TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬 
 
岳山    だけやま 490m 加西市・養父市
 
1/2.5万地図 : 粟賀
 
【2025年3月】 2025-38(TAJI&HM)
 
   七種槍の南尾根より  2025 / 1

 本年1月に七種槍を南尾根コースで登っていた。その南尾根から東の方向を眺めると、笠形山の南に広がる山並みの中で、小さなピークが三つ並んでいるのが目を惹いた。帰宅後にその三つのピークを特定すると、一番南の490mピークは加西市の最高峰であることが分かった。「播磨 山の地名を歩く」では地名の「大谷」で紹介されていたが、ネットで情報を探ると、「岳山」と呼ばれているようだった。ルビが付いていなかったので、「だけやま」と呼んで訪れることにしたのは、二ヶ月後の3月最初の日だった。
 加西市の上空は霧状の雲が広がっていたが、上万願寺町に入る頃には霧は薄れて快晴の空に変わろうとしていた。集落を抜けるとその先に二つの溜め池があるのだが、そちらに向かえる林道の入口に害獣避けゲートが設けられていた。そのゲートの手前が広くなっており、駐車スペースになっていた。そこに駐車して歩き始めることにした。ゲートを抜けると、すぐに現れたのは大谷下池だった。その東岸を歩くと、大谷上池の前に出た。大谷上池は西岸側を歩いた。その先は植林地の中を林道が真っ直ぐ緩やかに続いていた。すぐに現れたのは小さな小屋だった。小屋と思ったのだが、近づくとトイレ棟のようにも見えた。ただ老朽化で使えそうになかった。北へと林道を進んでいると、点々と立ち木に標識が付いていた。それは不動の滝へと導く標識だった。程なく林道の右手に現れたのはお籠り堂だった。その近くに二体の石仏があり、その先は岸壁だった。よく見るとそこが不動の滝のようで、今は水が涸れて滝の姿になっていなかった。すぐに林道に戻って北へと向かったのだが、そこで道を誤ってしまった。次第に歩き難くなってきたことでGPSで現在地を確認すると、一つ西寄りの谷筋に入っていた。そこで当初考えていた真っ直ぐ岳山に向かうコースを止めて、左手の斜面を登って市川町と加西市との境界尾根に出ることにした。斜面にうっすら獣道をみたので、それを辿ると支尾根に出ることになった。そのやや急坂の支尾根を登りきって境界尾根に合流した。その合流点が好展望地だった。足下に林道が見えており、その背後は小世山から笠形山へと続く尾根だった。笠形山は木々に隠されていたが、小世山はすっきりと眺められた。残念なのはこの日の視界で、濁りを帯びていた。そう遠くない七種山は判然としていなかった。境界尾根歩きに移ると、尾根は緩やかで易しく歩けた。おかげでごくスムーズに岳山の山頂に着いた。そこはすっかり雑木に囲まれており、展望は全く無かった。そこからは北の三角点ピークまで歩くことにした。すぐに岳山を離れて緩やかな下り坂に入った。まだ易しい尾根歩きだった。緩やかに登り返して中間ピークに着いた。その中間ピークから先はネットに沿っ歩くことになったのだが、ネット沿いがアセビのヤブになっており、少々ヤブコギをすることになった。そして三角点ピークに着いて三等三角点(点名・茅野)を見たものの、そこもすっかり雑木に囲まれていた。歩くのはそこまでとして岳山へと引き返した。岳山に戻ってきたとき、下山コースでどこを歩くかを考えた。そして決めたのは境界尾根を418mピークまで歩いて、そこから南へと支尾根を下って戻ることだった。ただ境界尾根をずっと歩くのではなく、一度林道に下りることにした。その林道が右手に見えてきたとき、少し離れてはいたが林道へと急斜面を下った。けっこう危ない思いをして林道に下りたので、もう少し易しい斜面から下りるべきだったと反省した。林道はオフロードライダーに知られているようで、何台かのバイクが通り過ぎた。その林道に絶好の展望地が現れた。そこには「笠道」の碑駅と書かれた標柱が立っており、休憩スポットになっていた。西の方向が遮るものも無く眺められて、笠形山の姿が大きかった。ただ濁った視界は続いていた。その碑駅のそばから尾根に戻れる小径があった。それ以上の展望は望めそうに無かったので、尾根に戻ることにした。以前は階段道として整備されていたようだったが、すっかり朽ちていた。尾根に戻ると、往路で歩いた支尾根には入らず境界尾根を暫く歩いた。予定通り418mピークから境界尾根を離れて南へと支尾根を歩いた。途中の400mピークには少し展望があって、岳山を見ることが出来た。360mピークを越すと、尾根を離れて林道へと東斜面に入った。すぐに小さな尾根を辿るようになるも、最後は急斜面を下ることになった。それも特に危ない感じも無く無事林道に下り着いた。そこは大谷上池に近い位置で、そこから10分で駐車地点に戻ってきた。山頂でこそ展望を楽しめなかったが、尾根でも林道でも展望を楽しめたことに満足して帰路についた。
(2025/4記)
<登山日> 2025年3月1日 10:22ゲート入口スタート/10:26大谷上池/10:48大谷不動の滝/11:17〜21境界尾根に合流/11:37〜41岳山/12:01〜25点名・茅野(昼休憩)/12:46岳山/13:02林道に出る/13:10〜19「笠道」の碑駅/13:23尾根に戻る/13:44[418m]ピーク/13:55〜14:04[400m]ピーク/14:40林道に下り着く/14:50ゲート入口エンド。
(天気) 快晴。淡い青空だった。山頂の気温は13℃。風はほぼ無し。陽射しの下では春の暖かさだった。視界は濁っており、遠方はうっすらとしていた。昼頃は薄曇りとなるが、下山を終える頃には快晴に戻っていた。
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大谷下池が間近に
なったとき、広場
が現れた

