2017年は6月の終わり頃より梅雨空が続くようになり、7月の第二土曜日も雨こそ降らないものの、薄黒い雲が空を覆っていた。そして湿度100%と言っても良さそうな蒸し暑さだった。それでも少しは体を動かそうと、近場の山を登ることにした。そこで向かったのが宍粟市にある国見山で、国見の森公園からのハイキングコースを登ることにした。
県立国見の森公園に着いたのは9時50分。交流館で行事があるのか、駐車場は既に七割方は埋まっていた。その駐車場のそばに登山口があり、フェンスの扉を開けて中に入った。そこから山頂までの登山コースは1番コースと2番コースの二つがあり、距離の短い2番コースを登って行くことにした。2番コースは始め斜面をつづら折れの道として続いていた。丸太の階段部分もあれば自然な山道の部分もあったが、無理なく登って行けた。周囲は始め植林地だったが、次第に雑木林が主体になってきた。つづら折れが終わればモノレールの軌道のそばを通り、そして南尾根へと向かった。その辺りは平坦な所があったり下り坂もあって、あまり高度を上げなかった。南尾根に出ると階段道が続くようになった。蒸し暑い季節とあって大汗をかきながらの登りが続いた。山頂が近づくと尾根の傾斜は緩み、またフェンスが現れた。そのゲートを抜けると前方に展望台が現れて、そこが山頂だった。展望台は一階部分と二階部分があり、ベンチが置かれていたのは一階部分だけだった。その一階のベンチで早めの昼休憩とした。山頂とあってときおりながら風があり、その風の涼しさが少しは汗を鎮めてくれた。展望台だけに展望が広がっていたのだが、梅雨空のため北の山並みはほぼガスに隠されていた。東から南にかけての山並みは姿を見せていたが、うっすらとした感じでの見え方だった。山頂でひとときを過ごすと、山頂から始まっていた山頂歩道を歩いてモノレール山上駅まで足を延ばした。歩道の途中には「花の谷」と名付けられた所があり、幾種類かのユリの花が咲いていた。山上駅は標高420m地点にあり、40mほど下ることになったが、山頂歩道はごく緩やかな道とあって楽に下って行けた。山上駅に着くと、駅は学習館の一部になっており、その前は広場になっていた。広場ではファミリーの姿を見たが、学習館には誰もいなかった。その山上駅を見ると、そこには思いもよらず自動販売機が置かれており、おかげで喉をうるおすことが出来た。山頂に戻ってくると、下山は3番コースを下ることにした。最初は登ってきた2番コースを歩き、フェンスを抜けた先で左手に3番コースが分岐していた。2番コースと同じく丸太の階段道を歩くこともあれば、自然な山道を歩くこともあった。こちらの3番コースの方が展望があり、ときおり山崎市街が眺められた。またコースの途中にある319mピークを越した先で四等三角点(点名・金谷)に出会った。その3番コースをどんどん下ると墓地に下り着いた。コースの入口には国見山金谷登山口の標識が立っていた。また墓地のそばの草地の丘は「金谷山部古墳」と示されていた。後は金谷集落に入り集落の細い道を抜けて行ったが、国見の森公園に通じる車道に出るまでに25分もかかってしまった。更に国見の森駐車場まで12分の距離があった。夏場を除けば易しいハイキングなのだが、十分に疲れて駐車場に戻ってきた。
(2017/7記)(2020/4改訂) |