たつの市の最高峰、大蔵山は登山口となる西の峠池側からだと標高差140mしかなく、ハイキングとしては全く物足りないのだが、北隣の510mピークと併せて周回コースとすると1時間少々歩くことになり、少しはハイキングらしくなる。それでも物足りなさはまだまだあるのだが、西の峠池で昼食をとる前のお腹を空かせる散歩登山としては十分ではと思えた。その考えで向かったのは2021年5月の最終土曜日のこと。但し昼食どきを過ごすのは西の峠池ではなく、車道の終点となる大成池のそばとした。その大成池に着いたのは10時半過ぎのこと。池のそばに車を止めると、すぐ近くから始まる登山道に入ってハイキング開始とした。その辺りの登山道はマウンテンバイクのコースにもなっているようで、登山道が二つのコースになっている所が多くあった。まずは適度な傾斜の登山道を登って510mピークに着いた。ピークには展望台が建っており、瀬戸の海が眺められた。そこからは大蔵山との鞍部へと下り坂になり、その辺りは階段道が多かった。鞍部から少し登り返すと、右手から西の峠池からのコースが合流した。その合流点から南へと緩く登ると、程なく大蔵山の山頂に着いた。山頂は以前のままに全く展望は無かった。すぐに引き返して西の峠池への道に入った。池が近くなるとカリオンの前に出た。前回来たときはカリオンを叩く槌が無くなっていたのだが、この日は置かれていた。但し鎖が付いており、持ち去られないようにしていた。そのため、鐘を叩くのが少々やり難かった。西の峠池まで下りてくると、そこは周囲の尾根を借景としていかにもピクニックには最適の風景となっているのだが、そこには誰もいなかった。快い風もあるのにもったいないと思ってしまった。そこまでスタートしてから一時間だった。後は林道に出て大成池へと向かった。大成池に戻ってきたときは12時前になっていた。お腹は十分に空いており、大成池の佇まいを眺めながら昼の時間を過ごした。
(2021/6記) |