三尾山は丹波地方の中でも標高はそう高くは無いが、麓からもよく見えることもあり、その姿は十分に存在感がある。この丹波の名峰に訪れたのは1994年7月初めの快晴の日。とにかく朝から暑い日で、午後には35℃は越えていたのではなかろうか。日陰となる舞鶴自動車道のそばに車を止めて、メインルートとなる中山集落からのコースを登った。登山道は至って歩き易かった。道幅もあり、小枝に邪魔されることも無かった。(中三尾への道を除いて。)この三尾山は三つのピークから成っているが、前三尾と本三尾の展望が良かった。周囲の山並みだけで無く、三岳や白髪岳など丹波の有名山の展望を楽しむことが出来た。ただモヤが強く、千ヶ峰から粟鹿山の稜線はモヤに溶け込もうとしていた。なお中三尾は展望が悪いだけでなく、ルートも少し荒れていた。ところで本三尾の山頂は城跡になっており芝生が広がっていたが、その山頂で季節には珍しくワラビの若芽が多く見られた。おかげで少しばかりワラビ摘みを楽しんだ。本三尾からは鏡峠へと下って行ったが、その尾根道は道こそはっきりしていたものの、灌木の小枝が煩わしかった。その歩きにくさと暑さで徐々にばててきて、下山が終わったときは少々もうろうとしてしまった。
(2003/ 記)(2015/5改訂)(2019/4写真改訂) |