西紀町に入って佐仲ダムの下にあった空き地に駐車とした。往路は始めに佐仲ダム湖の湖岸路を回って、黒頭峰へと向かう林道を歩いた。林道は10〜20cmの雪に覆われており、そのため歩度は遅かった。林道が終わっても沢沿いを歩いて黒頭峰に向かった。登山道はあるはずだったが、積雪のためにはっきりしていなかった。途中から尾根に出ると、そこに山頂方向に向かえそうな小径を見たのでそれを辿った。黒頭峰の山頂に着くと、そこは雑木に囲まれており展望は良くなかった。北側の木々の隙間から三尾山が認められる程度だった。
そこですぐに夏栗山へと向かった。概ね登山道が分かって、それを歩いた。前方に夏栗山が見えていたのでコースを外れることは無かった。黒頭峰の展望が今ひとつだったこともあって夏栗山には期待していなかったのだが、山頂が近づくにつれどんどん展望が良くなってきた。山頂の南側は広く伐採されており、そこに植えられた植林の若木もまだまだ小さかった。しかも山頂には2メートルほどの高さの展望台が作られており更なる展望が得られることになった。この予想外の展望には大いに驚いたし、うれしかった。正面に大きく見えるのは白髪岳で、南東に北摂の山々、西には千ヶ峰を中心とする山並みが広がっていた。しかもクリアな視界だった。展望台の上は一層暖かさで、Tシャツ1枚になって陽射しを受けながらこの展望を大いに楽しんだ。下山は佐仲ダムの西側に通じる登山道を歩いた。この尾根道は遊歩道のように歩き易い道で、難なく下って行けた。
(2003/3記)(2018/5改訂) |