2015年4月初めに龍野城を訪れたのは、満開の桜を愛でるためだったが、ついでに的場山ハイキングを楽しんだ。そのとき的場山の山頂に立っただけでなく、新龍アルプスの尾根を少し歩いて、点名・佐野まで足を延ばした。そこは的場山から1kmの地点で、亀山までは更に1.5kmの距離があった。亀山の姿が見えていたこともあって、そこまで歩いてみようとの気持ちも起きたが、その日は点名・佐野から引き返した。それでも続きを歩いてみたいとの気持ちが残っており、やはり実行することにした。そして向かったのは、一ヶ月後の5月9日のことだった。
この日は朝から曇り空で、昼が近づいて小雨が降ってきた。それでも少し体を動かしたく、午後は回復するとの天気予報を信じて、近くの山に出かけることにした。そしてどの山を登ろうかと考えたとき、点名・佐野から亀山まで歩くことを思い付いたものである。但し前回とは逆方向として、先に亀山を登り、そのあと更に南へと歩いて点名・佐野に向かうことにした。そして展望地である西播線37番鉄塔まで歩いて、そこから始まる佐野コースで東麓へと下山することにした。そのハイキングの様子は、下の写真帳をご覧いただきたい。馬立登山口に着いたときは雨は上がっており、雲はいくぶん薄くなってきたようだった。登るにつれて新緑が広がるようになった。若葉の色が爽やかだった。尾根を歩く頃には天気ははっきりと回復を見せており、陽射しも現れて新緑を明るく見せてくれた。おかげで楽しい尾根歩きだった。亀山の山頂まで約1時間。その山頂だが、樹木の生長があって東の展望はすっかり閉ざされていた。そのため山頂では長居をせず、すぐに点名・佐野への尾根歩きに移った。城山城跡は山頂から少し離れた位置にあり、そこを過ぎて縦走の雰囲気となった。歩き易い尾根道だったが、点名・佐野との鞍部までは亀山山頂から180mほど下ることになった。そして100mほど登り返すので、的場山から点名・佐野までと比べて、けっこう歩き応えがあった。展望はときおり現れて、北西に大蔵山を、東に揖保川の流れが眺められた。点名・佐野まで亀山から1時間だった。点名・佐野はさっと通過して、その先の西播線37番鉄塔の位置で休憩とした。素晴らしい展望地だったが、この日の視界はうっすらとしていたため、十分に楽しめるとは言えなかった。それでもその広々とした風景を暫し眺めて過ごした。その37番鉄塔の位置から東の斜面に登山道があり、下山はその佐野コースに入った。始めは東の風景を眺めながらで、途中で現れた西播線38番鉄塔も好展望地だった。その後は樹林に入ったが、歩き易い道が続いて楽々と下って行けた。そして麓に着いたとき、害獣避けフェンスに阻まれたものの、そこはゲートのある位置だったので、スムーズに抜け出せた。その先は栗栖川だった。上流側に向かうべきか下流側に向かうべきかと迷ったが、馬立登山口へと上流側に向かうことにした。それは間違いだったようで、フェンス沿いを歩くことになり、これがけっこう煩わしかった。何とか興聖寺のそばに出て、その先の下野田橋を渡って栗栖川の左岸に出た。そして左岸道路を歩いて馬立登山口へと向かった。後で地図を見ると、南に歩いておれば長くも歩かず左岸側に出られたようだった。その左岸の土手ではちらほらワラビが顔を出していたので、少しばかりワラビ採りを楽しむことが出来たのは余録だった。その道草もあって、栗栖川べりに出てから1時間近くかかって馬立登山口に戻ってきた。
(2015/5記)(2020/10改訂) |