりもはっきりしており、少しばかり歩き易かった。50mほど下って小さなピークに出ると、そこからは南の方向が眺められて、そこに禅師山を見た。そのピークのそばに送電塔が建っており、その先も登山道が続いていたので安心して下った。登山道は巡視路で、いつの間にか主尾根を離れて支尾根を下っていることに気付いた。そこで位置を確認すれば良かったのだが、その頃には本降りの雨になっていた。そのため早く麓に着こうとの一心で下った。尾根には送電塔が建っており、二つ目の送電塔の先で山裾道に合流した。どうやら登山口に着いたようだが、そこに標識は無かった。その登山口からなぜか高速道路が間近に見えていた。ちょっと訝しく思った後、すぐに事態が判明した。どうやら南の尾根を下らずに、真逆の北の尾根を下ってしまったようだった。地図を見ていなかったことが悔やまれたが、もう後の祭りだった。山裾を回って戻るのは現実的で無いため、少し思案した後、歩いてきた道を引き返すことにした。言い換えればもう一度大フゴ山の山頂に出ることにした。まだ13時過ぎだったので、時間が十分にあることは助かった。西尾根に戻って再び山頂に立ったのは14時前のこと。雨は本降りになったり小雨になったりの繰り返しで、止むことは無かった。後はほぼ下りばかりなので気分は楽だった。結局、この日は大フゴ山を2回登山したことになったが、大きな山でも無かったので、疲れ具合としては1回の登山分程度だったと言えた。次こそは周回であるこうとザックを下ろして足下を見ると、靴に山ヒルが貼り付いていた。そのときまで宍粟の山に山ヒルが多いことをすっかり忘れていた。あわててズボンの裾をまくって足を眺めると、きっちり3匹の山ヒルが付いていた。もう自分の不注意を責めるしかなかったが、へこんだ気持ちで帰路についた。
(2016/10記)(2020/5改訂)
<登山日> 2016年9月25日 10:51墓地そばよりスタート/11:03沢沿いの作業道に合流/11:20峠/11:37〜12:00[7番]鉄塔近くの展望地/12:14〜25山頂/12:43[8番]鉄塔/13:11〜14[10番]鉄塔近くの登山口/13:38[8番]鉄塔近くの展望地/13:48山頂/14:29峠/14:53エンド。
(天気) 曇り空。山頂の気温は25℃ほどだった。風はほとんど無し。視界は悪くなかった。山頂を離れる頃より小雨が降り出した。以後は小止みになるときもあれば、強く降るときもあった。
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墓地に車を止めて東の方向に歩き出した すぐに作業道は草ヤブの道になった 草ヤブはすぐに終わったが、石ころの多い道だった
途中で谷筋の方向に下った 別の作業道に合流して東へと歩いた 平坦な道で、少し草が多い程度と思ったが
草ヤブが現れた 車の通行は無いようだった 草ヤブはすぐに終わり、歩き易い道となった 上り坂となったとき、また草ヤブになってきた

 草ヤブは峠が近づ
 いても続いた

 草ヤブを抜け出た
 所が峠だった
峠には地蔵さんが置かれていた 峠に着いて、大フゴ山の標識を見た 尾根に向かって登って行く
緩やかな尾根歩きだった ハイカグラテングタケかと思えた これはコテングタケかもしれない
易しい尾根歩きが続く シロオニタケがよく生えていた これはあまり見かけないキノコだった
送電塔(山崎線7番)が現れた そこは展望が無かったため、先へと進んだ すぐに伐採地が現れて、そこからは展望が得られた

 展望地からは山崎
 市街が眺められた


   北西に水剣山を見
   る
7番鉄塔の方向を眺めた 展望地を離れて山頂に向かう 山頂が近づいて傾斜が増してきた

 山頂が間近になる
 まで無理なく歩け
 たのだが

 山頂はすっかり草
 ヤブになっていた

 三角点に着くも草
 に隠れ気味だった

 草を刈って三角点
 を顕わにした

 四等三角点(点名
 ・塩野)を見る
下山は西尾根を下った 雨の中の下山となった 易しい尾根で、地図を見ることもなく下った 尾根の途中にある370mピークに着いた
370mピークからは南向かいの禅師山が望めた すぐそばに送電塔(山崎線8番)が建っていた 地図を確認しないまま登山道を歩いてしまった
前方に見えた山は、後で調べると高取山だった 尾根道は巡視路のようで、プラ階段が現れた 送電塔(山崎線9番)に出会った
雨に急かされるように、どんどん下った またプラ階段を下るようになった また送電塔(山崎線10番)に出会った
作業道に下り着いた このときは南側に下りて
きたと思ったのだが
近くに見えていたのは山崎木材市場だった ま
ったく逆の北に下りてきたことにこのとき漸く
気付いた
作業道に立って思案した結果、ここまで歩いて
来たコースを引き返して駐車地点に戻ることに
した
24分かかって8番鉄塔のそばの展望地まで戻
ってきた 禅師山はガスに隠れ気味だった
禅師山の右手後方に見えていたのは大蔵山だっ
この日、二度目の山頂に近づいた
後は下る一方なので、少しほっとした思いとなった  峠まで戻ってきた 川戸集落へと向かう 駐車地点の墓地が見えてきた