TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨
 
空山    そらやま 445.5m 佐用町・上郡町
 
1/2.5万地図 : 上郡
 
【2015年6月】 2015-55(TAJI&HM)
 
   空山池より  2015 / 6

 岡山県の和気郡、兵庫県の赤穂郡と佐用郡、その三つの郡が接する三郡境の近くに三角点ピークがあることは知っていたが、その名が空山であることを知ったのは、ガイドブックの「佐用ハイキング」を見てだった。名前を知ると登ってみたくなり、そこでガイドブックに紹介されている空山橋からのコースで訪れることにした。向かったのは2015年6月の第二土曜日で、雲が多いものの薄い青空の広がる日だった。国道373号線を北上すると、旧上月町円光寺で県道368号線に入った。県道の道幅は細く、車のすれ違いが漸く出来る程度だった。県道は秋里川沿いに続いており、その道路脇には点々と幟が立っていた。この先に花しょうぶ園があるようで、そこに誘う幟だった。それを目当にする車なのか、前後に車を見た。中才地区を抜けた先で現れたのが空山橋だったが、更に車を進めると、西新宿地区への道が右手に分かれた。その道路の先に花しょうぶ園があるのだが、予想通りに前後の車はそちらに向かった。こちらは更に直進し、左手に寝釈迦像が現れたのを見て、その前の広場に車を止めた。下山は少し先の岡山県境辺りに下りて来る予定だったので、寝釈迦像の位置がスタート地点として手頃ではと思えてのことだった。始めに空山橋まで県道を歩いた。その細い県道を通る車が意外と多かった。溜め池が現れると、その先が花しょうぶ園への分岐点だった。少し立ち止まっていると、兵庫側から来た車も、岡山側からの車も総て花しょうぶ園へと向かって行った。どうやらテレビか新聞に紹介されたようで、けっこうな人気ぶりと思えた。空山橋に着くと、渡った先で右手の荒れ地に入り、林道に出た。もう車の通行は無いようで、草むした林道だった。それが空山林道で、空山池まで通じているはずだった。林道は沢に沿ってごく緩やかな道として続いていた。季節がらウツギの花がよく咲いていた。進むほどに緑が濃くなってきて、森林浴の気分で歩いて行った。空山池に着いたときは、空山橋から30分近くが経っていた。空山池は少し大きめの溜め池で、落ち着いた佇まいを見せていた。林道は空山池の手前を通って更に西へと延びていたが、地図には描かれていなかった。その空山池の東側のピークが空山だった。空山は空山池との標高差は60mでしかなかったので、池から見る姿は単なる丘だった。その空山への道は池のそばからだったが、標識があったので簡単に分かった。登山道は以前からあったものでは無く、最近になって斜面を切り開いて作った感じがあった。少し登ると尾根を伝うようになり、三郡境からの道が合流して北へと向かうと、山頂への杣道が分かれた。その杣道に入ると、ほんの一登りと言った感じで山頂に着いた。山頂は三角点を中心に切り開かれているものの、周囲はびっしりと樹林が囲んでおり展望は無かった。昼どきになっていたことでもあり、その展望の無い山頂で昼食をとった。一息つけると次は歩いてきたコースを少し引き返して、三郡境への道に入った。そちらもごく緩やかな道で、空山池からの道に比べて幾分歩き易く、以前からあった道ではと思えた。雑木の中を歩いて行くと、石積みのある所に出た。そばには地蔵さんも立っていた。そこが三郡境で、そこからは北西方向へと県境を歩くことになった。緩やかに下って行くと、三郡境から10分と歩かず林道に下り着いた。林道と言うよりも作業道と呼ぶのが相応しい簡単な作りの道だった。後は北の方向へとひたすら作業道を歩くことになった。ときおり枝道が分岐するも、大平峠の標識が示す方向に歩いた。緩やかな下りが続くうちに、樹間から大ぶりの山が眺められるようになった。その方向からして八塔寺山ではと思えた。そのまま歩いて行くと県境近くに出るものと思っていたところ、何と寝釈迦像のある広場の近くに出てきた。どうやらすんなり作業道をあるけばそうなるようだった。別に県境に行くのが目的でも無かったので、県道を長く歩かずに済むのはかえって好都合だった。昼食どきを入れても3時間弱のハイキングだったが、展望が少なかったのは少々残念だった。また全体としてマイナーな雰囲気であったことは否めなかった。それでも空山池の静かな佇まいを眺められたのは良かったの思いで駐車地点に戻ってきた。
 この帰路では西新宿の花しょうぶ園に立ち寄った。そこは有料施設(一人500円)で、元は棚田だったと思える所だった。ショウブはちょうど見頃を迎えており、何種もの色鮮やかなショウブの花が園内を埋めていた。それを眺めながら散策路を歩いたが、なぜか斜面に咲いていたササユリの方に感動してしまった。
(2015/6記)(2020/10改訂)
<登山日> 2015年6月13日 9:57寝釈迦像前スタート/10:17空山橋/10:54〜11:02空山池/11:12〜27空山/11:38三郡境/11:45林道に出る/12:48エンド。
(天気) 晴れ。雲が空の半分ほどを占めていた。青空はうっすらとしていた。次第に雲が増えてきた。気温は空山林道では22℃、山頂に着いたときは25℃まで上がっていた。山頂では涼しい風を受けた。湿度は高くないようで、木陰では風が止まっても涼しさがあった。視界は黄砂の影響があるようで、うっすらとしていた。下山中にほぼ薄曇りの空に変わっていた。
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県道368号線を走って県境まで3kmの位置
まで来ると、寝釈迦像が置かれた広場が現れた
寝釈迦像を眺めた 県道に出ると、近くに「西はりま心理クリニッ
ク」が建っていた
県道を東へと歩いた 15分ほど歩くと、右手に溜め池が現れた カタツムリを見る

