TAJIHM の 兵庫の山めぐり <摂津
 
丹生山    たんじょうさん 515m 神戸市
帝釈山    たいしゃくさん 585.9m
シビレ山   しびれやま 465m
 
1/2.5万地図 : 淡河
 
【2012年11月】 No.2 2012-104(TAJI&HM)
   山田町中より  2012 / 11

 丹生山系がハイキングコースとして紹介されているのを「大阪周辺の山」で見て、選ばれるだけの理由を知りたいと、興味を持って登ったのは1994年1月のことだった。この丹生山だけでなく、帝釈山、花折山、稚子ヶ墓山、金剛童子と縦走したのだが、尾根からの展望が良くなかったこともあり、印象が薄かったと言うか、楽しかったとは言えなかった。その丹生山系の主峰である丹生山が兵庫50山にに選ばれたときは、ちょっと意外な感じがした。ただこちらの受け止め方が悪かったのかとも思えて、いずれは再訪したいと考えていた。それが延び延びとなって漸く実行したのは、おおよそ19年後となる2012年11月のことだった。今回は丹生山を主体と考えたので縦走はせず、帝釈山まで足を延ばすにとどめる考えだった。そして参考にしたガイド本は「ふるさと兵庫100山」だった。そこに紹介されている義経道を歩くことにした。
 向かったのは勤労感謝の日から始まった三連休の中日、24日の土曜日だった。この日は朝から曇り空だった。予想では午後遅くから晴れ出すとのことだったので、9時が近い時間になって自宅を離れた。山陽自動車道を走って、三木東ICで降りた。後は県道38号線、85号線を走って、衝原湖に近づいた。目的地は衝原バス停の辺りなのだが、衝原湖を左手に見て、その先で箱木千年家の標識を見たのだが、そこを曲がらず通り過ぎてしまった。坂本の交差点が近づいたとき、通過してしまったことに気がついて、そこで引き返そうと交差点を左折した。するとそばの山裾に数台分の駐車スペースがあるのを見た。どうも1台程度なら迷惑がかからないように思えたので、そこに駐車することにした。下山では表参道を歩いて近くに下りてくる予定だったので、その位置から歩き出すのも悪くないと思えたのが理由だった。まずはサイクリングセンターを目指して県道85号線と平行するサイクリングロードを歩いて行った。山田川を一度渡ったとき、山田沿いに別の道を見たので、そちらを歩いて丹生前橋を渡った。サイクリングセンターのそばまで来ると、その脇を通る小径の先に登山口標識が見えていた。後は登山コースのままに登るだけだった。そのハイキングの様子は下の写真帳を見ていただくのが分かり易いので詳しくは書かないが、この日の丹生山系ハイキングは悪くなかった。サイクリングセンターのそばから始まる登山道は義経道と呼ばれるようだが、適度な歩き易さで、気楽な登りだった。表参道コースが合流すると十分な道幅となり、登山口から50分で丹生山の山頂に出た。丹生山は展望の悪い山と記憶していたが、東から南にかけての展望があり、須磨アルプスから六甲山までが眺められた。また境内のカエデが見頃の色付きをしており、目を楽しませてくれた。この丹生山で昼食をとった後、帝釈山へと向かった。こちらの道も易しい道で、丹生山からおおよそ50分で帝釈山の山頂だった。帝釈山の佇まいは19年前と変わっていないようで、石仏があり、南に向かって少し展望があった。この帝釈山までの道が易しかったことで考えが変わって、この後はシビレ山まで歩くことにした。丹生山からシビレ山へと登山道が通じており、シビレ山まで歩けば、ちょうど手頃なハイキングになると考えたからである。帝釈山から一度丹生山へ引き返すことなるが、そのつもりで引き返していると、シビレ山へのショートカットコースが現れた。メインの縦走路と比べると少し細い道だったが、無難に歩いて行けた。