青垣町稲土にある「銚子ヶ水」のそばに駐車とした。そこより始まる山道を歩いて行った。害獣避けの柵があり、そのゲートを通過する。周囲を植林帯に囲まれた沢沿いの道は、傾斜が増してくると不確かになってきた。沢沿いを適当に歩いたが、左手の尾根が手近に見えたので、そちらに向かった。
尾根に出るとそこは潅木帯が主体で、まずまずの登り易さだった。その尾根歩きの途中で山道に出会った。どの方面から来た道か不明だったが、尾根道となったのでそれを登った。程なく主尾根に出た。そこは大箕山よりも544mピークが近いと思えたので、先に544mピークに立つことにした。それは勘違いで、実際は両ピークの中間点辺りだった。主尾根を北西へと進むと、マッタケ山と思える赤松帯に入った。やがてピークが見えてきて着いてみると、その先は更なる上り坂だった。少し下った後、ややきつい上り坂に入った。一帯は植林帯で、あえぎながら登って行く。傾斜が緩やかになってピークが近いと思ったところ、更に一登りがあって漸く平らな山頂部に着いた。山頂で改めて地図をじっくり見た結果、主尾根に出た位置を勘違いしていたことに気付いた。長々と上り坂を登ったことに納得した。まずは一休みとした。544mピークはすっかり雑木帯で、下生えは少なかった。なだらかな地形でもあったので、落ち着きのある風情が感じられた。但し紅葉はしていたものの、赤みは少なかった。驚いたことに、山頂には四等三角点が置かれていた。(手持ちのS59年の地図には544mの標高点のみで、三角点記号は記載無し。)その三角点のそばからは西側が開けており、粟鹿山がどっしりとした姿を見せていた。休憩を終えると、次は大箕山に向かった。主尾根に着いた位置まで戻り、更に南東へと主尾根を進んだ。
中間点の鞍部を過ぎて上り坂に入ると、その辺りより山頂まで植林帯が続いた。尾根の傾斜はきつめながら、一定した上り坂だった。道ははっきりしていないため、植林に掴まることもあったが、適度な感じでに登っった。山頂が近くなったとき北面側に伐採地が現れて、そこからは京都丹波の山々が眺められた。遠く円錐形の山は三岳山と思えた。山頂の三角点までは植林帯が続いたが、その東は開けており、NHK青垣テレビ中継所を始めとして幾つかの通信施設が建っていた。それらの建物は沿道からも見えていたので展望は期待していたが、その予想通りに素晴らしい展望が南に開けていた。東より五大山〜
安全山〜水山〜岩屋山〜三国岳へと、幾つもの山が眺められた。何と言っても対峙する岩屋山が大きかった。その岩屋山にはパラグライダーが幾つも飛んでいた。展望の一番良い所で休憩とした。下山は登ってきた道を戻って、同じく登ってきた支尾根を下ろうとしたのだが、最初から尾根を間違えてしまった。北西尾根には入らず、西北西に延びる尾根に入ってしまった。どうも粟鹿山に向かって下ればよいと思い込んでしまっていた。すぐに誤っていることに気付いたが、そのまま下っても駐車地点から離れることは無いと思えたので、その西南西尾根の下りを続けた。その尾根も終始植林帯で、展望は全く無かった。一定の傾斜で尾根は続き、下り着いた所は始めに通ったゲートの近くだった。結果としてこちらの方が早く下り着いたことになった。
(2002/1記)(2024/6写真改訂) |