 左手に花しょうぶ
 園への道が分かれ
 た


    空山橋を渡った
橋を渡ると右手の荒れ地を横切って林道に出た 振り返って空山橋を眺めた 空山林道に車の通った跡は見られなかった
林道は沢に沿って続くようになった 歩くほどに緑が濃くなってきた 林道の一部は酷く荒れていた
ウツギの花を見る 自然林に囲まれて良い感じで歩けた 右手に見えてきたのは空山池の土手だった
空山池の畔に立った 池は落ち着いた佇まいを見せていた 池から空山の方向を眺めた
空山池を別の位置から眺めた 池のそばから空山への登山道が始まっていた 斜面を適当に登る感じで登山道を登った
傾斜が緩やかになって、道ははっきりしてきた 三郡境からの道と合流するといっそう歩き易く
なった
左手に杣道が分かれた それが空山への道だっ

 すぐに山頂が近
 づいた

 空山の山頂に着い
 た 山頂は三角点
 周りだけ開けてい
 た
三等三角点(点名・滝の上)を見る 周囲はすっかり樹林が囲んでいた 手早く昼食を済ますと、山頂を後にした
往路を引き返したが途中で三郡境への道に入った 道ははっきりしており、緩やかな尾根道だった 雰囲気も悪くなかった

 三郡境に着くと
 石が積まれてい
 た

 石積みのそばに
 は地蔵さんが立
 っていた
三郡境からは県境を北西へと歩いた 程なく林道に合流した 後はずっと林道歩きだ
った
枝道がよく現れたが、大平峠の標識に従った
林道はダート道で続いた 林道のそばでは、このノイバラがよく咲いていた ノイバラの花を大きく見る
 展望の無いままハ
 イキングを終える
 のは寂しいので、
 林道そばの手頃な
 木に登ってみた

 北の方向が望めて
 そちらは低山が広
 がっていた

 別の木に登ると、
 北西方向に少し大
 きな山が望めた
北西に見えていたのは八塔寺山と思えた 林道歩きを続ける このまま県境辺りに着くものと思っていたところ
いきなり近くに寝釈迦像が置かれた広場が現れた 一度、県道に出た 寝釈迦像の前に着いて、改めて眺めた
帰路に花しょうぶ園に立ち寄った 花しょうぶ園の中心から入口の方向を眺めた ショウブの花をゆっくり眺めて歩いた
様々な種類のショウブが見頃だった アジサイも多く植えられていた ショウブも美しかったが、なぜかササユリに感動した