TAJIHM の 兵庫の山めぐり <摂津
 
水晶山    すいしょうやま 710m 神戸市
 
1/2.5万地図 : 有馬
 
【2016年3月】 No.2 2016-23(TAJI&HM)
 
   大池見山台公園より  2016 / 3

 六甲連山の一峰である水晶山には1999年2月に長峰山から北へと向かっての下山途中で通過していたが、どうも印象に残っていなかった。そこで水晶山を主目的で登ろうと向かったのは、17年後となる2016年3月のことだった。水晶山は六甲連山の北側に位置しており、地獄谷西尾根上にあるので、往路は西尾根を登って行くことにした。そして水晶山に立った後は更に登ってダイヤモンドポイントに至り、そこから東に回って地獄谷コースで下山することにした。
 阪神高速7号線を「からと西」ICで降りると、すぐの交差点を左折した。すぐに左手に車道が分かれたが、そこは通過した。その分岐した車道が地獄谷コースの起点につながっていると分かったのは、下山後のことだった。その分岐点の先でもう一本車道が分岐しており、そこにはテニス倶楽部の看板と並んで地獄谷一帯の案内板が立っていた。看板のそばに数台分のスペースを見たので、そこに駐車とした。そしてハイキング開始とした。車道を下って行くと、右手に野球場が左手に神港学園のグランドが現れた。野球場ではちょうど練習試合が行われていた。グランドそばを歩いていると、また案内板が現れた。よく見ると、そのまま歩けばシャクナゲ谷に向かってしまうようだった。地獄谷の位置はグランドの南側辺りだったため、グランド沿いの小径を歩いてそちらに向かうことにした。小径はグランド沿いにずっと続いており、半周ほどして南側の中間点辺りまで来たとき、別の小径に合流した。そちらの小径が地獄谷コースの起点から続いていたのだが、そのときは分からなかった。合流点から南へと歩くと阪神高速7号線の高架下を通ることになり、その先で水の少ない沢を渡ると、そこが地獄谷コースの登山口だった。案内板が立っており、少し進んだ位置から西尾根コースが分岐するようだった。分岐点に注意しながら地獄谷コースを歩き始めると、すぐに小径が右手に分かれた。そこには「地獄谷西尾根」と書かれた小さなプレートが木に付けられていたが、注意しないと通り過ぎてしまいそうだった。西尾根コースに入ると、そちらはごく普通の山道と言った感じで登って行けた。周囲は雑木林で、少し登ったときに後方を望めることがあり、丹生山系の金剛童子山辺りが眺められた。西尾根は始めこそ緩やかだったが、途中から急坂に変わった。ロープを掴んで登ることもあり、けっこうしっかりと登ることになった。登山道がはっきりしていたので、あえぎあえぎ登りながらも安心して登って行けた。小さなピークに着くとそこは670m地点で、その先より登山道周囲に笹が増えてきた。その中を登って着いた710mピークが水晶山だった。そこは樹林に囲まれており山名標識も無かったので、単なる通過点の雰囲気だった。この日は水晶山が目的だったが、ダイヤモンドポイントまで登る予定だったので、少し拍子抜けしながら先に進んだ。緩い下りがあり、そのとき前方に次の720mピークが見えていた。その720mピークへの登りも笹の道だった。720mピークに着くと、そこに水晶山の山名標識を見た。山名を見たもののそこも樹林に囲まれており、展望は無かった。これでは印象に残っていなかったのも仕方ないと思えた。その先も笹の道が続いて、ぽっかりと開けた所に出た。そこがダイヤモンドポイントで、広場になったそこには陽射しが降り注いでいた。そして北に向かって十分な展望が開けていた。少し低木があって遮るものは無しとはいえないものの、西には瀬戸の海、そして播磨、丹波、北摂がまずまずの視界の中に眺められた。そのダイヤモンドポイントには一段高い所があり、そこにもダイヤモンドポイントの標識を見たが、展望は悪かった。樹木が生長して視界を塞いでしまったようだった。広場の方で展望を楽しむと共に、早めの昼食とした。ダイヤモンドポイントでの休憩は40分ほど。休憩を終えると下山することにしたが、その下山コースは地獄谷コースを考えていたため、まずは南へと歩いた。