TAJIHM の 兵庫の山めぐり <丹波 
 
吼子尾山    くずおさん 519.2m 丹波市
 
1/2.5万地図 : 黒井
 
【2023年5月】 2023-85(TAJI&HM)
 
   伊佐橋のそばより  2023 / 5

 吼子尾山は兵庫の難読山名の一つではと思えるが、その吼子尾山を意識したのは2023年4月に高砂峰を登ったときのことで、高砂峰も端正な山だったが、それと劣らず吼子尾山も青垣町塩久の里から端正な姿で眺められた。そこで吼子尾山をネットで調べてみると、南東麓の交流施設「ごりんかん」から手頃なコースのあることが分かった。向かったのは高砂峰登山から18日後の5月9日のこと。朝から兵庫全域で快晴の約束された日だった。この日は午後に用事があったため、午前で登山を終えようと移動は高速道を利用することにした。姫路の自宅を7時前に離れると、山陽道、播但道、豊岡道と走って青垣ICで高速道を降りた。そこから「ごりんかん」までは数kmの距離だった。「ごりんかん」に着くとその前は広場になっており、その片隅に終車とした。「ごりんかん」に駐車のことわりを言いたかったが、この日は無人のようだった。その「ごりんかん」の建物の右手に登山口があり、害獣除けゲートを通って登山道に入った。その登山口の標識を見ると、吼子尾山は「城の丸」と呼んでいるようだった。登山道はすぐに二手に分かれて、右手が尾根に向かうコースで、左手は大岩を巡ってから尾根に向かうコースだった。そこは大岩コースに入った。その大岩コースは単なる寄り道コースで、大岩の下を通るとすぐに尾根コースに合流することになった。尾根コースは易しい道で、傾斜のきつい所は少なかった。標識も点々と付いており、その標識も山頂を「城の丸」としていた。易しく歩けるのは良かったが、難点は植林地が多いことで新緑を見ることは少なかった。展望も大岩コースとの合流点の先で一度南の方向が開けただけで、ほぼ植林に切れ目は無かった。その少ない植林の切れ目から山頂が眺められることがあり、そこに展望台が建っているのを見た。どうやら山頂では展望を期待出来そうだった。中間点辺りまで登って来ると右手から胎蔵寺コースが合流した。その先も植林地の登りを続けていると、今度は西麓側にあるグリーンベルからのコースが合流した。その辺りから登る方向は北東となり尾根の傾斜が増してきた。周囲は植林地が続くため、このまま山頂まで展望は期待出来ないと思っていたところ、突然のように西の方向に展望が現れた。そこは元からの展望地ではなく斜面の崩壊によって出来た展望地で、そこに見えていたのは粟鹿山、岩屋山、大箕山と三つの著名山の並ぶ姿だった。もう山頂は近かった。山頂が目前になると尾根は急坂と言えるまでになり、そこを登りきって山頂に到着となった。大岩巡りの寄り道をしたが、それでも登山口から70分程度での到着だった。山頂は広い範囲で木が伐られているだけでなく展望台が建っているとあって、存分に展望を楽しめることになった。その展望台だが、いわゆる行政によって作られたものでなく手作り感たっぷりのもので、地元の有志が村おこしの一環で作ったのではと思われた。二層構造になっており、床板は少々危なっかしさがあったが構造としては十分な強度はあった。まだ作られてさほど年月が経っていないのではと思われた。その展望台から眺められたのは南東から南西方向にかけてで、足下には田植えの準備が出来た水田風景が広がっていた。東には木々に遮られながらも親不知が望めた。展望台を下りると展望台の下に置かれたベンチで休憩とした。展望台が作られたのは良いことだが、使用されているのが間伐材のようなので、長い期間耐えられる構造で無いことが少々心配された。山頂で30分ほどの休憩を過ごすと下山に移った。下山は往路を途中まで引き返し、胎蔵寺コースが分岐するとそちらに入った。その胎蔵寺コースはごりんかんコースと比べるとマイナー感がある道で、コース標識は無く少々歩き難さがあった。それでも道ははっきりしており、標識は無くとも無難に下って行けた。沢筋に出ると石垣を見るようになった。どうやら沢の左岸側は元は棚田になっていたのではと思われた。その辺りの登山道は石ころが多く、歩き難さが増していた。道としては緩やかになっており、程なく集落が見えてきた。二カ所の害獣除けゲートを抜けると胎蔵寺のそばを通った。もう県道109号線は近かった。車道に出ると、そこから「ごりんかん」までは5分ほどの距離だった。 
(2023/6記)
<登山日> 2023年5月9日 9:00ごりんかん前スタート/9:46胎蔵寺コース合流点/10:12〜45山頂/11:09胎蔵寺コースに入る/11:39胎蔵寺/11:48ごりんかん前エンド。
(天気) 快晴。上空に雲は見えず、周辺に薄雲を見るのみ。山頂の気温は15℃。風はほとんど無し。爽やかな空気感だった。視界はまずまず良かった。下山を終える頃には薄雲を見るようになった。
<< Photo Album 2023/05/09 >>
南麓側となる中川原橋のそばから吼子尾山を眺めた 県道109号線を走ると「ごりんかん」の大釜を見た 大釜の手前に吼子尾山の標識を見た
「ごりんかん」の前に着いた 建物の右手にゲートを見た そこが登山口だった 登山口の名は吼子尾山では無く、城の丸となっていた
害獣除けゲートを抜ける 登山道に入った すぐに登山道は尾根コースと大岩コースに分かれた
大岩コースを歩くことにした 登山道の標識も山頂を「城の丸」としていた 大岩の前を通るようになった

