TAJIHM の 兵庫の山めぐり <摂津
 
油コブシ 625.5m 神戸市
坊主山    ぼうずやま 376m
 
 
1/2.5万地図 : 神戸首部
 
【2015年1月】 2015-11(TAJI)
 
   《油コブシ》  高羽交差点の歩道橋より  2015 / 1

 油コブシはどうも六甲山上への通過点として見られがちだが、一つの山としてしっかり登ってみることにした。油コブシへの一般的なコースは六甲ケーブルの下駅のそばから始まるコースだが、そこからだと標高差は400mも無いので、少し物足らないと思えた。そこで阪急六甲駅を起点として歩くことにした。高羽道を歩く考えだったので、それなら坊主山もついでに登れば面白いのではと思えて、二つの山を組み合わせて登ることにした。
 向かったのは2015年1月の最終日だった。阪急六甲駅に降り立ったのは7時半過ぎ。20日前の長峰山登山と同じ駅、同じ時間だった。まずは六甲登山口交差点に出ると、そこより東へと歩いた。通りには同じ方向に歩く女子学生の姿が多かった。土曜日だったが、通学日のようだった。県道95号線を横切るとき、歩道橋を渡ることになった。その歩道橋の上に立つと、北の空に摩耶山、長峰山、油コブシと三つの山の並ぶ姿が眺められた。歩道橋を渡ると、北へと坂道を歩くことになったが、通りは一段と女子学生が増えてきた。その集団が程なく親和女子高に吸い込まれると、後は静かな道だった。坂道はずっと続き、両側はマンションや戸建てで、改めて神戸は坂の街だと思った。一段と急坂になり、最後は分譲地となり、ぽつぽつと家が建ち始めていた。その先も造成が行われており、まだ家が建ちそうだった。住宅地が終わると道は緩やかになり、山裾を歩く感じになった。そのうちに車道は自然と山道に変わって、道の名は高羽道と付いていた。変わらず緩やかな道で、新しい案内板を見ると、一帯は六甲山系グリーンベルト整備事業によって整備が進んでいるようだった。住宅地を歩いているときは青空の見える空だったのだが、いつしか曇り空に変わっていた。その空から小雪が降ってきた。すぐに止むと思っていたところ降り続くので、雨具の上だけ着て歩いた。暫く歩くうちに再び青空が見えるようになってきた。けっこう山の中を進んでいたつもりだったのだが、意外や近くに住宅地が見えていた。渦森台の団地と思えた。程なく左手に坊主山に通じる道が分かれたので、そちらに入った。程良い歩き易さの小径で、やはり整備事業によるものだった。陽射しを受けながら登って行く。緩やかな道を進んでいると、左手前方に名前の通りに丸い姿の坊主山が現れた。その坊主山への道は周回コースとなっている遊歩道から分岐していた。坊主山へと南へ向かう道に入ると、ごく僅かな距離で山頂に出た。そこには送電塔(六甲線4番)が建っていたものの、展望は良いとは言えなかった。かろうじて木々の隙間から神戸港が眺められただけだった。すぐに引き返して北へと向かう遊歩道に入った。丸太の階段道を登り、二つの送電塔を過ぎると、尾根を横切る高羽道に合流した。そこからは東へと道を歩く。散策路と言えそうなほぼ平坦な道だった。その平坦コースから尾根の方向へ小径が分かれると、その分岐点に油コブシの文字を見たので、そちらの道に入った。その小径は程なく六甲ケーブル下駅からの道と合流すると道幅は広くなった。その登山道を登るうちにまた小雪が降ってきた。そのうちに積もるようになって、辺りが白くなってきた。上空はすっかり暗く、暫くは止みそうに見えなかった。冷えてきたように思えて温度計を見ると、0℃を指していた。このコースは丸太の階段が多くあり、土道の部分も良く踏まれており、いかにもメインコースらしい佇まいだった。長い階段が現れてそれを登り終えると、広場が現れた。小雪は降り続いており、辺りはすっかり白かった。そこにはベンチも置かれており、その先は南に向かって広く開けていた。但し小雪の降る視界とあって、神戸の街はごくうっすらとしか見えていなかった。振り返ると前方が丘状に少し小高くなっていた。そこが油コブシの山頂だった。最後の坂を雪に滑らないように慎重に登った。山頂は岩場になっており、その岩場の中に三等三角点(点名・清水)を見た。周囲は樹林が囲んでおり、展望は無かった。そこは六甲山上への中間地点でもあるので、登山道は更に北へと続いていたが、その先まで歩く予定は持っていなかったので、そこまでとして引き返すことにした。雪が小止みになっていたので、坂の手前にあった東屋で視界が少し良くなるのを待つことにした。ついでに早めの昼食をそこでとることにした。暫く待つうちに少しは視界は良くなってきたようで、ベンチの位置へと移動して、神戸の町並みを暫し眺めた。まだうっすらとはしていたものの、陽射しがスポットライトのようにビル群の一角に当たっているのが眺められた。一休みが終わったところで下山へと移った。引き返す形で南の方向へ下って行く。水平道の合流点を過ぎ、鶴甲地区を目指した。いっとき止んでいた雪はまた降り始めており、その小雪の舞う中だった。さすがにメインコースとあって登る人は多いようで、登山道の起点までに十数人のハイカーとすれ違った。登山道が終わると、翠光園のそばに出てきた。もうそこからは車道歩きだった。まだ急坂と言ってよかったが、もう登山は終わった雰囲気だった。それでも六甲ケーブル下駅まで車道を10分ほど歩くことになった。ケーブル駅からは路線バスがあるため、歩くことは考えずバスに乗る予定だった。そのケーブル駅が見えたとき、バスが止まっていたので間に合わないかと思ったが、バスはそこが始発となるため、余裕で乗車することが出来た。バスは阪急六甲駅、JR六甲道駅、阪神御影駅の三つの駅に止まるが、この日はJR六甲道駅で降車とした。後は普通電車に乗り、三宮で新快速に乗り換えると、12時半には姫路に戻って来られた。朝早い時間に行動すると、油コブシなら十分に午前のみで楽しめることが分かった。 
(2015/2記)(2020/9改訂)
<登山日> 2015年1月31日 7:33阪急六甲駅スタート/8:02親和女子高/8:18分譲地/8:52高羽道を離れて坊主山への道に入る/9:06〜12坊主山/9:34高羽道に合流/9:34油コブシへの近道に入る/10:05〜30油コブシ/11:01翠光園/11:11六甲ケーブル前エンド。
(天気) 朝は晴れていたが、次第に雲が増えて小雪が降り出した。その後はまた晴れてきて、坊主山の山頂では晴れの空だった。それが油コブシに近づく頃には、また小雪が降り出した。雪は降ったり止んだりを繰り返した。気温は始めは3℃ほどあったが、油コブシでは0℃まで下がっていた。風は僅かしかなく、気にならなかった。視界は晴れているときは良かった。六甲ケーブル駅に着いたときは、まだ小雪がちらついていた。
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スタートは阪急六甲駅だった 北へと歩いて六甲登山口交差点で右折した 東へと歩いて曽和町、高羽町を通って行く
高羽交差点では歩道橋で県道95号線を越える 歩道橋の上からは北の山並みが眺められた 油コブシの姿もすっきりと見えていた
歩道橋に立っていると、大勢の女子学生がそば
を通った
歩道橋を渡ると北への道に入った 学生の集団
も同じ方向だったが程なく親和女子高校に吸い
込まれた
親和女子高校を過ぎると静かな道になった 急
坂だったがマンションが通りに沿って建ってい

