前年の2014年8月にAコースから登ったが、西の丸を越えて六合目までは良かったのだが、その先で突然のごとく大雨に遭ってしまった。集中豪雨のような雨で、山頂に向かうことは諦めざるを得ず、七合目からBコースで下山したものだった。そこで改めて明神山の山頂の立とうと向かったのは、9ヶ月後の2015年5月のことだった。この日は快晴だった。午前中に登ってしまおうと朝の7時過ぎに夢やかたの駐車場に着いたとき、何とカメラにSDカードを入れていないことに気付いた。そこで大慌てでコンビニへ向かうことになったのだが、30分ばかりロスをしてしまった。それでも7時40分に歩き始めることが出来たのは幸いだった。この日はAuコースを歩くことにした。初めて歩くコースだった。Auコースはコテージのそばから始まっており、遊歩道と名付けられていた。山頂から見て南南西に延びている尾根を登るのだが、始めは巻き道で、途中から尾根に取り付くことになった。新緑の美しい季節とあって、新緑を愛でながらゆっくり登った。そして播磨線77番鉄塔に着いて一息入れたとき、左腕に違和感を覚えた。半袖姿で歩いていたのだが、左腕に山ヒルが一匹貼り付いていた。すぐに剥がして他にいないかと探ると、右足と左足にも一匹ずつ貼り付いていた。明神山の山ヒルと言えば前回の下山時にもBコースで何匹もの山ヒルに貼り付かれていたことを思い出した。Auコースは尾根コースなのであまり山ヒルの心配はしていなかったのだが、ちょっと不用心だった。どうやら山裾辺りでやられたようだった。まだ山ヒルの心配があったので、それ以降は足下に注意しながら登ることになった。そのことを除くと尾根歩きは順調で、新緑の美しさを楽しみながら登った。ときおり現れる露岩地歩きも面白かった。急坂の天狗坂を登り、その先でまた急坂の滑り坂を越すとAコースと合流した。そして西の丸に着いた。前回と同じコースを歩くようになったのだが、美しい新緑のおかげで新鮮な気持ちで歩けた。足下も77番鉄塔で確認して以降は、山ヒルの貼り付きは無かった。夢展望岩が現れて南の風景を楽しむと、七合目でBコースと合流した。その先で気合い坂と名付けられた長い急坂が始まった。やはりこの急坂があって、明神山に登っていることを実感出来た。山頂に着いたのは歩き始めてから1時間と50分、七合目からだと22分後だった。まだ9時半だったが、既に5人ばかりのハイカーが憩っていた。気温はもう20℃を越えていたものの、空気はからっとしており清々しさがあった。その空気感の中で山頂展望を存分に楽しんだ。山頂で50分ほど過ごすと、下山はCコースを山下ることにした。Cコースは山頂から南へと始まっており、登ってきたA,Bコースと同様に山頂近くは急坂だった。そして露岩地があり展望もありと、Aコースと同様に楽しく歩けるコースだった。そのCコースは明神山でも人気のコースなのか、大勢のハイカーとすれ違った。10人以上のグリープとも何組かすれ違った。天気は昼が近づくにつれて薄雲が増えてきたようで、それと共に視界もうっすらとしてきたので、午前の早い時間に登っていたのは正解だったようである。麓に下り着くと気温は25℃を越えており、初夏を思わせる暑さになっていた。駐車場は何十台もの車で、ほぼ満車状態になっていた。
(2015/6記)(2020/10改訂) |