TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬
 
三国山    みくにやま 577m
豊岡市・福知山市(京都府)
登尾山    のぼりおさん 633.3m
  豊岡市・福知山市(京都府)
1/2.5万地図 : 三岳山
 
【2013年10月】 2013-84(TAJI&HM)
 
   《三国山》  登尾山の近くより  2013 / 10 《登尾山》  三国山の近くより  2013 / 10

 豊岡市但東町と福知山市が接する県境尾根に三国山があるが、三国と名が付くだけに但馬、丹波、丹後を指していると考えられる。そうなると今少し北の江笠山の位置ではと思えるが、いにしえでは三国山の位置が三国の境だったのかも知れない。その三国山に登ることを考えたとき、登尾トンネルまで車を進めて、トンネルのそばから尾根に出るのが一番易しそうに思えた。向かったのは2013年10月の最終日曜日のこと。登尾トンネルへは兵庫側からアプローチすることにした。国道9号線から県道56号線、63号線と走り、但東町で国道426号線に合流して南に向かった。そして県境が近づいたとき、前方に見えてきたのは新しい登尾トンネルだった。持っていた地形図の「三岳山」は平成元年発行と古く、旧トンネルしか描かれていなかったため、少々戸惑うことになった。但し別に道路地図を持っており、そちらにはちゃんと描かれていた。道路地図と地形図を照らし合わせて、旧国道に入った。そのまま進めば旧トンネルに行けると思っていたところ、大河内の集落を抜けた位置で閉ざされていた。そこで新登尾トンネルを抜けて京都府側に回ってみたものの、そちらも旧国道は入口に鎖が張られていた。仕方なくその入口のそばに車を止めて歩き出すことにした。すると新トンネルが近くに見え出した位置で、左手の国道側から細い車道が合流していた。そこから入れば旧国道を進めるのではと思えて、一旦車へと引き返し、その細道から旧国道に入った。これで旧トンネルまで行けると一安心したのだが、1kmほど進むと今度は頑丈なゲートが現れて、それより先には進めなくなっていた。もうそこから歩き出すしかなかった。国道として使われていたのは15年前までなので、舗装林道と言った雰囲気になっていたが、まだ車が走れる状態になっていた。その訳はゲートに付けられていたプレートからも、登尾山の山頂にある電波塔への管理道路になっているためかと思われたが、それでも補修が行き届いていないことは垣間見られた。旧トンネルまでは30分ほどはかかるのではと予想していたところ、20分ほどで旧トンネルのそばに着くことが出来た。旧トンネルは入口が完全に閉ざされていた。その近くより以前からの電波塔への管理道路が分かれており、その道路を歩けば今少し尾根に近づけそうに思えたので、管理道路を少し歩くことにした。そして尾根に一番近くなったと思える位置で、車道を離れて山肌に取り付いた。植林地の急斜面を登ることになったが、少し登るだけで尾根に出た。後はその県境尾根を東へと歩いて行くだけだった。少し進むと下り坂になり、峠の位置に出た。旧トンネルが使われる前の峠道はここを通っていたと思われた。登り返すと害獣避けネットに沿って歩くようになり、程なく伐採の跡地と思われる所に出た。北面に高い木は見られず、ススキが茂る風景だった。そのため北の山並みが一望で、江笠山がすっきりと眺められた。その右手のどっしりとした山は大江山のようだった。その風景を暫し眺めてから尾根歩きを再会した。植林地の小さなピークを越して更に東へと歩いて行くと、周囲は自然林に変わってきた。その穏やかな風景を眺めながら次のピークに立つと、そこが三国山の山頂だった。自然林に囲まれて展望は良いとは言えなかったが、木立を通して江笠山や三岳山が望まれた。その三国山の三角点は山頂には無く、地図を見る北東方向へと尾根を少し下った位置にあるようだった。そちらに向かうと植林地を歩くようになり、緩やかな下り坂だった。周囲を植林に囲まれているので足下だけを見る感じで下って行くと、途中地点と言えそうな所に四等三角点(点名・三国山)を見た。その辺りもすっかり植林地だった。すぐに山頂へ引き返して一休みとした。展望は悪いながらも、自然林の広がる落ち着きのある山頂だった。時計を見るとまだ12時前だったので、時間が余れば立ち寄ろうかと考えていた登尾山に向かうことにした。県境尾根をまずは歩いて来た方向へと引き返すのだが、このとき尾根なりに南西方向に歩いてしまい、西の方向が開けて登尾山が見えたことで尾根間違いに気づいた。すぐに分岐点に戻り、県境尾根を辿った。この帰路では登尾峠の位置からは尾根を歩かず、峠道を京都府側に歩いた。そして京都府側で山襞なりにトンネル方向に向かった。そのため少し遠回りをして管理道路に合流した。合流地点は往路で管理道路を離れた位置と同じ位置だった。後は登尾山の山頂まで管理道路を歩いて行くだけだった。道路には山頂の電波塔までの距離を示した標識が立っており、山頂までまだ2kmあった。そこには管理道路の開始点となる旧国道との分岐点からの距離も書かれており、800mだった。どうものんびり歩いていては山頂まで1時間はかかりそうだったので、少し早足気味に歩くことにした。標識は100m毎に立っていたので、自分の位置が良く分かった。道路は尾根の近くをごく緩やかな上り坂で続くので、歩く分には楽だった。それと途中で展望が開けて、三岳山の姿を大きく眺められたのも良かった。その三岳山の左手手前に小ぶりな山が見えていたが、それが先ほどまで立っていた三国山のようで、管理道路は三国山を眺められる場所でもあった。山頂の電波塔が見えて来たのはだいぶ近づいてからで、その電波塔を正面に見るようになり、次に直下を巻くようにして山頂に近づくと、電波塔のそばで車道は終点となった。電波塔はNTTドコモの「登尾」局だった。山頂は電波塔のそばの少し高くなっている所で、電波塔を囲むフェンスに沿ってちょっと登るだけだった。山頂に立つと、そこには二等三角点(点名・登尾峠(とびとうげ))が置かれており、周囲は雑木が囲んでいた。三角点を見ただけで、あっさりと下山とする。下山は北東方向に尾根なりに下った。尾根を歩くと言っても3分も歩けば管理道路に合流した。その頃には空の雲は減っており、青空が広がろうとしていた。この後の管理道路歩きは、陽射しを受けて暖かい中での下りだった。緩やかな下り坂は気楽なもので、途中の展望地では、陽射しを受けた三岳山も眺められた。山頂から旧国道までは37分、更に駐車地点のそばのゲートまでは14分だった。三国山はマイナー感は否めなかったが、静かな県境歩きを楽しむ分には悪くない山だった。
 ところで三国山の名は地図に書かれているが、登尾山は地図では無名だった。それでも登尾山と記された本も見たので、こちらも登尾山と呼ぶことにした。但し点名の読み方で「とびやま」と呼ぶのはどうかと思われるので、こちらの勝手で「のぼりおさん」と呼ぶことにした。
<登山日> 2013年10月27日 9:22ゲート前スタート/9:43車道を離れる/9:54尾根に出る/10:08〜12展望地/10:40三国山山頂/10:47点名:三国山/10:55〜11:33三国山山頂/12:27車道に下りる/13:05登尾山/13:42旧国道に入る/13:56エンド。
(天気) スタート時は良く晴れた空だったが、次第に雲が増えてきて、陽射しはときおりしか射さなくなった。気温は12℃ほど。尾根に出ると少し冷たさのある風を受けた。視界は西の方向は雲が多くはっきりとしていなかったが、他の方向は悪くはなかった。
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京都府側に入って旧国道入口に着くも、そこには
鎖が張られていた 仕方なくそこから歩き始めた
新登尾トンネルが見えて来ると、別の車道が旧
国道に通じているのを見た
車に戻って改めてその車道から旧国道に入った
が、結局このゲートまでだった
ゲートの横をすり抜けてゲートの先に出ると、
改めて旧国道を歩き始めた
管理不十分で水はけが悪くなったのか、池にな
っている所を見た
この辺りも水の流れになっており、国道の面影
は少なくなっていた

