TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨
 
母栖山    もすやま 653.9m 宍粟市・姫路市
 
1/2.5万地図 : 山崎
 
【2005年7月】 No.2 2005-46(TAJI&HM)
 
    北向かいの点名・島田の近くより  2004 / 8

 二度目の母栖山は、2005年7月の梅雨明け直後のこと。空は湿気をたっぷり含んでモヤがかっており、まだ梅雨が続いていると思わせる蒸し暑い日だった。この天気を考えて最短距離で登ろうと、西麓の母栖集落に近い尾根からアプローチすることにした。実験センターにつながる車道を走り、母栖集落のそばを抜けると、集落より一段高い所で路肩の広くなった所が現れたので、そこに駐車とした。地図を見ると、そこは母栖山から西に延びている尾根を車道が横切る位置だった。近くのピークに四等三角点(点名・杉ヶ瀬)があるはずだった。位置確認の意味もあって、先にその三角点を見ることにした。車道から西へと尾根を辿るのだが、その尾根上に携帯の無線中継局が二つあり、そのおかげで適度な尾根道が付いていた。3分も歩けばもう三角点に着いた。そばに建っていたのはNTTドコモの無線塔だった。すぐに引き返して車道を渡ると、やや急な斜面に取り付いた。すぐに尾根上に出ると、そこより東へと尾根を辿って行くのだが、一帯は雑木のヤブになっており、少し歩き難かった。その尾根を進んでいると、足下に車道が見えるようになった。程なくフェンスに出会った。そのフェンスは尾根上に続いている。よく見ると、そばに実験センターのゲートが見えていた。これなら車道を歩いてゲートのそばから尾根に取り付くのが良かったようである。フェンスに沿って尾根を伝うと、すぐにフェンスは終わり、後は適当に尾根を登って行く。木立は疎らなのだが、一帯の地肌は湿って柔らかく、少々登りにくい。それと木立の中とあって気温は高くないのだが、湿度は異常に高く、たちまち全身汗みずくになってきた。蒸し暑さに耐えながらの登りである。そこを登り切ってタケニグサの草むらを抜けると開けた所に出た。640mほどの小さなピークで巨大な送電塔が建っていた。送電塔の一帯は芝地になっており、足元には実験センターが見えていた。そして北西方向に展望が大きく開けていた。但しそちらはひどいモヤの上に、山にはガスがかかっており、何も見えていないのと同じ状態だった。そこを過ぎると下りとなり植林帯に入った。この植林は枝打ちこそされていたが間伐されておらず、弱々しい雰囲気だった。そして倒木も多く見かけた。尾根はこの植林のまま続き、切れる気配は無し。中間の650mピークもその雰囲気で過ぎて、尾根に取り付いてよりおよそ70分で山頂に着いた。山頂もすっかり植林が占めていた。かろうじて南西方向に点名・野々上(標高598m)の丸いピークが見えているだけだった。この山頂で一休みと何気なく首に手をやると、ぬるっとした。すぐに山ヒルと分かり引き剥がしたが、ここで昨年の同時期に登った北向かいの点名・島田のことを思い出した。このときは母栖の滝に立ち寄ったのだが、立っているだけで何匹もの山ヒルが近寄ってきていた。この日も登りでじめついた所を通ったが、そのときにくっつかれたようである。ただ虫が知らせたと言うか、この日は普段は着けないショートスパッツを着けていたので、足元は無事だった。この山頂で軽く昼食を採ったのだが、山頂は意外と涼しく、1時間近くを過ごしてしまった。そして下山はすんなりと登って来たコースを戻ることにした。巨大鉄塔の建つピークに戻ると、登りのときよりも視界は良くなっており、強いモヤの中に黒尾山が見えていた。後は、じめついた雑木帯を一気に下って、実験センターのゲート前に下り着き、車道を歩いて駐車地点へと戻って行った。そして足元を見ると、靴からスパッツから点々と山ヒルの貼り付いているのが見えた。一匹一匹採っていくと、10匹以上が付いていた。そして最後に靴下を脱ぐと、見事に二匹が血膨れしていた。
(2005/8記)(2014/11改訂)(2020/10改訂2) 
<登山日> 2005年7月16日 11:36スタート/11:39点名・杉ヶ瀬/11:50再スタートで尾根に取り付く/12:16〜26[640m]ピーク/13:01〜57山頂/14:35〜48[640m]ピーク/15:04エンド。
(天気) すっかり薄曇りの空だった。モヤがひどく、近くの山も薄ぼんやりと見えていた。黒尾山の方向はガスに包まれていた。一時、雨粒が落ちてきたが、すぐに止んだ。ほのかに風あり。下山時は幾分視界は良くなっており、黒尾山が望めるようになっていた。
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始めに駐車地点に近い四等三角点(点名・杉ヶ瀬)を訪れた 点名・杉ヶ瀬の近くより、これから向かう尾根を眺めた 最初のピークに送電塔が建っていた 車道に戻るとき、少し展望が得られたものの、モヤのひどい視界だった
送電塔の建つ640mピークに着いた 展望地なのだが北向かいの615mピークが見えるだけだった 北西方向を見る すっかりガスに隠されていた その左手の黒尾山は当然見えなかった 送電塔のそばより、これから進む方向を見る 見えていたのは次の650mピークだった
640mピークを過ぎると、密集した植林の中を歩くようになった 山頂はすっかり植林に囲まれていた 三等三角点(点名・母栖)を見る 山頂からは、かろうじて南西に展望があり、 598mピークが望まれた   

 640mピークに
 戻ってくると、視
 界は幾分良くなっ
 ていた

 左の写真の左手を
 見る
640mピークより少し下った所に西への展望地があった 下山を続けていると、点名・杉ヶ瀬の先に宮山が望めた