涼しい風と山頂展望を求めて国見山に向かったのは、2020年10月の最初の週だった。この日は宍粟市北部の山を予定していたのだが、その日の朝の天気予報で午後から天気がくずれそうだと知ると、アクセスが短くて済む宍粟市南部の山で過ごすことに予定を切り替えた。その南部で涼しい風と山頂展望を楽しめる山としてすぐに思い付いたのが国見山だった。易しいコースを登ろうと国見の森公園の駐車場に着いたとき、施設で働く人から声をかけられた。登山届を出して下さいとのこと。少し面倒くさいと思ったが、次の一言で積極的に書くことにした。登山届を出した人には下山後に「伊沢の里」の半額入浴券をプレゼントするとのことだった。そこで山麓交流館の窓口に登山届を出してから登山口へと向かった。登山口に入ると、ハイキングコースである2番コースを登って行った。3年前にも登っているコースでもあるので、そのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。展望の無い植林帯を北西方向へと登って行くと、一度ケーブルカーの軌道に合流するが、そのとき以前は見なかった休憩所が出来ていることに気付いた。七本松休憩所の名が付けられており、そこは展望地でもあって南東方向となる揖保川流域が眺められた。その軌道のそばを離れると斜面をトラバースして南尾根の方向へと回り込んだ。そして斜面を登るようになったが、長い階段を登ることが多くなった。その階段が終わって一度緩やかになるも、また階段道を登った。その階段が終わると山頂までの距離は短かった。山頂展望台まで100mとなると、右手から金谷コースが合流した。その先でゲートを抜けると、山頂展望台が目の前に大きく見えていた。その展望台から数人の声が聞こえていた。展望台に着くと、若い作業員グループが昼食をとっていた。近くで作業をしていたようだった。そのグループに混じってこちらも昼食タイムとした。その休憩中にケーブルカーで来た高年グループも加わって賑やかな山頂となった。展望台では期待通りに涼しいばかりの風を受けた。風はやや強く吹いており、少し肌寒さを覚えるほどだった。展望は周囲の木々が育ったこともあり以前ほどでもなかったが、山崎の町並みは一望で十分に楽しめた。山頂で過ごしていたのは30分ほど。下山は違うコースを歩くべく、まずは遊歩道を歩いてミニモノレールの山上駅がある学習館の前に出ると、そこからはひたすら主園路(1番コース)を歩いて麓へと戻った。往路の2番コースの距離は1.8kmほどだったが、主園路コースは車が緩やかなまま走れるように作られており、そのため距離は長く3.5kmほどあった。それでも緩やかに下る一方だったので、足への負担は軽くのんびりと下って行けた。山上学習館か54分で山麓交流館に戻ってきた。そして登山届の窓口で下山を報告すると、「伊沢の里」の半額入浴券を有り難くいただいた。
(2020/10記) |