三田市と丹波篠山市の市境尾根上にある三国ヶ岳の二度目の登山は、初登山から20年後の2023年12月末、会社の御用納めが終わった翌日の28日のことだった。この日は午前の山として同じ市境尾根上にあるほぼ同名の三国ヶ嶽を西面側からのコースで登っており、その三国ヶ嶽からの下山を追えると、すぐに三国ヶ岳へと向かった。県道49号線を走って丹波篠山市へと向かうのだが、始めに永沢寺の前を通ると母子小学校のそばから北へと進むことになった。そして市境に近づいたとき、右手に「ふきのとう休憩所」が現れた。近畿自然歩道の標識が立っており、三国ヶ岳まで500mとなっていた。そこは三国ヶ岳の登山口と言えそうだった。休憩所には数台分の駐車スペースを見たが、注意書きがあって登山者の駐車はご遠慮下さいと書かれていた。狭い駐車場なので長時間の駐車は迷惑になる恐れがあるための注意書きと思われたが、今は寒さ厳しい季節のため多くの車が来るとは思えなかった。そこで遠慮しながらもそこに車を止めることにした。はっきりとした登山道が始まっており、準備を澄ませるとすぐにハイキング開始とした。登山道は始め小さな車なら通れそうな道幅があった。歩くうちに周囲に茶畑を見るようになったので、道幅が広いのは作業車を通す必要があるためだと思えた。茶畑が終わると、ごく普通の山道となった。その登山コースでは何度か近畿自然歩道の標識を見た。緩やかな尾根筋に出ると北に向かうようになり、次第に尾根の傾斜が増してきた。そのやや急坂を登りきった所が三国ヶ岳の山頂だった。山頂は開けており、その中央に二等三角点(点名・三国岳)を見た。展望もあってパノラマ写真が設置されていたのだが、写真には千丈寺山の名しかなく、間近に対峙している三国ヶ嶽の名も無かったので、山座同定の参考にはならなかった。残念だったのは北側の木々が育ったことによって、多紀アルプスの展望が損なわれていた。のんびりと展望を楽しみながら、落ち着きのある山頂で暫し憩いのときを過ごした。その三国ヶ岳からの下山は往路を引き返すことにしたのだが、何の疑問も無く登山道を下っていたところ、ずっと急斜面が続くことを訝しく思ってGPSで現在地を確認した。すると南に向かっておらず、境界尾根を西へと下っていた。山頂への登山道がもう一つあることを全く考えておらず、何気なく下ってしまった結果だった。ただそのまま下っても駐車地点のそばに出そうなので、そのまま下って行くことにした。下るほどに登山道はマイナー感が出てきたが、気にせず下って行くと、無事県道49号線に合流した。もうそこから駐車地点までは2分ほどの距離だった。
(2024/2記) |