TAJIHM の 兵庫の山めぐり <丹波
 
金山    かなやま 540m 丹波市・丹波篠山市
 
1/2.5万地図 : 柏原
 
【2010年3月】 2010-31(TAJI&HM)
 
   丹波篠山市大山宮より  2010 / 3

 金山の名は知っていても、丹波にあってはごく小粒な山なので、そのうちに訪れようかと思う程度だった。その金山が兵庫百山に選ばれたことで、ちょっと興味が出てきた。ガイド本の「ふるさと兵庫100山」を読むと、奇岩の鬼の架け橋があって、展望も良さそうだった。訪れたのは2010年3月の最後の土曜日だった。姫路からだと国道372号線を走って、古市で国道176号線へと入った。篠山川を渡った辺りから前方に注意していると、小ぶりながらすんなりとした姿の山が現れた。それが金山のようで、間近まで来ると登山口の案内標識が現れた。その標識に従って国道176号線を離れると、すぐに追入神社の前に出た。登山口とは少し離れていたが、その神社の北側に車を止めるスペースがあったので、そこから歩き出すことにした。歩き始めて数分で、大乗寺への道が左手に分かれた。その分岐点に金山の案内板が立っていた。金山への登山口は大乗寺の手前と、車道をまっすぐ北へと歩いた先にある追入神社からの二カ所となっていたが、大乗寺側から登ろうと、左手の車道に入った。気温は少し低めながら空は穏やかに晴れており、ハイキング日和と言えた。苗木畑のそばを通っていると山門が現れて、次に大乗寺と思われる建物が見えてきた。その大乗寺が間近になったとき、右手の山裾に登山口の標識に立っていた。それに従って登山道に入ると、程なく植林の中を登り出した。道はつづら折れで続いており、無理なく登って行けた。ただ植林地内とあって特に風情も感じず、黙々と登って行くだけだった。その植林も途中からは雑木に変わって林は明るくなってきた。道ばたにはときおり標識が立っており、山頂までの距離では無く、小野の架け橋までの距離が書かれていた。暫くつづら折れ道が続いた後、北へと尾根を辿るようになった。尾根は緩やかになったが、また周囲に植林が見られるようになった。程なく十字路となり、そこで東から追入神社からのコースが合流した。ただ道の様子からして追入神社コースの方が主流のようで、大乗寺側からの道がむしろ合流する形だった。その先に共同アンテナが立っており、そこを過ぎると少し開けた所に出た。石垣も見られてもう城跡の一角に出たようだった。そこからは北へと登って、5分も歩けば山頂の周回コースの起点に出た。左手の道を辿れば鬼の架け橋が近いようだったが、まずは山頂へと真っ直ぐに続く道に入った。その道を数分も歩けば山頂だった。さほど疲れも感じず、ごくあっさり着いたという印象だった。山頂は金山城跡の本丸跡で、広く平らになっていた。ただし周囲を木々が囲んでおり、展望は良いとは言えなかった。北向かいの譲葉山が少し見えるのと、途中でも見えていた南の方向の風景、国道176号線の風景と三田市との境界尾根だった。その山頂に立つのはこちらとパートナーの二人のみで、他に誰もおらずひっそりとしていた。その山頂ののどかな雰囲気に誘われて、ビニールシートを敷いて休むことにした。陽射しが暖かく風も無いとあって、休憩には絶好の雰囲気だった。早めの昼食をとり、ついでに横になって体を休めた。何となく一時間ほど過ごして漸く腰を上げた。鬼の架け橋へと北西方向に下りて行った。数分も下れば大きな岩が点々とある所に出た。そこに鬼の架け橋があった。落石が岩にひっかかって橋のようになっているのだろうが、意外と小ぶりな姿だった。それも左の岩が大き過ぎるためにそう見えたもので、奇岩には違いなかった。近づくとその岩の架け橋の下からは国道176号線が見えていた。その架け橋も面白かったが、架け橋を支える左の大岩に興味を持った。その上に立つといかにも展望が良さそうに見えた。少し登り難かったが、大岩の上に立つと期待通りに大展望が広がっていた。前面に対峙するのは譲葉山で、その右手奥には妙高山、左には石戸山から高見城山の尾根と、丹波北西部の山並みが一望だった。この大展望はこの大岩の上が一番かと思ったのだが、他にも点在する岩の上に立つと、更なる展望があり、西の方向もすっきりと望めた。但しこの日の視界は少しうっすらとしており、遠方がうっすらとしていたのは残念だった。また空も昼前と比べて薄雲が広がろうとしていた。この金山は鬼の架け橋の位置だけでなく、山頂も木々が無ければ丹波の森街道を足下に周囲360度の展望が得られて、物見の山として城が作られたことに納得する思いだった。鬼の架け橋での展望を十分に楽しんだところで、山頂には戻らず、下山として南へとトラバース道を歩いた。そして山頂からのコースと合流して下山の途についた。下山は追入神社に至るコースを下った。こちらは大乗寺からのコースと違って道幅があり、ゆったりと下って行けた。周囲の木々も自然林が多く、落ち着きのあるコースだった。尾根を離れてから15分ほどで園林寺に着くと、そこからは参道の雰囲気となって追入神社のそばに下り着いた。その辺りは数台の車なら止められそうで、金山をさっと登るのならこの追入神社側からピストンすれば、ごく簡単なハイキングとして楽しめそうだった。麓に下り着いて仰ぐ空は薄曇りになっており、青空は見えなくなっていた。後は追入集落を抜ける道を歩いて、駐車地点へと戻って行った。
(2010/4記)(2021/10改訂)
<登山日> 2010年3月27日 10:20スタート/10:35大乗寺そばの登山口/10:53鬼の架け橋まで600m地点/11:10山頂への周回コース起点/11:14〜12:05山頂/12:07〜40鬼の架け橋/12:51追入神社コースに入る/13:05園林寺/13:08追入神社側登山口/13:17エンド。
(天気) 午前の空は良く晴れていた。山頂の気温は11℃。風はほとんど無く、陽射しが十分な暖かさだった。昼を回ると雲が増えてきた。薄い雲で、鬼の架け橋で休んでいる頃には、ほぼ薄晴れの空になっていた。少し風も出てきた。下山を終えたときは、薄曇りにまでなっていた。
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案内標識に従うと追入神社の前に出た 追手神社の境内を散歩する モミの大木を見る 北へと歩いて行くと、金山の案内板が現れた
案内板からは西へと大乗寺への道に入った 大乗寺の山門のそばを通る 大乗寺が近づいて登山口が現れる 小橋を渡る
始めに山すそを歩く 植林地の中をジグザグに登り出した なだらかな道になると、周囲は自然な林となった

