TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨編
 
薬師峰  (七種薬師) 616.1m 福崎町・姫路市
 やくしみね
1/2.5万地図 : 前之庄
 
【2016年1月】 No.5 2016-05(TAJI&HM)
 
    地獄鎌尾根より  2016 / 1

 七種山系の薬師峰を易しく登ろうとすれば、東麓側にある野外活動センターからのコースとなるが、楽しく登ろうと考えたとき地獄鎌尾根を登りたくなった。その地獄鎌尾根を含めて周回で登ろうと薬師峰に向かったのは2016年1月のことだった。県道67号線を走って前之庄に入ると、村上ファームに通じる車道に入った。住宅地を抜けるとファームが現れたが、ファームの施設は車道の両側にあり、何やら工場内に紛れ込んだ雰囲気となった。村上ファームを通過するとその先は林道だった。林道はすぐに荒れてきたので、適当な駐車スペースを見つけてそこに駐車とした。地獄鎌尾根を目指すには明王寺池側から尾根に取り付くのが一般的なようだったが、その為には一度村上ファーム方向に戻り、ファームを通り抜けなければならない。ただファームは季節柄、家畜のインフルエンザに神経をとがらせていると思われたので、そこを歩いて行くことは躊躇された。そこで間近の斜面を適当に登って尾根に出ることにした。その辺りから尾根までの標高差は150mほどで、傾斜も少しきつい程度だった。登り始めると樹林は疎らになっており、無理なく登って行けた。小径は見えなかったので登り易そうな所を選んで登ると、十数分で尾根に出た。ゆったりとした尾根で、合流した位置は小さなピークの手前だった。それを越した先が下りになったことで地図上の位置がはっきり掴めた。地獄鎌尾根の手前にある300mほどのピークを越えたようだった。その下りで前方に大きく見えたのが薬師峰だったが、その上空には雲が広がっていた。この日の天気予報は曇り時々晴れとなっていたので、ときおり陽射しが現れる程度ではと思って先へと進んだ。緩やかな尾根で、所々でシダが増えたものの道ははっきりしており、けっこう気楽に歩いて行けた。左手には木々の間から明神山が端正な姿を見せていた。その尾根の様子が変わったのは地獄鎌尾根の一端に着いたときで、そこからは展望の尾根歩きとなった。左手には明神山の尾根が雄大に眺められ、上り坂になると背後に低山群が広がってきた。うれしいことに天気予報に反して雲はどんどん少なくなっており、前方の薬師峰の上空は青空が広がっていた。それと共に気温も上がって10℃を越えてきた。ときに地獄鎌尾根の名と結び付けられる荒々しい岩場を登ることがあったが、岩は足がかりが良く、慎重さは必要とするものの楽しく登れた。岩場では手がかりの少ない所にはロープが張られていたので、雨の日でない限り、危険と言えるほどのことは無かった。その岩場はずっと続くのでは無く、途切れたかと思うとまた現れるの繰り返しで、縦走路が近づく辺りまで続いた。そして登るほどに背後の風景がどんどん広がった。縦走路に出ると、ようやく標識が現れた。左手は七種山に向かう道で、右手が薬師峰だった。近くに十字峰と呼ばれる550mピークがあったが、七種山方向だったので立ち寄らないことにした。合流地点と薬師峰山頂との標高差はまだ100mほどあったので、上り坂が続いた。ときおり右手が開けて瀬戸内海の光っている様が眺められた。ロープの張られている所もあったが、無理なく登って行くと縦走路に出てから20分少々で山頂到着となった。山頂手前に置かれた祠を覗いてから山頂に立った。こぢんまりとした山頂は陽射しをたっぷり受けて明るかった。陽射しで辺りの空気は暖められており、春ではと思える暖かさだった。温度計を見ると17℃を指していた。その山頂に人影は無く、パートナーと二人きりで昼どきを過ごすことになった。昼食を済ませると展望を楽しむことにしたが、山頂からの展望は樹木の生長により年々悪くなっているようで、雪彦の尾根も笠形山も木に登らないとはっきり見えなかった。それでもこの日の視界は十分に澄んでいたので、どの山もくっきりと見えていたのは良かった。この日は周回コースで歩く予定だったので、山頂の休憩を終えると東方向へと下り、そしてすぐに分かれた板坂峠へと続く東尾根コースに入った。そのコースの途中で村上ファームに通じるコースに入るのだが、470mほどのピークに立ったとき、そこから右手に歩き易そうな尾根が分岐していた。地図を見るとその尾根を下っても問題無さそうだった。そこでその支尾根へと入った。始めは地図の通りに緩やかな尾根で、気楽な下りだった。但し目印テープは全く見なかった。下るうちに尾根は不確かとなり傾斜も増してきたが、ヤブ尾根では無かったので歩き易そうな所を選んで適当に下った。そして沢筋に下り着くと、沢沿いをこれまた適当に歩いた。小石が多くあって歩き難かったが、沢筋は緩やかだった。ときに小径になった所が現れたり、沢を二度ほど横切ったりした。その沢沿い歩きを15分ほど続けると、あやふやな林道が現れた。もう使われていないと思える林道だったが、あるくほどにはっきりしていた。そして左手から別の林道が現れて合流した。後はごく普通の林道歩きだった。合流地点から5分ほど歩くと駐車している車が見えてきた。無事、周回コースとして歩けたようだった。
(2016/2記)(2020/5改訂)
<登山日> 2016年1月9日 9:41林道の途中からスタート/9:53尾根に出る/10:42地獄鎌尾根に入る/11:38縦走路に合流/12:01〜39山頂/13:04東尾根を離れる/13:29沢筋に下り着く/13:56エンド。
(天気) 朝の空は雲が多かったが、次第に雲が減って地獄鎌尾根に近づく頃には快晴の空になっていた。雲は周辺に見る程度になっていた。気温は林道は3℃と冷えていたが、晴れてくると共に気温は上昇してきた。山頂は陽射しを十分に受けていたこともあって、17℃の暖かさだった。風は少しあったが、気にはならなかった。視界は十分に澄んでいた。下山中に少し雲が増えてきたものの、快晴に変わりなかった。
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村上ファームを抜けて林道に入ると、さほど進
まず車を止めた
駐車地点のそばの西斜面に取り付いた 植林地を適当に登って尾根を目指した けっこ
う無理なく登って行けた
尾根が近づいて周囲は自然林となった 尾根に着いた この尾根の先が地獄鎌尾根だった 尾根は下生えが少なく、ゆったりと歩けた