 マンション群が
 終わったとき、
 これから向かう
 油コブシが望め
 た

   左の写真に写る
   長峰山を大きく
   見る

 山が間近になる
 と新興住宅地が
 現れた

 分譲地からは摩耶
 山が眺められた
南を見ると、神戸港も眺められた 赤い橋は神戸大橋のようだった 分譲地が終わっても、その先も造成中のようだった
舗装路は緩やかになって、まだ続いていた いつしか道は登山道に変わっていた 左手に鉄塔(仁川連絡線52番)が現れた
続けて鉄塔(六甲線1番)が現れた 登山道の名は高羽道だった 小雪が降ってきた 高羽道は緩やかに続いた 小雪の中を歩いて行く
小雪が積もって、そばの笹が白くなってきた 小雪が止んで青空が現れた 鉄塔は新神戸線56番だった 右手間近に渦森団地が眺められた その辺りで
標高は300mほどあった

 左手に坊主山に向
 かえる遊歩道が現
 れたので、そちら
 へ入ることにした

   優しげな遊歩道を
   登って行く
左手前方に丸い山が現れた それが坊主山と思えた 南には神戸の市街地と海が眺められた
光る海に神戸東大橋を見る 東に見えた山はごろごろ岳のようだった 六甲山系グリーンベルト整備事業が進められていた
坊主山への道が途中で分岐したのでそちらに入
った
すぐに坊主山の山頂に着いた 山頂には鉄塔(六甲線4番)が建っていた
坊主山の展望は悪く、すぐに引き返すことにし
引き返しているとき木立を通して前方に油コブ
シを見る
分岐点に戻ってきて、北への道に入った

 丸太で作られた階
 段の道を登って行
 く

 西に展望が現れた

 麓に見える団地は
 鶴甲団地と思えた
この尾根でも鉄塔(六甲線5番)を見た 続けて鉄塔(神戸港線3番)を見た 別の登山道に合流した 高羽道だった
高羽道はほぼ平坦な道だった 西へと歩く 登山道を歩いていると、市街地が眺められた 先ほど歩いてきた尾根に建つ二つの鉄塔を見る
高羽道は暫く平坦道で続いた 油コブシへのショートカットの道が現れたので
そちらを登ることにした
鉄塔(六甲線7番)が現れて、その位置で高羽
道と再び合流した
登山道はメインコースらしくゆったりとした道
だった
空は急速に曇ってまた小雪がちらついてきた 小雪が積もるようになってきた

 広場になった所に
 出てきた 幾つか
 ベンチも置かれて
 いた

   北に丘のように見え
   るのが油コブシの山
   頂のようだった
広場の一隅には東屋も建っていた 小雪の中を油コブシへと向かった すぐに山頂が近づいてきた
油コブシの山頂に着いた 岩が点在する山頂だった 山頂を北側から見る
山頂の三等三角点(点名・清水)を見る 登山道は北へと続くが、この日は先に進む気は
無かった
東屋に戻って、そこで休憩とした
陽射しが現れてきたので、広場の方に向かった 六甲アイランドの東側に光が当たっていた 六甲アイランドを少し大きく見る

 神戸の中心部を見
 ると、そちらも陽
 射しが現れていた

   西を見ると長峰山
   がすっきりと眺め
   られた
油コブシを離れて、登って来た道を引き返した 鶴甲地区を目指して下った 二つの鉄塔を見る 登山道は緩やかになってきた
よく踏まれた道が続いた 篠原線9番鉄塔のそばを通る 柵に沿って歩くようになった
この階段を下れば、登山道は終わりだった 車道に出れば、ケーブル下駅まで600mだった 車道を歩いてケーブル下駅を目指す

 六甲ケーブル下駅
 が見えてきた

    六甲ケーブル下駅
    でハイキング終了
    とした