TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬 
 
権現山    ごんげんやま 475m 豊岡市
 
大高山    おおたかやま 472.2m
 
 
1/2.5万地図 : 出石
 
【2020年4月】 2020-75(TAJI&HM)
 
   東床尾山より  2020 / 5

 地図で東床尾山を見ると、その東床尾山より少し北に位置する尾根に黒岩の名を見た。そこは単なる小ピークなのに名前があり、西隣の三角点ピークにも東隣の475mピークにも名前は無かった。その黒岩をネットで調べてみると、どうやら左右のピークと共に歩かれているようだった。また三角点ピークは大高山とあり、475mピークは権現山と呼ばれているようだった。その二つのピークと黒岩を登ってみようと向かったのは、2020年4月の最終日だった。
 この日は朝から快晴だった。人気の無い出石の町を抜けて谷山川沿いの細い道をどんどん東へと走った。途中から北東方向へと向かうようになり、最後は北に走って八坂集落に入った。そこに数軒の民家を見るも、どの家も既に廃屋になっていた。その集落内に空き地があったので、そこに駐車してハイキングを開始した。まずは北へと車道を進むも、民家の先からは道は無く、棚田跡が広がっているだけだった。始めは沢筋に沿って歩いたが、すぐのい右手の斜面に取り付いて尾根を目指した。数分も登れば尾根筋に出たので、後は尾根なりに北西へと登った。尾根は自然林になっており、今が新緑の盛りだった。木々は疎らとあって、けっこうスムーズに登って行けた。但し展望は無かった。登るうちに足下にイワカガミを見るようになったが、まだ花が残っていた。支尾根を登りきって主尾根に合流すると、そこは420mピークで、まずは大高山を目指して南西へと尾根を歩いた。緩く下って鞍部に着くと、そこからは70mほど登り返すのだが、やや急斜面になっていた。その尾根も新緑が楽しめた。登りきった所が大高山の山頂だった。そこは平らに開けており、中央に二等三角点(点名・古寺)を見た。開けているとは言っても周囲は樹林が囲んでおり、展望は木々の隙間から見るだけだった。北東には法沢山から高竜寺ヶ岳へと続く尾根を、南は東床尾山をかろうじて見た。20分ほどの休憩を済ませると、大高山の山頂を離れて歩いてきた道を引き返した。420mピークまで戻って来ると、更に北東へと黒岩に向かった。その黒岩に着いてみると、岩場もあったが何と言ってもそこは展望が良かった。南に向かって広く開けており、そこに見えたのは東床尾山、西床尾山で、どんとばかりに迫力を持って眺められた。また次に向かう権現山も良く見えていた。ひとしきり展望を楽しむと、その権現山へと緩く下り、そして今度は100m以上の登り返しだった。大高山の手前も急坂だったが、権現山の登りも急坂で、それが山頂まで続くとあってこの日一番しっかり登ることになった。急坂を登りきった所が権現山の山頂で、そこに権現堂の残骸を見た。またその近くに一対の石灯籠が立っていた。その様子から以前は山頂への登山道が確実にあったはずで、それはどうやら石灯籠の間から始まる南尾根上のようだった。ところで権現山の山頂は大高山と同様に展望は良くなかったのだが、西の斜面に少し入ると、大高山の姿がすっきりと眺められた。その大高山が見えるだけかと思ったのだが、良く見ると大高山の真後ろに雪の残っている山が望めた。意外やそれは氷ノ山だった。権現山での小休止を済ませると、石灯籠の間を通って南尾根に入った。やはり小径らしきものがあり、それを辿って無理なく下って行けた。その途中には展望地が現れて、黒岩と同様に東床尾山が眺められた。尾根のはっきりしない所もあったが、南尾根を外さないようにと心がけながら下ると、ヤブに会うこともなく無難に沢筋に下り着いた。そこには小径があり、八坂集落の方向へと歩くと小径はすぐに林道となり、長くも歩かず出石市街に通じる車道に合流した。合流点から駐車地点までは僅か2分ほどの距離だった。
(2020/6記)
<登山日> 2020年4月30日 9:53八坂集落スタート/10:32主尾根に出る/10:45〜11:05大高山/11:27〜40黒岩/12:03〜21権現山/12:50沢筋に出る/13:05エンド。
(天気) 快晴。雲は全く見られなかったが、空の色は淡かった。大高山の気温は20℃、権現山では23℃まで上がっていた。どちらの山頂でも風はほとんど受けなかった。視界は少しうっすらとしていた。
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八坂集落にあった空き地に車を止めて北へと向かった 集落を抜けて行くが、どの家も無住だった 車道は最奥の民家までで、その先は野道だった
道そばでツルニチソウが咲いていた タケノコが顔を出していた 棚田跡を歩くようになった
棚田跡が次第に荒れてきた そこで尾根に出ようと右手の斜面に取り付いた 僅かな距離で尾根に出た 尾根は新緑の盛りだった
尾根は北西方向に延びていた 尾根は自然林で、傾斜は適度とあって無理なく歩けた コバノミツバツツジがまだ咲いていた
尾根の展望は悪かったが、右手に権現山を見ることが
あった
足下に艶のある葉が増えてきた イワカガミの葉だった まだ花を付けているイワカガミもあった
主尾根に合流した そこは420mピークだった 左
に向かえば大高山で、右は権現山だった
まずは大高山へと北西方向に向かった この尾根もイ
ワカガミが多かった
この尾根も展望は悪かったが、木々の隙間から来日岳
を見た
鞍部へと下って行く 前方に大高山を見る 尾根は概ね易しく歩けた
この尾根も新緑がきれいだった 大高山へと登りに入った 山頂が近づくと尾根の傾斜が増してきた

