篠の丸を南麓側から登ろうと向かったのは、2021年6月に入っての最初の土曜日だった。その登山口は山崎西小学校の敷地に対して北東の位置にあるのだが、ガイドブック「宍粟50名山」では小学校は旧名の菅野小学校であり、県道53号線に対する位置も違っていたため、登山口に着くまでに少々時間を使ってしまった。小学校の東を走る車道に入ると標識が現れ、すんなりと登山口の前に着いた。登山口のそばには数台分の駐車スペースがあり、そこに駐車とした。そこからは登山口を通って登山道のままに歩くので、その様子は下の写真帳をご覧いただきたい。始めに害獣避けゲートを通ったが、ゲートは蝶番敷きになっておらず、通過するのに少し時間がかかった。その先は植林地内を登って行くことになった。登山道には落ち葉が多く積もっていたため見た目よりも歩き難さがあった。始めは尾根筋を登るのでは無く、斜面を斜めに登って、途中から尾根を辿るようになった。登るほどに周囲の木々は自然林へと替わってきた。概ね登山道の傾斜はきつめで、途中からはっきり急尾根となった。その尾根が緩んだとき、右手から別の登山道が合流した。それは一本松から来ている尾根コースだった。合流点より今少し北へと歩いて山頂に到着した。そこは開けてはいたが、雑草が多くあり倒木もあって雑然としていた。ただ前回の2009年のときよりは幾分ヤブっぽさは減っているように思えた。周囲は樹林が囲んでおり、北の方向にちらりと水剣山の頂を見るだけだった。この後は主尾根を歩いて472mピーク辺りまで行くつもりだったが、休むうちにその気は無くなり、往路を戻ることにした。いわゆるピストン登山だった。急斜面の登山道を下るので易しく下る感じは無く。滑らぬようにと注意が必要だった。ただ道ははっきりしており標識も付いていたので、別の尾根に逸れることもなく、山頂から30分ほどで無事下山を終えた。そのとき気付いたのは山ヒルにやられていたことだった。この山域は山ヒルの生息域だったのでショートスパッツを付けて登っていたのだが、途中の確認を怠っていた。結果として右足、左足各一カ所ずつ血を吸われていた。やはりこの季節の宍粟の山は山ヒルに対して細心の注意が必要のようだった。
(2021/6記) |