TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北播磨編
 
門柳山 (天徳山) 619.8m 西脇市・丹波市
もんりゅうさん
1/2.5万地図 : 谷川
 
【2005年6月】 2005-41(TAJI&HM)
 
   西脇市黒田庄町門柳地区より  2005 / 6

 播州と丹波を限る尾根の一つに、西脇市黒田庄町北辺に位置する妙見山を含む尾根があるが、その妙見山から東へと尾根を追うと、妙見山とほぼ同じ標高のピークがすっきりとした姿を見せてくれる。それが門柳山だったが、門柳山の呼び名は黒田庄町側のようで、丹波側では天徳山とも、テンロクとも呼ばれているようである。
 この門柳山に05年6月下旬、真夏の暑さを思わせる日に訪れた。国道175号線を離れて畑瀬橋を渡り、加古川左岸の黒田庄町に入った。市街地を抜けて門柳川沿いに東へと車を進めると、次第に両側の山が迫ってきた。そして行く手にようやく門柳山が望まれるようになった。最奥の集落を過ぎると、道は林道となり、車1台分の道幅に変わった。この日の計画では門柳山の尾根だけでなく、大樅峠を越して南向かいの尾根に回り、杉原山までを歩くことにしていた。そのため駐車地点は杉原山の北麓に近い所とした。その辺りの門柳川流域は広い河原になっており、中央にその門柳川をせき止めるようにして土手が作られていた。その土手上を対岸の門柳山の尾根に向かって歩き出した。すると一度沢に下りて越すことになり、そこで少し手間取ったが、対岸に出ると別の林道に出会った。尾根への取り付き点は、地図上の破線路を考えていたので、その道が林道から分かれていないかと探るが、よく分からなかった。そこで近くにあった植林地の小径を辿ることにした。始めは緩やかにはっきりと続いていたが、すぐに不確かになってしまった。どうせ尾根までのことと、少し荒れ気味の雑木林を適当に登って行くことにした。すると石の積み重なったガレ場のような所に出た。まるでアルプスの山上のようなガレ場だったので、こんな低山で出会うとはと少々驚いたが、これも面白いのではと登って行った。ただこの登りは少しばかり厳しかった。登ることで無く、強い陽射しの中の岩登りのため、たちまち大汗をかくことになった。そのため休み休み登ってガレ場を抜け、木立に入ったときは十分に疲れてしまった。その木立の中を登り易そうな所を選んで登って行くと、支尾根に出てそこに小径を見た。疲れていたことでもあり、その小径を辿って尾根上に出ることにした。もう歩度は鈍っており、また休憩回数も増えて時間が経つわりに距離を稼いでいなかった。木陰に涼しい風があるとすぐに休んでしまった。予定では標高500m辺りで尾根にでることにしていたのだが、その支尾根はどんどん高度を上げるもなかなか主尾根に合流しなかった。ようやく主尾根と合流したときは、林道を離れてから1時間以上経っていた。現在位置を確認するため、一段高くなっている西の方向へ登ると、僅かな距離でピークに着いた。見覚えのあるピークで標識もあり、どうやら妙見山の三つのピークのうち、一番東側の展望ピーク(標高630m)のようだった。予定していた地点より、ずいぶん西に来てしまったようである。これでは妙見山から門柳山まで縦走するようなものだった。この時点で、この日の登山は門柳山までと決めた。ともかく蒸し暑さによる疲れで相当まいっていたので、近くの木陰に避難して昼食とした。木陰は有り難く、涼しげな風があって、暫く休んでいると汗を鎮めてくれた。昼食後は昼寝を採ったりとのんびりしていると13時になってしまい、ようやく腰を上げて、尾根歩きを開始した。尾根は小径の見える所もあれば不確かな所もあったが、尾根ははっきりとしており気楽なものだった。それに進む方向に木立を通して門柳山も見えていた。ただ尾根では風の通る所は少なく、たちまち再び汗だらけになってしまった。それと尾根は雑木が茂っており、展望は良くなかった。また木立を通して展望を得られても、この日の空はモヤのきついもので、薄ぼんやりとした風景でしか見えていなかった。妙見山と門柳山のほぼ中間点にある491mピークに近づいた頃、突然、四等三角点(点名・平石)に出会った。持っていた地図には記載されておらず、最近になって設置されたと思われた。その先で尾根は標高を450mほどまで下げ、そしてゆっくりと門柳山への登りとなった。一部で少しイバラが現れたが、すぐに植林地に入るなど、暑さ以外はさほどのこともなく門柳山の山頂に着いた。門柳山の山頂も植林や雑木にすっかり覆われており、それまでの尾根と同様、展望の悪い所だった。ただなぜか南西方向の一部のみ木が刈られており、杉原山がそこから覗いていた。それと三角点のそばは木陰になっており、それまでの尾根では出会えなかった涼しい風が渡っていた。気温も28℃とさほど高く無く、暫しの休憩をとることにした。この後は下山に向かい、大樅峠まで150mほどの急坂を一気に下るのだが、その急尾根には赤テープの目印もあって、簡単に尾根を追うことが出来た。おかげでどんどん下って行けたので、山頂からわずか23分で峠に下り着けてしまった。そこには黒田庄町側から林道が延伸しており、後はその林道を歩いて駐車地点へと戻って行くだけだった。その林道は始めはつづら折れで続いていたが、山の斜面を下りきると、直線になっている古くからの林道とつながっていた。但し、その境にはクサリが張られていたので、一般車は通行禁止のようだったた。その接点の近くに湧き水があり、ためしに飲んでみると、これが冷たさがあっておいしい水で、疲れた体にしみ渡ってくれた。この日は単に門柳山に登るだけにとどまったが、この門柳山だけ登るのであれば、林道を東へとクサリ止めまで進めて、そこより大樅峠経由で山頂を目指せば、1時間とかからず山頂に立てそうだった。そして尾根歩きを楽しむのであれば、妙見山と組み合わせるのが面白いのではと思えたこの日の登山だった。
(2005/7記)(2014/10改訂)
<登山日> 2005年6月25日 10:05スタート/11:37〜13:00[630m]ピーク/13:40四等三角点/14:37〜15:00門柳山/15:23大樅峠/16:00エンド。
(天気) 空気がよどんでいると言うか、連日の晴れでモヤの強い空だった。朝から暑く、陽射しが厳しかった。ただ山中ではときおり涼しい風に出会った。視界は悪く、近くの山しか見えていなかった。終日、この天気で続いた。
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漸く尾根に出て、そこより間近のピークに立つと、そこは妙見山の東ピーク(630m)だった 630mピークから南東に見えていたのは三角点山のようだった 630mピークでは昼食の後に昼寝もしたりして、1時間半ほど過ごしてしまった
 展望の悪い尾根だっ
 たのので、540m
 ピークを過ぎて下り
 にかかったとき、木
 に登ってみた する
 と尾根の先に門柳山
 を見た

     南向かいの尾根には
     杉原山を見た
491mピークの手前で四等三角点に出会った 尾根の途中で妙見山を振り返った
門柳山の山頂に着いた そこは木立が濃かった 三等三角点(点名・平石)を見る 門柳山の山頂では、南西方向が僅かながら望めた
山で大樅峠へと下り出したとき、南に西光寺山の頂が望まれた 大樅峠に着くと、黒田庄町側から林道が延びてきていた その林道で駐車地点へと戻った 下山を終えて、大樅峠の方向を眺めた