夏に長水山を登ろうと考えると、最短コースとして五十波コースを選ぶことになるが、夏の五十波コースは宇野コースと同様に山ヒルが多いのではと心配された。その心配はあっても登ろうと向かったのは、2023年のお盆休暇が終わった週末の第三土曜日のことだった。新谷林道を終点まで走ると、その終点位置に駐車とした。そして登山道に入ってみると、道は前日の雨によるものか全体的に湿っぽくなっていた。そして数分歩いたときに足下を見ると、はや山ヒルが登山靴に付いていた。それを剥がして暫くじっとしていると、周囲から数匹の山ヒルが寄ってきた。予想以上に山ヒルは多そうだった。以後は常に足下に注意を払いながら登った。気になったのは登山道が少々歩き難いことだった。つづら折れになった登山道は傾斜はきつくないのだが、表土が流されたのかごつごつとしており、スムーズな感じでは登れなかった。それでも登るうちに歩き易くなってきた。周囲はずっと自然林であり、木陰の多いのは助かった。この日は曇り空であり、木陰で無くとも陽射しを受けずに登れるのも良かった。井戸跡への道が左手に分かれると、その先で宇野コースが合流した。そして山頂手前で信徳寺の庫裏の前を通ったのだが、どうも無住になっている雰囲気があった。山上に出ると、そこから数分で山頂に立った。山頂の三等三角点(点名・蔦沢2)を確認すると、手前の信徳寺に戻って休憩とした。曇り空ながらも蒸し暑さはひとしおで、汗はなかなか鎮まらなかった。信徳寺ではたたきの部分に座って休憩していたのだが、暫く経って山ヒルが近寄ってきているのに気付いた。そのうちにもう一匹、もう一匹と現れた。どうやら山頂も生息地になったようだった。徐々に天気は良くなっており、休んでいるうちに青空を見るようになった。この日の視界はうっすらしていたこともあって、山頂展望を楽しむのはそこそこにして、1時間の休憩を終えると下山に移った。すんなりと五十波コースを戻るのみ。再び山ヒルを警戒しながらの下りだったが、やはり山ヒルが靴に付くことがあった。どうも夏の長水山登山は宇野コースであっても五十波コースであっても山ヒルへの十分な対策が必要のようだった。
(2023/9記) |