そして丹生山からのメインコースに合流すると、道幅は広くなった。ところで地図を見ると、シビレ山の名は三角点が設置されているピークでは無く、西隣りの一段低いピークに付いている。但し三角点ピークの点名もシビレ山なのでややこしいことである。メインコースは三角点ピークの南側を巻くように付いており、その辺りでは登山道からの展望が良くなって、南に広がる景色が眺められた。足下には衝原湖がすっきりと見えていた。三角点ピークを巻くと、登山道は尾根上となり、程なくシビレ山に着いた。そこはすっかり樹林に囲まれており、展望は無し。ハイキングはここまでとして引き返すことにしたが、その頃になって漸く陽射しが現れるようになった。その引き返すときに、三角点ピークに立ち寄ることにした。三角点ピークへも小径は付いており、それを辿ったが、少しヤブっぽい小径だった。僅かな時間でピークに立つ。そこは南に少し展望があり、先ほどのシビレ山よりも山頂らしさがあった。遠くから見てもこちらの方が目立っており、三角点の点名がシビレ山であることからも、こちらをシビレ山と呼んでも良いのではと思ってしまった。三角点シビレ山からは東へも小径があり、それを辿って縦走路に合流した。後は丹生山へと戻って行った。境内のカエデが柔らかい陽射しを受けて、またいっそうの美しさで眺められた。丹生山からは義経道を下るのではなく、山田町坂本に通じる表参道を下った。こちらは十分な道幅で参道を示す石柱が点々とあった。ただ石段になっている所が多くあり、道自体も少し荒れた感じがあって、義経道を歩いたときほどの楽しさは無かった。その登山道は林道に合流すると終わり、後は林道歩きとなった。上空はすっかり青空が広がっていた。その林道の途中から南へ向かう山道が分かれたのでそちらを下ると、最後は坂本地区の一角に下り着いた。そこから車を止めている位置までは10分ほどの距離だった。下山コースではちょっと退屈したものの、丹生山、帝釈山、シビレ山の三つのピークに立てて、十分に楽しかったの思いを持つことが出来た。そして山頂に丹生神社を持つ丹生山が、丹生山系の盟主と呼べる雰囲気を持っていたとも思えた。
(2012/12記)(2021/4記)
<登山日> 2012年11月24日 11:04阪本交差点近くの駐車地点スタート/11:24義経道コース登山口/12:02表参道コースとの合流点/12:12〜28丹生山/13:17〜30帝釈山/14:25〜32シビレ山/14:46〜15:05三角点シビレ山/15:31丹生山/表参道コースを下るも林道途中から坂本町への小径に入る/16:22ゲート/16:34エンド。
(天気) 曇り空。登っているときの気温は8℃ほどながら、風が無かったため、あまり寒さは感じなかった。丹生山の山頂では少し冷たい風を受けた。帝釈山も同様で、山頂に立ったときに風を受けた。曇り空が薄くなって陽射しが現れ出したのは、シビレ山に着いてからだった。その後は青空が広がってきて、気温も10℃まで上がってきた。視界はまずまず良かった。
<< Photo Album 2012/11/24 >>
スタートは坂本交差点の近くからだった サイクリングロードを西へと歩いた 右手前方に丹生山が見えてきた
丹生前橋を渡った 橋の近くできれいな紅葉を見かけた サイクリングセンターの前に出た
サイクリングセンターの横に登山口があった 落ち葉道となった登山道を登って行く 麓に近い所では、まだ十分に紅葉していなかった
次第に周囲の木立は紅葉を深めてきた 紅葉を楽しみながら登った 八丁と書かれた道標を見る
義経道は易しい道として気楽に登って行けた 表参道コースに合流した 参道らしく、道幅は広く石柱も見かけた
丹生神社の鳥居が現れた 鳥居のそばのカエデがきれいに色付いていた 石段を登って、まず現れたのは庫裏のようだった

