2013年11月も後半に入ると、播州南部の山も色付いてきた。その紅葉を楽しめる山はと考えたとき、白旗山が思い浮かんだ。その白旗山へのコースとしては南東麓の本村地区からと北西麓の赤松地区からとがあるが、赤松コースは2000年に歩いたきりだったので、今回は赤松コースを登ることにした。向かったのは11月最後の日で土曜日のことだった。朝から快晴の空が広がっていた。上郡町へはいつもなら国道2号線を走るのだが、この日はたつの市街を抜けて県道5号線で向かった。紅葉の盛りは少し過ぎてしまったのではと思っていたのだが、車窓から見える一帯の低山は、ちょうど見頃の紅葉だった。上郡町に入り国道373号線を北へと走って赤松地区に入った。そして第2白旗橋の近くに駐車とした。そこからのハイキングの様子は下の写真帳を見ていただきたいが、林道が終わって斜面を登るようになると周囲は植林地となり、登山道には石がごろごろとしてきた。けっこう足下に注意しながら登ることになった。その北面の登りは陽射しを受けないため、寒々とした空気の中を登ることになった。あまり楽しいとは言えない登りだったが、しっかりと登る感があって、これも悪くないと思いながら登った。尾根に出て本村地区からのコースと合流すると、後は北東方向へと山頂を目指すだけだった。明るい陽射しを一気に受ける上に、周囲は雑木林となって紅葉の木を目にするようになった。ようやく白旗山ハイキングの楽しさが出てきた。ただ常緑樹が多いとあって、全山紅葉の感じは無かった。堀切を過ぎると城跡エリアとなり、まずは櫛橋丸跡に立った。そこは本丸跡がある山頂の隣りのピークとなり、足下に千種川が眺められた。千種川は河川敷の工事中とあって、工事音がけっこう山上まで届いていた。櫛橋丸跡を離れて山頂へと向かって行くと、足下に落ち葉が深々と言えるほど積もっており、この季節ならではの味わいだった。二ノ丸跡を通って山頂に立つと、そこには誰もおらず、明るい陽が本丸跡を広く照らしているだけだった。おかげでパートナーと二人きりで昼どきを過ごすことが出来た。山頂は三濃山の方向が開けており、そちらに見える山々はどの山肌も紅葉に彩られていた。少し離れた雪彦山系の尾根や黒尾山も望まれて、澄んだ視界のおかげでくっきりと見えていた。山頂で30分余り過ごすと、下山はすんなりと往路を戻った。すたすたと下ったこともあって、登山口のゲートまでは40分で下りて来られた。第2白旗橋を渡って駐車地点に戻っているとき振り返ると、朝と違って白旗山一帯の尾根が昼の光に包まれて明るく眺められ、けっこうきれいな色付きを見せていた。
(2013/12記) |