そこに駐車してス
タートした

始めにゲートを通
った
ゲートの先は大谷下池だった 大谷下池の東岸側を歩いた 次に現れたのは大谷上池だった
大谷上池は西岸側を歩いた 池の先で朽ちた小屋が現れた 大谷不動の滝に導く標識を点々と見た
植林地の中を林道は続いた 堰堤の位置で林道は終点となった 谷筋の山道を歩いて行く
お籠り堂が現れた その先に岩場を見たが、それが大谷不動の滝だった 冬場のために水は涸れているようだった
石仏を何体か見た 不動の滝の先で、歩く方向を誤って北西に向かってしまった 引き返さず、左の斜面を登って市川町との境界尾根を目指した 杣道を登って行く
支尾根に合流すると、けっこう急坂だった 植林地の急坂を登って境界尾根に近づいた 境界尾根に合流すると、そこは緩やかだった

合流地点は植林の
切れ目で、西の方
向が開けていた

残念なのはこの日
の視界で、遠くは
ほぼ見えなかった

さほど離れていな
い七種山も輪郭が
分かる程度だった

足下を林道が通っ
ており、オフロー
ドバイクを見かけ

境界尾根を登って行く 緩やかな上り坂だった 境界尾根を示す標石を見た 岳山の山頂が近づいた

岳山の山頂に着いた

すっかり雑木に囲ま
れたピークだった

三角点の無い山頂で
岳山の山名標識のみ
を見た
三角点ピークまで歩くことにした すぐに北に向かった 緩やかに下って緩やかに登り返した 中間ピーク(490mピーク)も雑木に囲まれていた
中間ピークを越す尾根上にネットが現れて、ネットに沿って歩くようになった ネット沿いは灌木ヤブになることがあり、難儀させられた ネットが尾根から離れると、歩き易くなった

(←)
三角点ピークに着
いた そこもすっ
かり雑木に囲まれ
ていた

 (→)
  三等三角点(点名
  ・茅野)を見る
木々に囲まれた中で、昼休憩とした 岳山へと引き返した またネット沿いを歩いた歩いた 中間ピークを越すと歩き易くなった

前方に岳山を見る

岳山の山頂に戻っ
てきた

休まず下山に移る
ことにした
下山は往路で歩いた市川町との境界尾根に入った 右手に林道が見えると、急斜面を下ってそちらに向かった すぐに林道に近づいたが、最後は怖い思いをして林道に着くことになった
林道歩きを選んだのは、林道からの展望を期待してだった すぐに期待通りの場所が現れた 林道の路肩部が広場のように広くなっている所があった 「笠道」の碑駅の標柱が立っており、素晴らしい展望地だった
相変わらずうっすらとした視界だったが、北には笠形山も見えていた
駅名となった「笠道」の石碑を見る 間近に尾根に出られる小径を見た 「輝きの小径」の名が付いていた 丸太の階段は老朽化していたため、ロープを頼って登った
急坂が終わって、緩やかな斜面となった 境界尾根に着いて、南へと下って行く 尾根の展望地まで戻ってきた
往路で登ってきた支尾根には入らず、境界尾根の下りを続けた 境界尾根は、途中から上り坂となった 418mピークへの登りだった 418mピークに着いた 境界尾根を歩くのはそこまでとした
大谷上池に近づくため、南尾根に入った 南尾根の400mピークに着いた 400mピークからは岳山が望めた
南尾根の下りを続けた 360mピークを越した先で、東斜面に入った 小さな尾根を辿るようになったが
麓が近づくと尾根は不確かになり、急斜面を下った 林道に下り着くと、そこからは朽ちた小屋が見えていた すぐに大谷上池のそばに出た
大谷上池を離れて大谷下池に近づいた 午後の大谷下池を見る ゲートの位置に戻ってきた