 山頂へともう一つ
 石段を登った

   山頂に建つ丹生神
   社の前に出た
境内の一角からは南東に向かって展望があった 摩耶山の方向を大きく見る
上の写真の右手となる南の方向を眺める 菊水山を大きく見る

 立つ位置を変え
 ると、六甲山の
 山頂が望めた

   六甲山の山頂を
   大きく見る

展望を楽しみながら昼食とした 丹生山で一番高い位置となる神社の裏手にも立
った
丹生山の山頂を離れて庫裏への石段を下る
次は帝釈山を目指した 丹生神社のそばから登
山道は始まっていた
シビレ山コースと帝釈山コースに分かれたので
帝釈山コースに入った
落ち葉道を歩いて行く 周囲は植林も混じって
おり、紅葉を愛でる感じでは無かった
案内標識に従って帝釈山を目指した 帝釈山が近くなって、尾根の傾斜が増してきた

 帝釈山の山頂に
 立った

   三角点はニ等三
   角点(点名・帝
   釈山)だった
帝釈山の山頂からも南に展望があった 鍋蓋山と菊水山の並ぶ姿を見る

 淡路島はうっすら
 とした見え方だっ
 た

   淡路島の手前に明
   石海峡大橋を見る

 須磨アルプスを望
 む

  次は引き返す形で
  シビレ山を目指し
  た
落ち葉道の雰囲気は良かった シビレ山へのショートカットコースに入った ショートカットコースは細い道だった
シビレ山からの縦走路と合流すると道幅は広く
なった
三角点ピークが近くなったとき、急坂の登りが
現れた
縦走路は三角点ピークの手前より巻き道となっ

 巻き道を歩き出す
 と南に向かって展
 望が開けた

   左の写真に写る衝
   原湖を大きく見る
上の写真に写るシブレ山を大きく見る 三角点ピークを巻いて尾根歩きに移った 下りが始まったとき、前方に衝原湖が望めた
急坂をロープを伝って下った こうもり谷への道が分かれたが、シビレ山に向
かった
黄葉の黄を見上げた

 シビレ山へは緩
 やかな上り坂だ
 った

 シビレ山の山頂
 に着いた 雑木
 に囲まれており
 展望は無かった
暫時の休憩で下山とする 登って来た道を引き
返す
陽射しが現れ出した 紅葉が浮き上がった 陽射しの当たり出した登山道を戻って行った
急坂を登っているとき振り返ると、シビレ山が
望めた
シビレ山を大きく見る 尾根が緩やかになって、三角点ピークに近づい
尾根の途中で、木立の隙間から北の風景が眺められた 左の写真の中では白髪岳が一番風格があった

 上の写真の左手を
 見る

   左の写真に写る三
   草山付近を大きく
   見る
巻き道を通らず、三角点ピークへの小径に入っ
た 少しヤブっぽい道だった
少し登るだけで三角点ピークに着いた シビレ
山よりもこちらの方が山頂らしさがあった
三角点は四等三角点(点名・シビレ山)だった
三角点ピークからは南に向かって展望があった

 上の写真に写る雄
 岡山と雌岡山を大
 きく見る

   三角点ピークから
   は東の方向にも小
   径があった

 縦走路に戻って丹
 生山に向かい出す
 と、東の尾根が眺
 められた

   ロープを掴んで急
   坂を下った
 
斜光線を受ける登山道を歩いて行く 丹生神社に戻って、陽射しを受ける木立を見上
げた
柔らかい陽射しを受けて紅葉の美しさが増して
いた
丹生山城跡を通って往路を引き返す 義経道に入らず、表参道コースを下って行った 登山道は所々で階段状になっていた
登山口が近づいて小さな橋を渡った 表参道コースの登山口に下りてきた 暫くは林道歩きだった
坂本地区への近道と思われる小径に入った 小径はすっかり落ち葉に覆われていた 明るい紅葉の木の下を通った
麓が近づいて竹林の中を通った 登山道の入口には門型の車止めが設置されていた 夕暮れが迫る坂本地区へと入って行った