もう車道歩きだった。ごく緩やかな道を10分ほど歩くと、地獄谷に通じる登山道が分かれた。笹に囲まれた小径で、こちらも緩やかな道だった。地獄谷コースの分岐点までは400m。その分岐点に着いてみると、不穏な標識が立っていた。登山道の一部が水没しており通行出来ないとのことだった。それなら遠巻きすればよいと考えて、そのまま地獄谷コースに入った。笹に囲まれた階段道を下って行くと、長くも下らず水没箇所が現れた。そこは堰堤の上部で、水が溜まって池のようになっていた。一見対岸に渡れなさそうに見えたが、今は水量の少ない季節のために、近くに底の現れている所があった。そこを目指して急斜面を下ると、あっさり対岸側に出ることが出来た。その先も笹の道があり、それが終わると地獄谷らしい登山コースとなった。徒渉点があったり沢沿いを歩いたり、ときに沢の中を歩いたりした。厳しそうに見える所もロープが張られており、危険と思えるほどのことは無かった。それも水が少ない季節のおかげで、これが水の多い季節や雨の日、雪が積もったりしているとかなり厳しいのではと思えた。沢は渓谷美を見せており、ときおり現れる滝に暫し足を止めたりして沢を楽しみながら下った。どんどん下るうちに、また堰堤によって出来た池が現れた。そこは目印テープを頼りに高巻きで堰堤のそばを越すことになった。その堰堤部を越えても今少し沢沿い歩きがあったが、沢から離れると地獄谷コースは遊歩道の雰囲気に変わって易しく歩けた。地獄谷西尾根コースの起点を過ぎると、地獄谷コースは終了となった。沢を渡り阪神高速7号線の高架下を通ると、神港学園グランドのそばに出た。往路はグランドを大回りしてしまったので、そこからは東へと歩いた。グランドを離れるとき工事中の溝があったが、そこを越えると階段を登ることになった。階段の先で車道に出会うと、そこには標識があり地獄谷や地獄谷西尾根が示されていた。そこが地獄谷コースの起点のようだった。その車道は短くすぐに広い車道に合流した。「からと西」ICへと通じる車道で、合流点から駐車地点までは、ごく僅かな距離だった。
(2016/3記)(20202/7改訂)
<登山日> 2016年3月12日 9:47スタート/9:56阪神高速7号線高架下/10:01地獄谷コース登山口/10:05西尾根コース分岐点/10:59水晶山(710mピーク)/11:07[720m]ピーク/11:19〜12:03ダイヤモンドポイント/12:21地獄谷コース分起点/12:34水没地点/13:32水晶山第四砂防ダム/13:57地獄谷コース登山口/14:08エンド。
(天気) 快晴。西尾根は始め6度ほどあったが、登るほどに下がって、水晶山の気温は1℃だった。風はほとんど無し。ダイヤモンドポイントは陽射しを受けており、10℃以上に上がっていた。視界は悪くなかった。下山中に雲が増えてきたが、晴れに変わりなし。
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からと西ICを降りて西大池方向に向かうと、
テニス倶楽部の看板が現れた
看板そばの空き地に車を止めて、車道を西へと
歩き始めた
テニス倶楽部の看板の隣りに地獄谷コースの案
内図があった この図を適当に見てしまった
車道を下って行くと、左手が神港学園のグラン
ドで右手が野球場だった
テニス倶楽部が見えてきた その手前でまた案
内図を見た
シャクナゲ谷の案内図だった そのまま歩けば
シャクナゲ谷に向かってしまうようだった
地獄谷の方向へと、神港学園グランドのフェン
スに沿って南へと向かった
フェンス沿いを歩いてグランドの南側に回って
きた
東からの小径と合流すると、南へ向かった 阪
神高速3号線の高架下を通る
フェンスに沿って丸太の階段を登った ようやく標識を見ることになった 沢へと下る 水量の少ない沢を渡った
沢を渡った先が地獄谷コースの登山口だった 登山口に立っていた案内図を見る 地獄谷コースは易しい道で始まっていた
すぐに西尾根コースが右手に分岐したので、そ
ちらに入った
分岐点にあった地獄谷西尾根の標識は、ごく小
さいものだった
地獄谷西尾根は、始めはごく緩やかだった