 小さなピークに着
 いた 地図を見る
 と300mピーク
 だった

 ピークを越すと前
 方に薬師峰が望め
 た その上空は雲
 が広がっていた
西の方向には木々を通して明神山が望めた 東を見ると、その上空に青空が広がろうとして
いた
尾根にも光が当たるようになってきた
明神山がすっきり見えるようになっていた 手
前の尾根には光が当たっていた
前方には薬師峰もすっきりと望めた 緩やかな尾根歩きが続いた 露岩地を通った

 東の尾根を見ると
 その上空はすっか
 り晴れていた

 今歩く尾根も陽射
 しをずっと受ける
 ようになった
樹林に囲まれることもあった 前方に再び薬師峰が現れた シダが現れたが、足で払って歩けた
前方に岩尾根が現れた その岩場から先が地獄鎌尾根のようだった 地獄鎌尾根を含めて前方が広く眺められた

 明神山の方向も広
 く眺められた


   岩尾根を歩いて行
   く
ミツバツツジが狂い咲きしていた 岩尾根歩きが続く 後方に展望が広がってきた
周囲の展望を楽しみながら歩いた 地獄鎌尾根の先に大きな岩壁が見えてきた 岩壁を大きく見る
岩尾根が消えてシダの茂る所を歩いた ツバキの花が陽射しを受けて鮮やかだった ごく普通の尾根歩きと言った雰囲気だった

 いきなり岩壁が現
 れた 滑る岩では
 無かったので、け
 っこう楽しく登れ
 た

 後から登ってくる
 パートナーを見下
 ろした

 後方に風景がどん
 どん広がってきた


   足下に明王寺池を
   見る
西の空も晴れ上がって、明神山が明るく眺められた 葛城山を大きく見る
また鎌尾根を歩く そして岩場登りだった 再び鎌尾根歩きをする

 薬師峰の方向を見
 ると、七種槍の山
 頂が覗いていた

 また岩場が現れて
 ロープを掴んで登
 った
縦走路に合流して、ようやく標識を見ることに
なった
薬師峰を目指して縦走路を東へと歩く 傾斜がきつくなると、ロープが張られていた
南の方向が広く眺められる展望地が現れて、暫し足を止めた
上の写真に写る谷山の辺りを少し大きく眺める 上の写真に写る伊勢山の辺りを少し大きく眺める
新龍アルプスの方向を大きく見る 西に見る明神山の姿も良かった
展望地を離れて尾根歩きを続ける 山頂が目前になった 山頂に立つ前に祠を覗いた

 山頂に着くと、そ
 こは陽射しをいっ
 ぱい受けて暖かか
 った

 山頂の二等三角点
 (点名・薬師峯)
 を見る
展望の良かった山頂は、樹木の生長によって見える範囲が狭まっていた 七種山の左手後方に雪彦山の尾根を見る
三角点雪彦山の手前に大天井岳が見えていた 上の写真に写る千町ヶ峰を大きく見る 左上の写真に写る大中山を大きく見る

 七種山の右手には
 七種槍が望めた



   七種槍を中心に眺
   めた
七種槍の後方に広がる山並みを大きく見る 笠形山をすっきりと見る
上の写真に写る白岩山を大きく見る 千ヶ峰と飯森山を大きく見る 黒滝と三辻山を大きく見る
南東方向を見る 左の写真の右に続く風景を見る

 下山は東に向かう
 コースに入った

   すぐに展望地が現
   れて東から北東に
   かけてが広く眺め
   られた

 上の写真に写る西
 光寺山の方向を少
 し大きく見る

 立つ位置をずらす
 と七種槍がすっき
 りと眺められた


  展望地の先で東尾
  根が分かれてそち
  らに入った
やや急坂を下って行く 下るうちに歩き易くなってきた 小さなピークを越すことになった 470mピークだった
470mピークから支尾根に入った 目印は無かったが、けっこう歩き易い尾根だった 北を見ると、木々を通して薬師峰が眺められた
次第に尾根がはっきりしなくなった 途中からは適当に下った 傾斜もあって、どんどん下った
沢に下り着いた 沢沿いを歩いて行く はっきりとした小径を歩くことがあったが
枯れ沢の中を歩くこともあった 橋が現れると、その先は林道になっていた 林道を歩いて行く

 左手から広い林道
 が現れて合流した


    駐車地点が近づい
   てきた