明神山を近くから眺めたく2016年1月に南側にある小さな尾根を歩いて見上げるようにして眺めたことがあったが、別の方向からも眺めてみたいと前之庄と寺前の地図を開いた。その地図で興味を持ったのは西村集落の北にある尾根で、その緩やかな尾根を歩くうちに西の方向に明神山が見えるのではと思えた。最高点の423mピークには三角点記号も付いていたので、そこを目標に歩くことにした。
向かったのは2019年6月中旬の一日で、まずまず晴れと呼べる日だった。夢前町前之庄に入って県道67号線を北上した。そして新庄地区に近づいて枝道に入った。423mピークに近づくと辺りは寺社が多いようで、臨済寺、満願寺、円山神社が山裾に並ぶようにして建っていた。尾根に一番近いのは円山神社で、そこへは石段で近づけるようだった。その石段に近いのが満願寺で、そのそばにあった空き地に車を置いた。まずは石段を登って円山神社の前に出た。神社は丘の上に建っており裏手に回ると別の方向から車道が来ていた。その車道を緩やかに下って尾根に近づいた。山側は害獣避けネットが張られていたが、尾根に一番近い位置まで来るとネットに扉が設けられていた。その扉を抜けて山裾に取り付いた。一帯は植林地になっており、すぐには尾根に向かわず無理なく登ろうと斜め登りで尾根に近づいた。ただ植林地は意外と倒木が多いため、進むのが少々面倒だった。尾根筋に出るとそこは雑木林だったが、足下はシダが多かった。それでも細々と尾根道を見たので、ヤブコギとまでは言えずヤブっぽい尾根歩きだった。シダははびこることもあったが、ヒザ丈程度だったのは助かった。またシダの消えている所も現れたので、少し煩わしいと感じる程度で登って行けた。ところで目的とした明神山の展望は現れず、木々の隙間からちらりと見るだけだった。尾根がごく緩やかになっても状況は変わらず、展望地が現れないまま山頂(423mピーク)に到着した。そこも樹林に囲まれており、ぽつんとある四等三角点(点名・北山)を見るだけだった。少々がっかりの思いで休憩とした。ただこの日は梅雨入り前とあってまだ蒸し暑さは無く、空気には爽やかさがあったので良い感じで休めた。30分ばかりの休憩を終えると下山とした。その下山では始めに尾根を誤って少し南東方向に下ってしまった。その下っているときに南東方向に展望が現れた。そのことで誤りに気付いて正しい尾根へと軌道修正した。その下山ではせっかく明神山に近い尾根を歩いているので、少しは明神山を良く見ようと手頃な木に登ってみた。その結果として少しは満足出きる展望が得られた。後は南尾根をずっと辿って下った。円山神社方向へも向かわず下ると、最後は金属ネットに出会い、そこに設けられている扉を通過すると、ごくスムーズに西村集落へと入った。そこから駐車地点までは200mほどの距離だった。
ところで明神山に山ヒルが多いことからこの山でも注意していたが、尾根に出るまでに一匹がザックに付いていただけだった。但しシダヤブが多かったことからか、けっこうダニにかまれてしまった。夏のヤブ山はダニ対策も必要のようだった。それよりも夏はヤブ山には向かわないのが賢明のようだった。
(2019/7記) |