 追入神社からのコ
 ースが合流する近
 くで、南東に展望
 が現れた

     左の写真の大野山
     を大きく見る
共同アンテナの立つそばを通る 周囲の木々に竹林が見られる所があった 城跡の領域に入ったのか広々とした所が現れた
馬場跡はいかにも馬が逍遙出来そうな所だった 山頂周回コースの起点に着くも、真っ直ぐに山
頂に向かった
山頂への道も歩き易い道だった

 山頂は金山城跡だっ
 た 平らに開けてお
 り、のどかさが漂っ
 ていた

    山頂を西側から見る
山頂から良く見えたのは北向かいの譲葉山だっ
東には木々を通して左に黒頭峰、右に夏栗山を
見る
南も木々を通して白髪岳を見る

 山頂から北西に少し下
 ると、岩場の点在する
 展望地に出た そこに
 鬼の架け橋があった

     パートナーが鬼の架
     け橋から下を覗いて
     いる
大岩の一つに登ると大展望が広がっていた 足下に国道176号線を見る 譲葉山の尾根を越して北東に妙高山を見る
別の岩の上に立つと、そちらの方が好展望だった 西から北、北東と大展望が広がっていた
上の写真の石戸山を大きく見る 妙見山の後ろに入相山が重なっていた 上の写真の篠ヶ峰を大きく見る

 弘浪山の方向を大
 きく見る

       カヤマチ山の右手に
       安全山を見る

 展望岩からは南西
 の方向にも展望が
 あった

   高山の左にピーク
   を見せるのは西光
   寺山と思われるが
山頂周回コースの起点に戻ってきた 下山は追入神社に至るコースを下った 鳥居を潜る所があったが、鳥居は崩れそうだった
登山口が近づいて園林寺を通る 追入神社がある登山口に下り着いた 追手神社脇の駐車地点までは10分の距離だった

下山後に新鐘ヶ坂
トンネルを越した
所にある休憩所に
立ち寄ると、「鬼
の架け橋」が小さ
く見えていた

左の写真に写る
「鬼の架け橋」
を大きく見る