TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨
 
大藪山    おおやぶや 488.8m たつの市
 
1/2.5万地図 : 三日月
 
【2015年12月】 No.2 2015-116(TAJI&HM)
 
   新宮町田幸より  2016 / 1

 大藪山の名を知ったのは、たつの市の郷土資料「西栗栖村史」の中で、西栗栖村の山として大藪山以外にも三濃山や田幸山の名前が載っていた。大藪山とは聞き慣れない名だったが、新宮町東河内の北方にある二等三角点(点名・千本)を持つ山で、既に2001年12月に千本地区を起点に周回でコースで登っていた。それでも山名を知ったことで再訪した気持ちが起きてきた。そこで別のルートで登ってみることにした。「三日月」の地図を見ると、西側からは幾つか林道があって、尾根に出るまでの時間は短そうに思えた。そこで二つの林道を組み合わせて、周回で歩いてみることにした。
 向かったのは2015年12月のことで、朝の空はきれいな青空が広がっていた。国道179号線を新宮町鍛冶屋で離れて、県道44号線を北へと走った。右手にグラウンドが現れて、高齢者がゲートボールを楽しんでいた。他にも野球場があり、そこが牧運動公園だった。そこは二つの林道のうち南側の林道が始まる所でもあったので、運動公園の駐車場に車を止めた。ゲートボールの様子を左手に見ながら舗装路を進むと、東屋が建つ公園の前に出た。舗装路はそこまでで、その先から林道が始まっていた。林道は荒れたダート道で、既に林道として使われていないようだった。林道は小さな沢に沿って東へと延びており、緩やかな道だった。朝の林道は冷え込んでおり、気温は5℃だった。林道は途中からすっかり廃道の様子となり、車の通行は不可能と思えた。その林道のそばで石垣が積まれているのが見られたが、以前は棚田になっていたものと思われた。進むほどに林道は不確かになってきたので、適当な所で左手の斜面に取り付いた。急斜面だったが、すぐに尾根上に出た。谷筋を歩いているときは薄暗かったが、尾根は朝日が当たって明るかった。尾根は緩やかな上に周囲の自然林は疎らとあって、易しい登りだった。その支尾根が山頂に通じる尾根に合流すると、辺りは複雑な地形となった。周囲に幾つか尾根が見えており、惑わされないように地図とコンパスを頼りに歩いた。木立の隙間から北に見えたのは水剣山だったが、その背後の黒尾山は雲に隠されていた。尾根としては緩やかなままだったが、そこに倒木が増えてきた。始めは間伐で伐られたものと思っていたが、倒木が伐られたものだけでは無かったので辺りをよく見たところ、どうやら風害でなぎ倒されての倒木のようだった。場所によっては倒木帯と言ってよさそうなほど多くの植林が倒れていた。それを越えて行くのは何とも難儀なことで、まさに全身運動と言えた。その倒木があってかときおり展望が現れて、日名倉山の見えることもあった。その背後で頂を白くしていたのは駒ノ尾山だった。倒木地を越えては少し歩き易くなり、また倒木を越すの繰り返しで東へと尾根を辿った。そして一帯で一番高いと思われる所に着くと、そこに三角点を見た。大藪山の山頂に着いたようだった。山頂は三角点の辺りこそ植林に囲まれていたが、少し離れると優しげな自然林が広がる風景となり、雰囲気は悪くなかった。空はすっかり曇り空に変わっていたため薄暗い山頂だったが、休んでいるうちにときおり青空が現れて陽が射してきた。そのときは一気に暖かくなった。山頂で昼食をとった後は、少し辺りを探ってみた。自然林が視界を遮っていたが、少し北に進むと地形の関係か西から北にかけて展望が現れて、日名倉山から植松山、水剣山と眺められた。大藪山の山頂で休んでいたのは一時間ほど。下山は往路で歩いた尾根の一つ北の尾根を下ることにした。始めは往路コースを辿るも、すぐ北へと延びる尾根に入った。その尾根も倒木が多かった。どうやら広範囲で風害があったようだった。とにかく一本一本と越えて下って行くが、倒木の多さは往路の尾根以上ではと思えた。その倒木地が終わって一安心したのも束の間、尾根が不確かになってきたと思うと今度は急斜面を下ることになった。下る方向に林道があるので、適当に下っても問題は無かった。そこで下り易そうな所を見つけながら下った。一本の木から次の木へと飛び移るようにして下って行くと、沢筋に出ることになった。林道では無かったが、山道と呼べそうな道が沢筋に続いていた。その山道を辿るうちに山道は作業道のようになり、途中からはっきりとした林道に変わった。そして沢筋の植林帯を抜け出ると、その先が牧集落だった。金照寺の前を通ると、その先が県道44号線だった。そこより牧運動公園までは700mほどの距離だった。山頂では雲の広がる空だったのに、上空は朝と同様に青空の広がる空となっていた。
(2016/2記)(2020/9改訂)
<登山日> 2015年12月19日 9:40牧運動公園スタート/10:08沢筋を離れる/10:26尾根に出る/11:44〜12:49山頂/13:39林道に下り着く/14:10県道44号線に出る/14:21エンド。
(天気) 朝の空は快晴だった。沢筋の気温は5℃で、尾根に出ても6℃までしか上がらなかった。次第に雲が増えて、山頂に立ったときは、ほぼ曇り空になっていた。気温は6℃と変わらず、冷たい風もあり寒々としていた。その山頂で休むうちに、一時的に青空が現れて陽射しを受けた。視界は澄んでいた。下山をするうちに雲は広がって晴れ間が出てきた。谷口集落に出てきたときは、すっかり快晴になっていた。気温も16℃まで上がっていた。
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車は牧運動公園の駐車場に止めた 栗栖川を挟んで対岸に河内神社が見えていた 公園の車道を東へと歩き始めた
前方に東屋が見えてきた 車道はそこまでだった 東屋の近くから林道が始まっていた 振り返って樋口地区を見る その上空は快晴だった
林道はごく緩やかな道だった 林道は次第に荒れてきた そばの沢が渓谷の様相を見せてきた
林道の荒れ方はひどくなってきた 車の通行は
無理と思えた
倒木が派手に道を塞いでいた 道そばに石垣の積まれている所が多かった そ
の辺りは以前は棚田だったと思えた
林道が次第に不確かになってきたので、左手の
尾根に出ることにした まずは斜面を登る
すぐに尾根に出た 落ち葉が積もっていたが適
度な登り易さだった
紅葉した木が残っていた
ずっと落ち葉を踏みながらの尾根歩きだった 別の尾根に合流すると、周りの山が眺められた 尾根を南へと歩いた 緩やかな尾根だった
展望は現れず、裸木となった木立を通して近く
の尾根を見るだけだった
木立を通して見えたのは水剣山だった そちら
の空は暗かった
周囲は植林地に変わってきた
水剣山の背後に見えてきたのは黒尾山のようだ
った
倒木地が現れて手こずったが、すぐに終わった また整然とした植林地の中を歩いた
再び倒木が現れた 先ほどよりも手厳しかった 途中で右手に現れた小さなピークに立ち寄った
そのピークにも倒木地があり、少し展望があった 北に見えていたのは日名倉山だった 山頂を再び目指す また倒木を越えながらだった
近くの斜面が見えたとき、その斜面全体で倒木が
見られた すさまじい風害があったようだった
倒木に難儀したり、少し歩き易くなったりの繰
り返しだった
山頂が近づいて自然林となった 急に易しい尾
根になった感じだった
山頂が目前になった 山頂に着いた ごく平凡なピークだった 快晴だった空は、雲の多い空に変わっていた 