(←)
大高山の山頂に着
いた 三角点を中
心に開けていた

 (→)
  二等三角点(点名
  ・古寺)を見る
山頂はアセビが茂っていた 西側から山頂を眺めた 展望の悪い山頂だったが、南に東床尾山を見る

木々に邪魔をされ
ながらも北東に法
沢山から高竜寺ヶ
岳へと続く尾根が
眺められた

左の写真に写る高
竜寺ヶ岳を大きく
見る
上の写真に写る法沢山を大きく見る 大高山を離れて、歩いてきた道を戻った 前方に次に向かう権現山を見る
420mピークを越して、更に北東へと歩いた この尾根でもまだコバノミツバツツジが咲いていた 黒岩のピークが近づくと南に展望が現れてきた
南の方向が一気に開けて、そこに東床尾山を見た 黒岩のピークはほぼ東西になだらかだった ピークの東端は最高の展望地だった

南東から南にかけ
て遮るものの無い
展望が広がった

足下にちらりと八
坂集落が見えてい


(←)
八坂集落は新緑に
包まれていた


 (→)
  三岳山の方向を少
  し大きく見る
快晴の下で床尾山が眺められた 北東方向も望めて、法沢山を見た 法沢山を大きく見る
権現山の山頂も間近に見えていた 黒岩を離れて権現山へと向かった 権現山の尾根をすっきり見ることがあった
鞍部へと下って行く 鞍部の辺りはごくなだらかだった 権現山への登りは、次第に傾斜がきつくなってきた

権現山の山頂に着
いた

山頂に残る残骸は
権現堂跡と思われ


二基の石灯籠が残
っていた

展望の悪い権現山
だったが、西向か
いの大高山は良く
見えていた

大高山の背後に二
つの大きな山が見
えていた
氷ノ山はまだ雪を纏っていた 頭上を見上げると、新緑がまぶしかった 下山は南尾根に付く登山道を下って行くことにした

少し下ると、この
尾根でも床尾山が
すっきりと眺めら
れた

南尾根は急坂も無
く無理なく下って
行けた
この尾根も新緑がきれいだった 床尾山が次第に手前の尾根に隠されてきた ちらりと高竜寺ヶ岳を見た
尾根を外さないように慎重に下った 麓が近づいて登山道ははっきりしなくなったが、無難
に沢筋に下り着いた
沢に沿って西の方向へと歩いた 沢沿いの小径はすぐ
に林道に変わった
沢の間近を歩くようになった 集落が近づいて、前方が開けてきた 小屋が現れると、中に石仏が並んでいた
小屋の前の道標は「右たんご、左むらみち」だった 集落を抜ける車道に合流した 駐車地点まで僅かな距離だった