大岩の一つに登っ
て展望を得ること
にした

岩の上に立って南
の方向を眺めた
大岩の前を通り過ぎると、尾根コースに合流した 尾根コースを登って行く 展望地が現れた
展望地に立つと、大岩の上から眺めた風景が更に広く眺められた
尾根歩きを続けていると、周囲に植林が増えてきた 木々の空いた所から山頂を見ることがあった 山頂を良く見ると、展望台が建っていた
登山道には所々で標識を見た 樹林に囲まれての登りが続く 中間点辺りで、右手に胎蔵寺からのコースが合流した
植林地に囲まれての登りが続く 今度は左手から「グリーンベル」コースが合流した 展望の無いまま山頂かと思っていたのだが

山頂が近づいたと
き西斜面に崩壊地
が現れた

そこは木々が斜面
の崩壊で無くなっ
ており、展望地に
なっていた

岩屋山の左手にカ
ヤマチ山を見た

上の写真に写る粟
鹿山と大箕山を少
し大きく見る
尾根歩きを続けると新緑色の木々を見ることがあった 岩の多い所が現れた 最後に急坂があり、登りきると山頂は目前だった

(←)
山頂に着いて、展望
台を見上げた

 (→)
  別の方向から山頂
  を眺めた 広い範
  囲で木が伐られて
  いた
展望台の最上階に上がると、南の方向が広く眺められた

上の写真の左に続
く山並みを見る

烏ヶ岳は北東方向
だった

上の写真に写る烏
ヶ岳を、立つ位置
を変えて眺めた

上の写真では杉の
木に邪魔されて見
えていない親不知
を、立つ位置を変
えて眺めた
五台山の左手後方に、多紀アルプスを見る 篠ヶ峰の方向を大きく見る

(←)
南の方向、高山辺
りを大きく見る

 (→)
  左の写真の右手に
  明検査を見る
麓を流れているのは加古川だった 三角点は展望台のそばにあった 三等三角点(点名・沼村)を見る
下山は途中まで往路を戻った 植林地の下りが続く 胎蔵寺コースが分岐すると、そちらに入った
植林地の中を下って行く 少々マイナー感があった 石ころの多い所を通る 易しく歩ける所もあった
沢を渡ると、沢沿いを歩くことになった 石垣を見るようになった 一帯は集落跡ではと思われた 沢沿いの道は、道幅は広かったが小石が多かった
小石の多い道が続くため、なかなかの歩き難さだった 道そばに小さな祠を見た 漸く道が歩き易くなると、沢は用水路の姿になっていた
集落が近づいて、害獣除けゲートを通った 右手に小さな神社を見た もう一度害獣除けゲートを通った
胎蔵寺のそばを通る 胎蔵寺の山門を見る 見えてきたのは東芦田の集落だった

県道109号線へ
とむかっていると
南東に見えていた
のは450mピー
クの栗栖だった

県道に出ると、そ
こに「華格子」の
名が付く瀟洒な建
物を見た 帰宅後
に調べると宿泊施
設だった
県道を南へと歩くとすぐに「ごりんかん」の釜が現れた 「ごりんかん」に戻ってきた 帰路に西麓側から吼子尾山を眺めた