 展望が現れて北の
 尾根が眺められた


   金剛童子山の手前
   は大池見山台台だ
   った
少し尾根の傾斜が増してきた 丈の低い笹の中を歩く 前方を望めるときがあった
急坂が続くようになった ロープを掴んで登ることもあった 尾根が緩んだとき、一息入れた
またロープを掴んでの登りだった しっかりと登る感があって悪くなかった 670m地点は小さなピークになっていた
前方に水晶山の山頂を見る 周囲に笹が増えてきた 笹の中を登って行く

 水晶山の山頂に着い
 た 樹林に囲まれて
 おり、山頂の雰囲気
 は無かった


   すぐに水晶山を離れ
   て先に進んだ
下り坂に入ったとき前方に次の720mピーク
を見た
720mピークへと登り返す また笹の道だった

 720mピークに
 着いた 水晶山よ
 りも少し山頂らし
 さがあった

 但し、こちらも展
 望は無かった

 なぜかこちらの
 ピークに水晶山
 の標柱を見た
次に向かうダイヤモンドポイントの方向を見る 緩く下った後、登り返す この笹地の先がダイヤモンドポイントだった
ダイヤモンドポイントに着いた 広場になっており北に向かって気持ちの良い展望が広
がっていた
一段高い所もダイヤモンドポイントだったが、展望は悪かっ
広場に戻って、そこからの展望を楽しんだ この日の視界は悪くなく、比較的遠くまで見えていた

 丹生山系を少し大
 きく見る
上の写真に写る西鹿見山、東鹿見山を大きく見る 西鹿見山の後方には、後山がうっすらと望めた 那岐山もおぼろげに見えていた
千ヶ峰を中心に広く眺めた
上の写真に写る飯森山辺りを少し大きく見る 上の写真に写る篠ヶ峰から粟鹿山にかけてを少し大きく見る
笠形山を大きく見る 千ヶ峰を大きく見る 下の写真に写る白髪岳を大きく見る

 白髪岳を中心に眺め
 る

 北に多紀アルプスが
 望めた

 西には瀬戸内海が望
 めたが、そちらはう
 っすらとしていた


   左の写真に写る雌岡
   山辺りを少し大きく
   見る
ダイヤモンドポイントでの休憩を終えると、南
へと歩いた
途中で現れた標識には、記念碑台まで2.3km
とあった
地獄谷コースに通じる登山道が分岐したのでそち
らに入った 地獄谷コースまで400mだった 
登山道は笹に囲まれていた 平坦な易しい道が続く 分岐点に着いて、地獄谷コースに入った
地獄谷コースの入口に立っていた注意書きを読む
と、道の一部が水没によって通れないようだった
コースに入ると、すぐに徒渉があった 笹に囲まれた階段道を下って行く
丸太の階段道が続いた 前方に池が現れた そこで登山道が切れていた
 水没箇所はここのようだった
大きく迂回しなくとも、近くで渡れる所を見つけ
た そこを渡っているとき、水没箇所を眺めた
水没箇所を過ぎた後も笹地の下りが続いた 登山道ではときおり「大池地獄谷道」の標識を
見た
また徒渉点があった

 沢沿いを歩くよう
 になった


   沢沿い歩きが続く
滝の上を通ることがあった 樹林に入ることもあった 小ぶりの滝を見かけた
一見、渡れなさそうな所が現れた そこはロープを掴みながら岩場を伝った 少し大きな滝が現れた 地獄大滝だった
大石を伝って沢を横切ることが何度かあった 樹林に入って易しく歩けるようになったと思っ
たが
堰堤が現れて、手前の池を迂回することになっ
そばの斜面を高巻きして堰堤部を越えた 堰堤(水晶山第四砂防ダム)を越えた後、堰堤
を見上げた
堰堤を越えても今暫く沢沿い歩きがあった 小さ
な滝を見る
沢から離れてはっきりとした登山道を歩くよう
になった
もう沢には近づかず、易しい道が続いた 地獄谷西尾根コースの起点まで戻ってきた
地獄谷コースが終わって沢を渡った 阪神高速3号線の高架下を通る この下山では神港学園のグランド沿いは東へと歩いた
梅の花が咲いていた 工事のために道の一部が切れていた グランド沿いを離れて階段を登った
階段を登り終えて車道に出たとき、阪神高速3号
線を振り返った ここの標識に地獄谷の文字を見た
 車道を歩いて駐車地点に向かった からと西ICからの車道に合流すると、駐車地
点は目前だった