姫路市が2006年に夢前町を吸収合併する前は、この葛城山が姫路市の最高峰だった。ただ葛城山も旧林田町にあり、林田町も1967年に姫路市に吸収合併しているので、林田町の最高峰と言うべきか。姫路市と安富町の境界尾根にあり、周囲には同程度の標高の山が並んでいるためさほど目立つ山とは言えないが、じっくり見ると重みのある良い姿をしている。この山に登ったのは、1997年1月下旬のほの暖かい日で、南東麓となる林田町大堤から山頂を目指した。
姫路市林田町大堤に入り、この山域に延びる林道の入口に駐車した。始めに北西へと林道を歩いていたが、溜め池が現れたときに、その手前で林道を離れて左手の尾根を目指した。辺りは杉の植林地で、その中を登って尾根に出た。山頂から南東に延びている尾根の尾根端に近い位置だった。地図を見るとその先の小さなピークに340mの標高が示されていた。。尾根は雑木が主体で、そこに植林が混じっていた。雑木は常緑樹が多いようだった。この山域では1年ほど前にごく近くの鈴ヶ峰を登っていたが、そのときの厳しい灌木ヤブが記憶に残っており、ここも同じようなヤブになるのではと覚悟していたのだが、雑木は疎らでしかも緩い尾根だった。尾根道と言えるほどはっきりとした道は無かったが、おかげで無理なく登って行けた。やや潅木の小枝が煩わしい程度だった。山頂までに小ピークが幾つかあり、山頂までがやや遠く感じられた。その間、展望は全く無し。漸く着いた山頂も同じだった。そこで山頂にあった手頃な杉の木を登って、何とか展望を得た。意外と瀬戸内海が近くに見えていた。また南西には龍野の山々、翻れば北東遠くに笠形山も望まれた。とにかく木に登るしか展望は得られなかった。下山は東に延びる尾根を下って行った。その途中に雑木の疎らな所があり、そこからは北に明神山が望まれた。またその遠方には雪彦の尾根が広がっていた。そのまま歩くと430mピークに着くことになるが、その手前で南東の林道を目指して急尾根を一気に下った。傾斜はきつかったが手がかりになる木が多くあって、けっこう楽に下れた。そして予定通りに林道に下り着いた。後は林道を歩いて駐車地点へと戻って行った。
(2002/5記)(2008/2改訂)(2021/12写真改訂) |