新宮町の高倉山を急に登りたくなったのは2019年に入って二度目の土曜日のことだった。朝からどんよりとした曇り空を見て、近くの山で昼を過ごしたくなった。そこで新宮町辺りでも行くかと考えて思い付いたのが高倉山だった。前回は南東尾根を登っており、その易しい尾根歩きをこの日もすることにした。
国道179号線を離れて能地集落に入ると北東方向に向かった。そのとき小ぶりの神社を山裾に見たので近寄ってみると、神社は妹背神社でその手前に手頃な駐車スペースを見た。また作業道が南東尾根に近づく方向へと始まっていたので、その駐車スペースに車を置いて歩き出すことにした。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。作業道を歩いて行くと、期待通りに南東尾根の端に着いた。その手前で別の作業道が合流したが、そちらは前回歩いた作業道だった。尾根に取り付くとはっきりとした尾根道があり、目印テープが途切れることもなく付いていた。尾根は途中からややきつめの傾斜となってきたため、しっかり登ることになった。ただ足下は落ち葉が多くあり、それに滑らないように注意して登る必要があった。周囲はほぼ雑木林とあっで、木々の隙間から右手に主尾根を見る程度だった。その尾根で鋭い姿を見せていたのは420mピークのようだった。登るうちには南東の方向が開けて、大蔵山や荒神山が眺められた。ごく自然な尾根を登って尾根端に取り付いてから40分ほどで山頂到着となった。山頂は広く開けており、前回と同様に老朽化した祠は見たが、ほぼ壊れてしまっていた。その山頂で目立っていたのは地元の東栗栖小学校の登頂記念プレートで、7枚以上は立っていた。まずはそのプレート前で昼休憩とした。上空はすっかり曇天とあって山頂は薄暗さがあったが、山頂展望は悪くなく、南東から南にかけてが尾根の途中で見たときよりも広く眺められた。南向かいの大蔵山だけでなく遠くは瀬戸の島々も望めた。その山頂で休むうちに雨粒が落ちてきた。天気は良くならずに悪くなるようだった。そこで休憩を切り上げて下山に向かった。下山はすんなりと往路を戻る。小雨の中の下山かと思っていたが、雨粒は一時だけだったようで、後はただ曇天として続いた。その薄暗さの中を足下に注しながら戻って行った。
(2019/1記) |