 山頂のそばにも
 植林地があり、
 そこも倒木が多
 かった

 山頂から北へと
 続く尾根を見る
 山頂ではこの自
 然林の風景が多
 かった

 自然林の中に入る
 と少しは展望が得
 られて、水剣山が
 すっきりと眺めら
 れた

   水剣山と黒尾山の
   姿を大きく見る

 北西方向に見えて
 いたのは植松山だ
 った

   植松山から大甲山
   へと続く尾根を大
   きく見る
 日名倉山も樹間か
 ら見えていた そ
 の背後の白い山は
 駒ノ尾山だった

   山頂で休むうちに青
   空の広がるときがあ
   り、尾根に陽射しが
   当たってきた

 山頂に戻って改め
 て山頂を眺めた



  山頂の二等三角点
  (点名・千本)を
  見る
自然林に戻って陽射しの中で昼休憩を続けた 落ち葉に木の陰が写っている また曇り空に戻った 山頂方向を見る
下山は往路の尾根の一つ北にある尾根を下るこ
とにした 始めは同じ道を辿った
その一つ北の尾根に入ると、そちらも倒木が多
かった
またまた難儀する尾根下りだった
倒木を越えているとき、北に展望が現れた 水剣山の尾根だけに陽射しが当たった
尾根が不確かになってくると、その先は急斜面
だった
植林地の急斜面を一気に下って行く 急斜面は暫く続いた
転がり落ちるようにして林道に下り着いた その林道でも倒木が見られた 林道は次第にスムーズに歩けるようになった

 この谷筋でも棚田
 跡が見られた

 林道上に轍が見ら
 れるようになった
山中を抜け出すと、前方に畑地が見えてきた 谷口集落へと入って行った 金照寺の前を通った
栗栖川を渡れば県道44号線だった 県道44号線を北へと歩いた 三倉橋を渡って駐車地点に近づいた