 快晴の空がいつの
 間にか、雲の多い
 空に変わっていた

 旧登尾トンネルの
 前に出た トンネル
 の入口は完全に塞
 がれていた
トンネルのそばから始まるNTTの管理道路に
入った
この道路で尾根に近づく考えだった トンネル上の尾根に一番近づく位置で車道を離
れた
植林地の急斜面を登って行く すぐに県境尾根が近づいてきた 県境尾根に出て東に向かった
登尾峠と思われる所に下りてきた 登り返すとネットに沿って歩くようになった ススキが広がる伐採地に出てきた

 伐採地からは北の
 山並みが良く見え
 た
江笠山を大きく見る 伐採地歩きを続ける 南の山並みを望めるときもあった
南東方向で三岳山が山頂を覗かせていた 再び樹林帯に入った 緩やかな尾根歩きが続いた
植林に包まれた540mピークを登る 自然林の中を歩くようになった 三国山の山頂が近づいた
三国山の山頂に着いた 周囲を自然林に囲まれていた 以前は笹地だったのではと思われた 三角点を見ようと更に県境尾根を歩いた
植林の中を歩くようになった その植林地の中にさりげなく三角点があった 四等三角点(点名・三国山)だった

 すぐに山頂に引き
 返したが、その途
 中でホコリタケの
 幼菌をよく見た

      陽射しを受け出し
      た山頂で暫し憩っ
      た
山頂からは江笠山が見えていた 木立に邪魔をされながらも三岳山が見えていた 下山は往路を引き返す

 尾根なりに下って
 南西尾根に入って
 しまい、登尾山が
 見えたことで尾根
 間違いに気付いた

 左の写真の登尾山
 を大きく見る
伐採地が前方に見えてきた 江笠山の西に広がる尾根を見る

 江笠山の方向を見
 ると、足下に大河
 内集落がちらりと
 見えていた

  大江山連山には陽
  射しが当たってい
  た

 登尾峠まで戻って
 きた

       尾根に向かわず峠
       を京都府側に歩い
       た
京都府側の斜面をトラバースした 管理道路が見えてきた  登尾山を目指して管理道路歩きを開始した
林道を歩くうちに東が開けて、三岳山がすっきりと眺められた 三岳山の左手も見えるようになり、先ほどまで立っていた三国山も現れた
管理道路は緩やかに続いた 前方に電波塔を見るようになった 電波塔の直下まできた NTTドコモの電波塔だった
電波塔のそばで道路は終点となった その先が
山頂だった
電波塔のフェンスに沿って登って山頂へ 1分
とかからなかった
山頂の三角点は二等三角点(点名・登尾峠)だ
った
すぐに下山とする 下山は尾根なりに北東に下
った 歩き易い尾根だった
天気は良くなっており、尾根から明るい三岳山
が眺められた
管理道路に合流した

 再び管理道路を
 歩いて、旧国道
 に向かった

 管理道路からも
 明るい三岳山を
 眺めた
管理道路からも江笠山を望める所があった 旧国道に合流して、旧登尾トンネルの入口を見る
後は旧国道を下って行くだけだった 道路脇でミツマタの蕾を見る 駐車地点となるゲートが前方に見えてきた